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新たなメタ解析研究結果発表 ホエイプロテインが身体組成の改善に有効であることを示唆

PR TIMES / 2014年4月18日 17時13分

ホエイプロテイン摂取が体重および体脂肪の減少と除脂肪体重の増加を促す

ホエイプロテイン(注i)の身体組成に対する効能に関する新しい研究結果(注ii)がThe Journal of American College of Nutrition の2014年3月/4月号に発表されました。ホエイプロテインを筋力トレーニングと組み合わせたり、体重の維持もしくは減少の為の食事療法の一環としてホエイプロテイン摂取することにより、男女共に身体組成に改善効果が表れたことが示されています。



このメタ解析は、総勢626名の成人被験者が参加した14の無作為化比較試験を対象に解析したものです。摂取カロリーの一部をホエイプロテインに置き換えた場合、ホエイプロテインを摂取することで参加者の体重が平均4.2キログラム減りました。更に、ホエイプロテインの摂取と筋肉トレーニングを組み合わせた場合、参加者の除脂肪体重(LBM)が平均2.24キログラムと統計的にも有意な増加を示し、筋タンパク質合成への効果が確認されました。

研究代表者であるドミニク・D・アレクサンダー博士(PhD, MSPH)(注iii)は、「ホエイプロテインが体重管理や除脂肪体重に及ぼす効果を裏付ける研究が年々増えています。今回のメタ解析によって、個々の研究成果を収集・統合し、統計的方法を用いて評価することが可能となりました。今回のメタ解析の結果は、除脂肪体重の増加や体重の維持もしくは減量において、ホエイプロテインは他のタンパク質源や炭水化物よりも効果的であるということを示しています。」と述べています。

ホエイプロテインは、乳製品に自然に含まれる高品質なタンパク質です。体が必要とする全ての必須アミノ酸(いわゆる「タンパク質の構成成分」)を含む優れたタンパク質で、しかも早く消化されます。また、ホエイプロテインは、ロイシン、イソロイシン、バリンを含む、分岐鎖アミノ酸 (BCAA)と呼ばれる3つの必須アミノ酸の最も優れた供給源の一つです。他のアミノ酸と違い、分岐鎖アミノ酸(BCAA)のほとんどは筋肉で取り込まれ利用されています。更にホエイプロテインは、一般的な分岐鎖アミノ酸(BCAA)の供給源の中でも、ロイシン濃度が最も高いものの一つであり、それが筋肉への効果として表れています。

この研究は、ホエイプロテイン研究コンソーシアムが支援する複数の研究の一つです。ホエイプロテイン研究コンソーシアムは、ホエイに関する研究を共に支える乳業組合、協会、加工業者、多国籍企業による国際的なパートナーシップです。米国農務省のデイヴィッド J. ベイヤー博士によるコンソーシアムの最初の研究(注iv)は、特に生活活動に制限のない体重過多もしくは肥満の成人を対象に行われ、大豆プロテインではなくホエイプロテインを日常的に摂取した場合、炭水化物の摂取よりも体重、体脂肪および腹囲の減少により大きな効果が確認されました。

「コンソーシアムは、ホエイプロテインの健康とウエルネスへの有益性について堅実な科学的根拠の構築を目的としています。今回のメタ解析の研究結果は、コンソーシアムが目指す科学的根拠を支えると同時に、ホエイプロテインの身体組成に対する有益性の根拠を更に裏付けました。」とホエイプロテイン研究コンソーシアムのブライアン・ヘルウィグ博士(PhD)は述べています。

順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科、町田修一先任准教授は、「今回のメタ解析によって、欧米人を対象にホエイプロテインが身体組成の改善に有効であることが示されたことは、体質や食習慣が異なる日本人でもホエイプロテインを摂取することで同様な効果が得られる可能性が高いと思われます。特に、メタボリックシンドロームの食事療法や高齢者の介護・寝たきりを予防する筋力トレーニングと栄養の組み合わせとして、ホエイプロテインの積極的な活用が考えられます。今後、日本人を対象としたホエイプロテインを用いた介入研究が多くなされることが期待されます。」と述べています。

メタ解析の原文はこちらのリンクをご参照ください:
http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/07315724.2013.875365#.U0wBPMf6Ges


研究詳細

研究:今回のメタ解析は、ホエイプロテインの体重と身体組成に及ぼす影響を筋力トレーニングとの組み合わせの有無も含め、健康な成人を対象に実施した無作為化比較試験を選定し検討した。これら14の無作為化比較試験はホエイプロテイン(濃縮型、分離型、加水分離型を含む)と体重、BMI、体脂肪、LBM(必須脂肪を含む除脂肪体重)、FFM(必須脂肪を含まない除脂肪体重)、腹囲との関係を調べており、それぞれの研究を個々に識別するため、全ての論文の包括的な解析を行った。変量効果のメタ解析は群間比較(ホエイプロテインと他のプロテインもしくは炭水化物との比較)およびホエイプロテイン群内比較(介入前と介入後の値の比較など)の加重群平均の差を検出して行われた。また14の研究は、食事内容を変えずにホエイプロテインを追加したもの(WPS)とホエイプロテインを他のカロリー源と置き換えたもの(WPR)の二つの群に明確に分けられ、それぞれ別々にメタ解析が行われた。サブグループの解析には、ホエイプロテインと身体組成の関係において、筋力トレーニングの有無とホエイプロテインの種類による効果の違いの検証も含んでいた。

