1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

【プレスリリース】イラク 大規模ポリオ予防接種キャンペーンを開始

PR TIMES / 2014年8月12日 14時17分

国内避難民、シリア難民の子ども400万人を対象



※本信は ユニセフ本部の情報を、日本ユニセフ協会 広報室が翻訳、独自に
編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74743.html でご覧いただけます


【2014年8月11日 エルビル(イラク)/アンマン(ヨルダン)発】

イラクで4日間に及ぶ大規模なポリオ予防接種キャンペーンが開始されました。
国内にいる5歳未満の子ども400万人以上が対象です。ポリオは手足が麻痺する恐れの
ある感染症です。

本キャンペーンは、イラク保健省がWHO(世界保健機関)とユニセフの支援を受けて
実施します。イラクでは、今年初めに14年ぶりとなるポリオの感染が確認されており、
その対策の一環として行われます。


ユニセフ・イラク事務所代表のマルツィオ・バビルは「暴力と混乱から逃れようと、
子どもたちが国内を大幅に移動している難しい時期に、本キャンペーンは実施
されます。ポリオを封じ込めることは、ユニセフにとって最優先事項です。すべての
子どもにポリオの予防接種を行い、麻痺から守らねばなりません」と述べました。

予防接種は、紛争地域や避難者が身を寄せている地域、また避難者を受け入れている
住民たちも含めて、すべての子どもたちを対象に実施されます。イラク国内では現在、
国内での戦闘などで今年初めから120万人近くが自宅を離れ、避難生活を送っていると
みられています。このうち約20万人は、クルド自治区でわずかこの3日の間に避難した
人たちです。そしてそのうち、半数にあたる10万人ほどが子どもだと推定されています。

WHOイラク事務所のシド・ジャファ・フセイン代表は「暴力が広まるにつれ、家族と
共に避難する子どもの数は3倍にも膨れ上がりました。子どもたちは多くの人たちと
身を寄せて生活しています。こうした環境では、感染症に感染するリスクが高まります。
WHOは、イラク保健当局とパートナー団体とともに、厳しい環境にある住民たち、特に
子どもたちをポリオから守るべく、活動しています」と述べました。


イラクで14年ぶりとなるポリオの感染が確認された背景には、特に紛争地域で家族や
子どもたちに予防接種を行うことが難しく、子どもたちが予防接種を受けられなかった
ことがあげられます。つまり、ワクチンで予防可能な四肢の麻痺や治療不可能な病気が、
イラクではより広く発生する恐れが起きています。WHOとユニセフはイラク保健当局を
支援し、クルド自治区の3州を含む12州において、予防接種を行います。クルド自治区
では、約25万人のイラクの子どもとシリア難民の子ども12万5,000人が生活をしています。

「イラクはWHOとユニセフによる総合ポリオ対策計画の対象となっている7カ国のひとつ
です。この計画は、地域の子どもたち2,500万人を対象としており、複数回ワクチンを
投与します。すべての子どもたちに予防接種を行い、ポリオを根絶すべく、あらゆる
ことをせねばなりません」と、WHOポリオ根絶マネージャーのクリス・マヘール氏は
述べました。


■参考情報:イラク及びシリアでのポリオ発生について

イラクでは、2014年3月30日、首都バグダッドのルサファ地域で暮らす子どものポリオ
の感染が発見されたことで、イラクの保健省がポリオの発生を宣言。4月7日に同じく
バグダッドで、ポリオによる麻痺症状を発症した子どもが確認され、ポリオ感染2例目
となりました。

シリアでは、2013年10月に1999年以来となるポリオの感染を確認。今年7月時点で、シリア
国内では36の感染例が確認されています。

WHOは今年5月、シリアやイラクなどでのポリオの感染を受け、「国際的に懸念される公衆
衛生上の緊急事態」を宣言、各国に予防接種の徹底など警戒を呼び掛けています。

ユニセフとWHOは、こうした状況を受け、中東地域の歴史上最大規模で実施されたポリオ
予防接種キャンペーンを実施。7月22日に共同で、報告書『ポリオ:中東地域での発生~
シリア危機によってふたたび現れた脅威(Polio: Outbreak in the Middle East - War
in Syria Opens the Door to an Old Enemy)』を発表し、ポリオ予防接種キャンペーンの
第1段階が完了したことを報告しました。中東7カ国で37回にわたって実施された
キャンペーンにより、5歳未満の子どもたち2,500万人が予防接種を受けることができました。

詳細は以下でごらんいただけます。http://www.unicef.or.jp/kinkyu/syria/2014_0722.html


■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Juliette Touma, ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所(在アンマン)広報官
Office: +962-6-550-2400 ext. 524, Mobile +962-79-867-46-28, jtouma@unicef.org
Karim El-Korany, ユニセフ・イラク事務所(在バグダッド)広報官
kelkorany@unicef.org +964-780-92-585-42
Bahaaeldin Elkoussy, WHO polio programme, elkoussyb@who.int +201006019316
Ajyal Al-Sultany, WHO Iraq, sultanya@who.int +964 7809 269 506

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会
のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ
活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください