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世阿弥&神戸三田ゆかりの幻の能《鼓の瀧》の、300年ぶりの復活上演に向けたクラウドファンディング実施中

PR TIMES / 2022年7月20日 11時45分

有馬の瀧の名所に咲き誇る夜桜の美しさを描き出した、今は失われた能の演目。時を越え現代に蘇らせるために

「能楽と郷土を知る会」は、2022(令和4)年7月11日(月)~9月8日(木)まで、現在は演じられていない幻の能《鼓の瀧》の、300年ぶりの復活上演に向けたクラウドファンディングを実施中です。目標金額は150万円。能楽の大成者・世阿弥の作ともいわれ、少なくとも世阿弥自身が謡っていたことは確実な由緒ある能の演目で、かつ「能楽と郷土を知る会」が本拠とする兵庫県神戸三田地域(摂津国有馬郡)を舞台とした能です。この《鼓の瀧》を通じて、具体的な地域と能楽を結びつけ、新たな地域の伝統を作る礎にしたいと考えています。



▼ご挨拶

市民団体「能楽と郷土を知る会」(代表:朝原広基、所在地:兵庫県三田市)では、神戸三田地域(旧称「有馬郡」)を舞台とした、幻の能《鼓の瀧・つづみのたき》の復活上演に向けて、現在、クラウドファンディングを実施中です。

世阿弥&神戸三田ゆかりの幻の能《鼓の瀧》を300年ぶりに復活したい
https://readyfor.jp/projects/tsudumi-no-taki

《鼓の瀧》は能楽の大成者・世阿弥の芸談『申楽談儀』の中に謡の注意が記されており、少なくとも世阿弥自身が謡っていたことは確実な、由緒ある能の演目です。また、内容から世阿弥自身が作った演目であるとする学説も有力です。

この《鼓の瀧》を通じて、具体的な地域と能楽を結びつけ、新たな地域の伝統を作る礎にしたいと考えています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/104860/1/resize/d104860-1-547409f9b92cea81fef6-0.jpg ]



▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

能楽(能と狂言の総称)は中世・室町時代に大成した日本の芸能であり、またそれ以降の時代の、様々な文化や芸能の母体となりました。特に江戸時代には武家の儀式の際の芸能「式楽」とされ、幕府を始め、諸大名でも盛んに愛好・上演されました。

能楽は、その普遍性に注目されがちではありますが、決して全国一律のものではなく、地域の特性を受けて、各地域に根付いてきた歴史があります。

神戸三田地域(旧有馬郡)では、古くは室町時代・文正元年(1466)に遡る能楽の記録が残っています。また江戸時代にも三田藩主九鬼家や地域の神社などで演能されてきた歴史が存在しています。

▼プロジェクトの内容

「能楽と郷土を知る会」では、神戸三田地域のゆかりの能の演目を探してきました。

現在、能として演じられている演目は、流儀により差もありますが、およそ200曲程度ですが、室町時代から現代までに作られた曲は3,000を超えると言われています。つまり2,800以上の演目が、過去には存在しつつも、現在は演じられない”廃曲”となっています。

この数多い埋もれた廃曲の中から、神戸三田地域ゆかりの能として、世阿弥作との説も強い《鼓の瀧》を見出しました。有馬温泉内に、現在も名所として知られる鼓ヶ瀧を舞台とした能の古曲です。

各地の大学図書館・研究施設などに所蔵されている《鼓の瀧》の古謡本や演出資料などの調査・研究し、それらに基づきながらも、分からない部分は、出演者・監修者と協議しながら、現代にとって魅力的で価値のある能楽作品となるよう創作することを含めて、復元を行ってまいります。
[画像2: https://prtimes.jp/i/104860/1/resize/d104860-1-951bd204e845c07f1956-6.jpg ]

能《鼓の瀧》のエッセンス部分を、以下のマンガに仕立てました。

[画像3: https://prtimes.jp/i/104860/1/resize/d104860-1-b74b78b7f1c489502105-2.jpg ]



[登場人物]
 前シテ:樵の老人
 後シテ:瀧祭の神
 ツレ:若い樵(男)、姥、若い女、もしくは稚児(未定、今後の復元による)
 ワキ:臣下
 ワキツレ:臣下の従者
 アイ:所の者

[季節]春三月
[場所]摂津国有馬郡鼓の瀧
[曲柄]脇能/初番目物/霊神物
[太鼓]あり

[特別監修]
 山階彌右衛門(能楽師シテ方観世流、観世流山階家当主、第二十六世観世宗家実弟)
 西野春雄(法政大学名誉教授、同大学能楽研究所元所長、多くの復曲能・新作能に関与)

[能本作成]朝原広基(能楽研究者、能楽と郷土を知る会代表)

[節付・型付参与]山中雅志(能楽師シテ方観世流)

[あらすじ]臣下が桜の花に誘われ、摂津国の鼓の山(有馬山)に迷い込む。途中で出会った老人は、臣下に山の名前を教え、鼓の瀧へ案内する。老人はこの瀧は古い和歌にも「音に聞く鼓の瀧をうち見ればただ山川のなるにぞありける」と詠まれていることを語り、有馬山の夜桜の美しさを褒め称える。さらに自分は瀧祭の神だと明かし、瀧壺に姿を消す。 月の光に照らされる夜桜の下、瀧祭の神が姿を現し、様々な舞楽を奏して、君の治世を寿ぐのだった。