結果:研究に最後まで参加した総勢626人の成人を対象とした14の無作為化比較試験が今回のメタ解析の対象であった。そのうち5つの研究はホエイプロテインを他のカロリー源と置き換える効果を検証したもので(WPR)、他の9つの研究は食事内容を変えずにホエイプロテインを追加した効果を検証したもの(WPS)である。WPRの群内解析では、体重(加重群平均差:-4.2キログラム、信頼区間:-7.67、-0.73)、体脂肪(加重群平均差:‐3.74キログラム、95% 信頼区間:-19 5.98、-1.50)とも介入前より減少した。群間解析では、統計的に有意な差は認められなかったものの、ホエイプロテインは、他のプロテイン源や炭水化物と比較して身体組成への影響がより認められた。サブグループ解析の結果は、筋力トレーニングとホエイプロテインの摂取を組み合わせることで、LMBが統計的に有意な増加を示した(加重群平均差:2.24キログラム、信頼区間:0.66、3.81)。

結論:対象となった14の論文では、ホエイプロテイン摂取が筋力トレーニングと組み合わせた場合でも、体重の減少もしくは維持の食事療法の一環として取り入れた場合でも、身体組成のパラメーターの改善に有効であることを示している。

ホエイプロテイン研究コンソーシアムについて
ホエイプロテイン研究コンソーシアムとは、ホエイプロテイン市場拡大の為に共に働く、乳業組合、協会、加工業者、多国籍企業による国際的なパートナーシップ。同コンソーシアムは、ホエイプロテインの健康並びにウエルネス効果の発展、記録、管理を通して、世界的なホエイプロテインの利用を増やすことを使命としている。同コンソーシアムの全ての研究の目的は、ホエイプロテインの健康とウエルネスに関する測定可能な効果を確立することにより汎用性のある普遍的な知見を明らかにすることであり、これにより健康機能表示、あるいは特定健康機能表示の科学的根拠を確立し、新たな市場開拓機会の為の科学的根拠の創造を目指している。

アメリカ乳製品輸出協会 (USDEC) は、全米の酪農家、乳製品加工業者とその組合、乳原料サプライヤー、輸出業者などを代表する会員制の独立非営利団体で、世界市場における乳製品の流通をサポートしています。USDECは、アメリカ乳製品に対する世界的な需要を喚起し、市場障壁を解消し、業界の貿易政策目標実現を促進する市場開拓プログラムを通して、アメリカの世界的競争力を 向上することを目指しています。世界最大の牛乳生産量を誇る米国乳業界は、世界的な水準かつ非常に幅広い種類のチーズ、脱脂粉乳やラクトース、ホエイタン パク質などの栄養・機能性乳原料を供給し、世界の食品・飲料メーカーの多岐にわたる製品開発ニーズに対応しています。


注i ホエイ(乳清)とは、牛乳から乳脂肪分やガゼインなどを除いた水溶液です。牛乳に含まれる3%を超えるタンパク質の約20%がホエイプロテインです。ホエイプロテインは自然に牛乳に含まれるタンパク質で、消化吸収に優れており、筋肉の維持増強や体重管理に効果があることが科学的に確認されています。必須アミノ酸をバランス良く含み、筋肉増強に重要な分岐鎖アミノ酸、中でもロイシンを多く含みます。ホエイプロテインには濃縮型、分離型、加水分離型があります。濃縮ホエイプロテイン(ホエイプロテイン・コンセントレート、WPC)は、たんぱく質が34~85%の比率で含まれるホエイプロテインの最も基本的な形です。分離ホエイプロテイン(ホエイプロテイン・アイソレート、WPI)はより純度が高く、タンパク質含有率は90%以上です。加水分解ホエイプロテイン(ホエイプロテイン・ハイドロリセート、WPH)は、濃縮、あるいは分離されたホエイたんぱく質を更に加水分解したものです。米国は、世界のホエイ製品の約20%を生産し、輸出量世界シェア3分の1を占めています。

注ii Miller PE, Alexander DD, Perez V. Effects of Whey Protein on Body Composition: A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. AJCN. 2014; 33(2): 163-175.

注iii Dominik D. Alexander, PhD, MSPH, formerly with Exponent(R), is currently with EpidStat Institute.

注iv Baer DJ, Stote KS, Paul DR, Harris GK, Rumpler WV, Clevidence BA. Whey protein but not soy protein supplementation alters body weight and composition in free-living overweight and obese adults. J Nutr.2011; 141(8): 1489-94.

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