恒星の種類によるハビタブルゾーンの違いを解説した図表
sorae.jp / 2020年11月2日 21時5分
ハビタブルゾーン(地球型生命が居住できる可能性のある領域)はゴルディロックスゾーンとも呼ばれ、恒星の周りを公転する惑星の表面に、液体の水が存在できるような、暑すぎたり寒すぎたりしない温度の領域のことです。
この図表では、太陽のような黄色のG型星、オレンジ色のK型星(橙色矮星)、赤色のM型星(赤色矮星)の3種類の恒星が比較されています。K型星とM型星は、どちらも太陽より表面温度が低く、太陽ほど明るくありません。
図表上段のM型星には、恒星のすぐ近くに小さなハビタブルゾーンが存在します。また、寿命は1,000億年ほどの長寿の星で、天の川銀河にある星の約73%を占め、とてもたくさん存在する星です。しかし、非常に活発な磁場を持っているため、生命に有害な放射線を多く出している可能性があります。そのX線の放射量は、静穏時の太陽の400倍と推定されています。図表下段の太陽のようなG型星は、大きなハビタブルゾーンを持ち、比較的穏やかで、有害な放射線の量も少なめです。しかし、G型星は天の川銀河にある星の6パーセントに過ぎず、寿命もはるかに短いのです。生命が存在する可能性のある惑星を探すとしたら、図表中段のK型星がちょうどいいかもしれません。K型星の寿命は400億年と太陽よりはるかに長く、ハビタブルゾーンも比較的広く、有害な放射線の発生量は少なめです。このようなハビタブルゾーンを持っているK型星は、天の川銀河の星の約13パーセントを占めています。
なお、図表は、左から順にハビタブルゾーンの大きさのイメージ、G型星(太陽)を1としたときのX線の放射量、天の川銀河内での星の数の相対的イメージ、星の寿命を表わしています。
Image Credit: NASA ESA, Z. Levy (STScI)
Source: APOD https://apod.nasa.gov/apod/ap200131.html
文/吉田哲郎
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