「きゅうねずみかむたぬき」ではありませんよ。「窮鼠嚙狸」の読み方、知っていますか？【漢字クイズ】

漢検１級の過去問題に挑戦！　合格率9.0%（2023年度 第1回）という難易度の高さでも有名ですが、1級の出題範囲から漢字クイズを出題します。
本記事でご紹介するのは「窮鼠嚙狸」です。

 

「窮鼠嚙狸」の読み方は？

「窮鼠嚙狸（きゅうねずみかむたぬき）」などと読み間違えはしないようにしてください。「嚙」は「噛」の印刷標準字体。訓読みでは「か（む）」と読むため、「ガムを嚙む」といった表現にも使われています。しかし、今回は音読みをしてください。また、「狸」は「たぬき」と訓読みすることもできますが、この漢字についても音読みをします。

 

まずは正解を見てみましょう。

 

正解は……

 

「きゅうそごうり」です。

 

【漢字解説】

「窮鼠」には以下の意味があります。

追いつめられて逃げ場を失った鼠。

 

出典：広辞苑　第六版　岩波書店　電子辞書版

 

「窮鼠」を使ったことわざに「窮鼠猫を噛む（きゅうそねこをかむ）」という表現があります。

追いつめられた鼠が猫にも食いつくように、絶対絶命の窮地に追いつめられて必死になれば弱者も強者を破ることがある。

 

出典：広辞苑　電子辞書第六版　岩波書店　電子辞書版

 

「窮鼠猫を噛む」と「窮鼠嚙狸」の違いは「狸」と「猫」。ここでの「狸」は私たちがイメージする犬科のタヌキではなく、山猫が想定されています。

 

鼠は猫よりも弱いとされていますが、窮地に追いつめられれば猫を噛むことだってありえるでしょう。弱い者であっても窮地に追いつめられた状態では想定される以上の力を発揮し、強い者を倒すこともあるというたとえです。

 

 

※問題提供：公益財団法人 日本漢字能力検定協会『2022年度第3回検定【1級】問題』

※「漢検」は公益財団法人 日本漢字能力検定協会の登録商標です。

※問題解説：オトナサローネ編集部
（意味や語源などは諸説ありますが、広く一般に知られているもので解説しています）

※字体に関しては、『漢検要覧』をご覧ください。

 

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