15年憧れたロクシタンのシャンプーが「主語のなくなった自分」を一気に取り戻してくれた
OTONA SALONE / 2024年3月13日 12時1分
日々が飛ぶように過ぎていく中、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんな中「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。
前編『』に続く後編です。
ナツミさん
九州在住、39歳・公務員。同じ年の夫、10歳と3歳の娘と4人暮らし。
【私を変える小さなトライ #3】後編
15年あこがれていたロクシタンを「使ってもいいんじゃないか」と気づいた瞬間
さて、15年ほど前から、ロクシタンのシャンプーには憧れがありました。使った先輩がすごくいいよ!とベタ褒めで。でも、シャンプーだけで4000円ほど、コンディショナーとあわせればその倍するので、普段ドラッグストアでヘアケア品を買う私には縁のないアイテムだと思っていました。
私、出産までは服を買うのが大好きでした。メイクもヘアもじっくりと楽しんでいたのに、出産からは汚されるのでぱたりと買えなくなりました。バッグだって踏まれたりクレヨンで落書きされたりで、新しいものはあきらめていました。そんな9月のある日、時間をやりくりして週末に同僚のお祝いにロクシタンのハンドクリームを買いにいったとき、「あれ、私、ロクシタンのシャンプーを買ってもいいんじゃない?」とふと気が付いたのです。
というのも、そのころシャンプーの詰め替えを買いにいけず、夫のトニックシャンプーを使っていたんです(笑)。過剰にすっきりはするけれど、髪がごわごわになって、ふと鏡を見たら自分がひどくボサボサの顔でした。でも、ロクシタンの店頭でふと気づくまでは、あのシャンプーを買ういう行為が脳内で自分ごとになっていなかったんです。いやいや、私買ってもいいよね?とあの瞬間気づけたのは、あとから思えば本当にラッキーでした。
買って帰り、「わくわくしながら封を切り、じっくりと湯舟に使ってその香りを楽しみ」と言いたいところですが、お察しのとおりそんな余裕はまったくありませんでした。日々、子ども2人をお風呂に「漬けて出して着せる」ので精いっぱいで、自分の体を洗ったかどうかすら覚えていない状態。その日も「やっと、トニックシャンプー以外!」くらいの流れ作業で開封しました。
ですが、ポンプをプッシュしてシャンプーを手のひらに出し、髪に広げたその瞬間。「幸福ってこういう香りだよね!」と全感覚が目覚めるような、浴室中が一瞬で満開の花で包まれるような素晴らしい香りが「ぶわっと」音をたてて広がりました。本当にあの瞬間の、心の底から湧き出てくるような幸せな気持ちは忘れられません。「私が私のために買った香り」「疲れた私のために私が選んだシャンプー」。私は疲れ果てていたんだ、私に必要だったのはこれなんだ、私はもっと早く、自分は疲れているんだ、大変なんだと認識して、誰かに助けを求めてよかったんだ。忘れ果てていた、「私を主語にした感覚」が一瞬で戻ってきたとでも言いましょうか。
どれだけ疲れ果てていても、私は私の力で「自分」を取り戻すことができた
そんな幸福は瞬時に終わり、再びお風呂上りは子どもを追いまわす状態に戻りました。パジャマがない!パンツがない!と大騒ぎの子どもたちに、2つ3つある洗濯ものの山から着替えをひっぱりだして、自分の髪なんて生乾きのままかろうじてスウェットを着て。夕飯のしたくに大急ぎで取りかかり、食べさせて、嵐のように寝かしつけ。髪をちゃんと乾かすなんてできなかったのに、それでも翌朝の髪はつやつやでした。
大げさかもしれないけれど、私は自分のために自分でシャンプーを選んだことで「自分の人生を生きている」という実感をたしかに得ました。自分のために用意したものを使うことがこれだけ自己肯定感を上げてくれるだなんて。
よくよく考えると誰に「母親は我慢しろ」と言われたわけでもないんですよね。でも、いつの間にか家の中は子どもに合わせてアンパンマンに占領され、買いにいく時間もないので子どものお古の水筒を使い、文房具だって子どもの使いかけを使いと、自分のためになにか考えて買うということがなくなっていました。
「ちょっといいシャンプー」を選んで買うという小さな選択は、私が自分の主語を取り戻す大切なきっかけを与えてくれました。これからも子どもと一緒に買いにいって、みんなで「いい香りだね」と喜び合ってお風呂を楽しみたいです。
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