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南スーダン独立6周年、子どもたちの夢や希望は遠く【プレスリリース】

PR TIMES / 2017年7月8日 10時30分

非就学児割合世界最悪の70%以上



[画像1: https://prtimes.jp/i/5176/961/resize/d5176-961-620201-0.jpg ]



【2017年7月8日 ジュバ(南スーダン)発】

南スーダンの独立6周年を前に、この未熟な国の子どもたちの希望や夢はまだかなえられていないと、ユニセフ(国連児童基金)は本日述べました。ユニセフは、南スーダンの現状は、子どもたちが紛争の代償を負わされ、基本的サービスが崩壊するなど、子どもたちにとって大惨事であると言います。

「南スーダンの何百万人もの子どもたちは、想像を絶する苦難を強いられ、教育、栄養、保健および人権が妨げられています」と、7月9日の南スーダン独立記念日の前日に、ユニセフ・南スーダン事務所代表マヒンボ・ムドエは述べました。「200万人以上の子どもたちが、激しい戦闘から逃れるために家を後にしました。6月には、100万人目の子どもの難民が誕生しました。2,000人以上の子どもたちが死傷し、さらに多くの子どもたちがおぞましい暴力を目撃しました。この驚異的な数の中には、子ども一人ひとりの今も続く苦難があるのです」

南スーダンでは、子どもたちは日々の生活のあらゆる場面で、子ども時代を否定されています。


[画像2: https://prtimes.jp/i/5176/961/resize/d5176-961-886117-1.jpg ]

南スーダンの約220万人の子どもたちは学校に通っていません。 この国は、非就学児の割合が世界で最も高く、70%以上の子どもが教育を受けていません。また、学校の約3分の1は、武装グループにより攻撃されました。

6月に発表された、総合的食糧安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase Classification、略称IPC)によれば、全国の人口の半分以上にあたる、600万人が深刻な食糧不安の状態にあります。また、110万人の子どもは急性栄養不良に陥っており、そのうち十分な栄養を摂取している子どもと比較して死亡する確率が9倍高くなるとされる重度の急性栄養不良に29万人が陥っています。

南スーダンの崩壊寸前の保健システムおよび水と衛生システムが、子どもたちを、はしかなどの命に関わるウィルス性の疾患やコレラなどの水に起因する疾患に晒しています。現在発生しているコレラの流行は、南スーダン史上、最も長期かつ広範囲にわたっています。1年前に流行が始まってから報告された症例数は1万件を超え、子どもの症例は51%を占めています。

そして、2013年12月の紛争勃発以降、少なくとも2,500人の子どもが死傷し、254件以上の子どもに対する強姦および性的暴行事件が報告されています。1,700人以上の子どもが武装勢力や武装グループの仲間に入り、徴用は今も続いています。

このように、南スーダンの最も弱い立場にある市民が極めて厳しい状況下に置かれている中、ユニセフはパートナー団体と協力して2017年に以下の支援を実施しました。

マラリア、肺炎、下痢などの疾病や、その他の命に関わる状態の5歳未満児29万3,000人以上に対して、治療を提供。また、コレラに感染した5,000人以上に治療を提供。
50万人に安全な水を提供し、20万人に衛生施設へのアクセスを提供。
ユニセフとWFPは共同で、即応支援チームを26回派遣し、5歳未満児10万人を含む、53万人に対して、命を守る支援を提供。
重度の急性栄養不良の子ども8万人以上を治療。
18万4,000人の子どもに教育の機会を提供。
434人の子どもたち(女の子235人、男の子199人)を家族と再会させた。武装勢力や武装グループと関係していた子どもたち、および弱い立場にある子どもたち1,538人(男の子1,254人、女の子284人)に対して社会や経済への再統合を促す支援を提供。


「独立記念日は祝うべきものです」とムドエは言います。「しかし、今日、南スーダンで紛争に巻き込まれている何百万人の子どもたちには、お祝いはありません。ユニセフは、最も必要とする人たちに支援を届けるべく、緊急支援の規模を拡大しています。しかし、そのためには、今まで繰り返し言ってきたことを、あえて再度言いますが、人道支援活動従事者には完全かつ安全なアクセス(移動の自由)が必要であり、南スーダンの子どもたちには平和が必要です」

* * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。(www.unicef.or.jp)

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