[所要時間]1時間20分程度か(今後の復元による)
※上記は、現時点での想定であり、研究・演出により変化する可能性があります。

▼プロジェクトの展望・ビジョン

1.各地の大学図書館、研究施設に所蔵されている《鼓の瀧》の古謡本の調査、研究、校合を行います。その成果をもとに、上演用の謡本(台本)を作成します。

2.可能な限り、残されている資料に従った形での復元を行いますが、資料が確認できない部分や、現代に上演するには問題がある部分は、現代の能楽師とともに、伝統を踏まえた上で、新たに創作します。

3.謡本の制作や、演出の検討・決定には、能楽師や大学の専門研究者なども参加いただきます。

4.上演を目指し、復元した演出に基づき、囃子の作調(作曲)や稽古を行います。伝統芸能である能楽の古典演目はそれぞれに伝承され定まった演奏法が存在しますが、そういう伝承が絶えた演目のため、復元は行うものの、基本的にはゼロからの制作となります。

5.神戸三田地域内で上演します。また上演の様子をライブ配信または映像記録などを行い、地域外の方にも閲覧可能な状態とし、また記録として残します。

6.地域の子どもたちに指導を行い、地域の子どもたちによる素謡・仕舞などの部分演奏の形態での上演をめざす(文化庁・伝統文化親子教室事業の指導演目の一つとして加える想定です)。

7.子どもたちに限らず、希望する人には伝承・指導が行える体制を整える。

8.地域ゆかりの物語を、舞台として体感することで、地域の歴史・民話に興味をかきたてることを目指します。特に、他地域からの流入者が多い神戸三田地域において、伝統文化を体感することで地域の歴史に関心を持ち、地域への愛着心を持つことを目的とします。


▼クラウドファンディングで集めた費用の使用用途
・謡本の調査、校合、研究の費用
・上演台本の制作費
・演出費
・稽古料(代々伝承される古典の演目ではないためゼロからの制作)
・当日の能楽師の出演料
・能装束の使用料
・上演会場の賃借料
・動画の撮影料(能・狂言を専門とする業者に依頼予定)
など。

▼クラウドファンディング実施
・実施期間 2022(令和4)年7月11日(月)午前10:00~9月8日(木)午後11:00まで
・目標金額 150万円
目標金額が達成した場合にのみ実施されるAll or Nothingという方式になります。

▼注目リターン

・《鼓の瀧》復活初演招待&動画視聴権
 能《鼓の瀧》復活初演に招待(1名様) また当日お越しいただけない方向けに、当日撮影した動画を後日ご覧いただける視聴権

・今回、300年ぶりに復活上演をする能《鼓の瀧》の謡本(台本、製作中)

・「有馬富士ふもとの霧は海に似て波かと聞けば小野の松風」の和歌をイメージしたお菓子「松風」のセット(三田丹波菓子「サント・アン」製)

・三田市の能舞台を持つレストラン「三田屋本店」のハムギフト
[画像4: https://prtimes.jp/i/104860/1/resize/d104860-1-90df0a3b95f9c5c28f25-4.jpg ]

[画像5: https://prtimes.jp/i/104860/1/resize/d104860-1-4ec26dbb50801922ea92-5.jpg ]



▼「能楽と郷土を知る会」の今までの活動

地域の古記録に基づいた能や狂言を上演したり学んだり、マンガの形で発表することで、地域の歴史を、楽しんで体感することの実現を目指しています。

平成28年5月5日 マンガ「三田のお殿さまと能・狂言」製作
平成28年7月3日 狂言公演「お殿さまが見た狂言」 於・三田市総合文化センター小ホール
平成29年5月31日 マンガ「さんだ大川瀬の能はじまり物語」製作
平成29年7月1日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 知識編 三田の歴史と芸能の話 於・三田市総合文化センター会議室2
平成29年7月22日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 狂言編」 於・三田屋本店ティーラウンジ
平成29年8月5日 講座「さんだゆかりの能・狂言を知る 能編」 於・三田屋本店ティーラウンジ
平成30年4月29日 マンガ「少年役者・八子大夫」制作
平成30年7月25日~8月29日 「さんだ狂言子ども教室」 於・三田天満神社社務所、有馬能楽堂
平成31年3月31日 ミニ公演「ひなまつり五人ばやしコンサートin旧九鬼家住宅」
令和元年5月22日 マンガ「たんぽぽ城のお姫さま」製作
令和元年7月25日~8月27日  「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター、有馬能楽堂
令和元年9月22日~ 「こうべさんだ子ども能楽塾」 於・フラワータウン市民センター ※新型コロナウイルス感染拡大の影響により令和2年3月14日に中断
令和2年5月29日 マンガ「くわばらくわばら欣勝寺」制作 
令和2年8月17日~11月14日 「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター
令和2年11月 新作狂言《くわばら》制作・初上演・動画撮影
令和3年3月 冊子「こうべさんだと能・狂言」制作
令和3年7月29日~8月24日 「こうべさんだ能・狂言子ども教室」 於・フラワータウン市民センター、欣勝寺
令和3年12月4日 「第2回能楽と郷土を知る会公演」 於・三田市総合文化センター郷の音ホール
令和4年6月10日 マンガ「鼓の滝」制

▼本件に関する報道関係者からのお問合せ先
能楽と郷土を知る会 担当:朝原広基
電話 090-3969-1608
メールアドレス info@nohgaku-kyodo.com
ウェブサイト https://nohgaku-kyodo.com/

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