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Intel Foundry、高NA EUVでチップ製造の新境地を開拓

PR TIMES / 2024年4月19日 12時45分

業界に先駆けて高NA EUVを導入しIntel 18A以降の継続的なプロセス技術リーダーシップを可能に

最新情報:Intel Foundryは、米国オレゴン州ヒルズボロにあるインテルの研究開発施設にて、業界初となる商用の高NA極端紫外線(EUV)リソグラフィー・スキャナーの組み立てが完了し、先進の半導体製造における重要なマイルストーンを達成したと発表しました。リソグラフィー業界のリーダーであるのASMLから納入された高NA EUV露光装置「TWINSCAN EXE:5000」は、インテルの将来的なプロセス技術ロードマップ上にある製品製造に備えて、校正工程に入っています。この新しい露光装置は、回路原版をシリコンウェハーに転写する光学設計の変更により、次世代プロセッサーの解像度とフィーチャースケーリングを劇的に向上させることができます。

インテルフェロー 兼 Intel Foundry ロジック・テクノロジー開発部門 リソグラフィー・ハードウェア・ソリューション担当ディレクター、マーク・フィリップス(Mark Phillips)は「高NA EUVが加わり、インテルはリソグラフィー技術において業界で最も充実した選択肢を手にし、2020年代後半にかけIntel 18Aの先にあるプロセス技術を見据えて前進することが可能になります」と述べています。

重要なポイント:高NA EUV装置は、先進チップ開発と次世代プロセッサーの製造を進めていくうえで、重要な役割を担います。業界における高NA EUVの先駆者として、Intel Foundryはこれまでにない精度と拡張性をチップ製造にもたらし、極めて革新的な機能と性能を備えたチップ開発を実現します。このチップ製品は、AIをはじめ、続々と登場する新しいテクノロジーの進歩に不可欠です。

ASMLは最近、オランダ・フェルドホーフェンにある本社内の高NAラボで、初となる10nm密集ラインパターンの解像を発表しました。これまでで最も微細なサイズであり、EUVリソグラフィー・スキャナーの解像度として世界記録となります。この結果はASMLのパートナーであるZeissの革新的な高NA EUV光学設計を実証するものです。

画期的な回路パターンは、装置の露光部、センサー、ステージの粗調整が完了した後に転写され、装置仕様を完全に満たす前段階での結果です。フルフィールドの光学リソグラフィー・システムで10nm密集パターンを露光できるASMLの技術は、高NA EUV装置の商用運用に向けた重要な一歩です。

実現する仕組み: Intel Foundryが有する最高水準のプロセス技術の組み合わせにより、高NA EUVは既存のEUV装置よりも解像度を最大で1.7分の1に縮小できると見込まれ、この結果、2次元パターンの微細化が可能になり、最大2.9倍の密度を実現します。インテルは常に、半導体業界全体でムーアの法則を前進させ、過去にない微細化された回路パターン設計を目指しています。

同サイズの転写を行う場合、0.33NA EUVよりも高NA EUV(0.55NA EUV)の方がコントラスト比が高く、1回の露光に必要な光量が少なくなり、結果的に各層のプリントに要する時間が短縮され、ウェハー製造量を増加させることができます。

インテルでは、先進チップの開発/製造において、0.33NA EUVと0.55NA EUVの両方をほかのリソグラフィープロセスとあわせて使用する予定です。この取り組みは2025年のIntel 18Aの製品実証に始まり、Intel 14Aの生産に向けて継続する予定です。このアプローチにより、インテルは最先端のプロセステクノロジーをコストとパフォーマンスの両面で最適化します。

インテルの役割:インテルは数十年にわたるASMLとの協働を通じ、193nm液浸リソグラフィーからEUV、そして現在の高NA EUVへと進化を推進してきました。その協業の結果が、最先端の製造装置の1つであるTWINSCAN EXE:5000です。高NA EUVリソグラフィーの採用により、インテルはムーアの法則における微細化の最前線に立ち、オングストローム時代へと大きく前進していきます。

TWINSCAN EXE:5000システムは、250個以上のクレートで梱包され43個の貨物コンテナに積まれてオレゴン州まで輸送されました。コンテナは複数の貨物輸送機に積まれてシアトルに到着した後、20台のトラックでオレゴン州まで輸送されました。この新システム1台の重量は150トンを超えています。

インテルは高NA EUVを採用する計画を2021年に発表し、さらに、その翌年には先進テクノロジー推進のため、協業の継続をインテルとASMLが発表しました。インテルは、1時間に200枚以上のウェハーを製造できる生産性を備えた、次世代TWINSCAN EXE:5200Bシステムの取得を予定しており、このシステムについても業界初の導入となる見込みです。

高NA EUVとは:高NA EUVリソグラフィーは、自然界では発生しない13.5nmの波長光を使うEUVリソグラフィーを大きく進化させたテクノロジーです。強力なレーザーを照射することで、Sn液滴を太陽の平均表面温度の40倍に近い22万℃に加熱した結果、この光が発生します。この光は、設計した回路原版が描かれたマスクに反射し、これまで作られてきた中でも極めて精度の高い反射鏡で構成された光学システムを通過します。

開口数(NA)は光を収集して絞ることができる能力の測定単位です。ウェハーへの回路パターン転写に使用する光学設計を変えることで、高NA EUVテクノロジーは解像度とトランジスター微細化の面で大幅な前進を可能にしました。微細トランジスターの製造には、新しいトランジスター構造のほかに、高NA EUVシステムの初号機組み上げと並行してインテルが開発しているプロセス技術においても、さまざまな改良が必要になります。

オレゴン州にあるIntel Foundryの研究開発施設:オレゴン州はインテルのプロセス技術の研究開発の中心拠点です。この最新世代のリソグラフィー装置のために、インテルは30億ドルの資金を投じてオレゴン州にあるD1Xファブを拡張し、27万平方フィートのクリーンルームを増床して、2022年にMod 3を開設しました。

製品を研究段階から現実の世界に通用する製造可能な最先端品へと変換することは、インテルが50年以上にわたり得意としてきた領域です。研究開発や高NA EUVのような装置への投資は、米国内のチップ製造力を拡大し、米国主体の研究開発を再び活性化させ、国家の経済安全保障の目標を達成していく力となります。また、オレゴン州を拠点とした研究開発の拡大と最新リソグラフィー装置の導入は、新規雇用を創出し、北西部へ優秀な人材を引きつける要因にもなりえます。インテルは、現在だけでなく将来にわたり、次世代の米国製半導体テクノロジーと製造を加速させていく態勢を整えています。

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