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海外から注目されている「日本の兵器」。見本市で見た、意外なメーカー14社とその評判

日刊SPA! / 2024年3月5日 15時50分

 府川室長が話すように、防衛装備移転の真の目的は「望ましい安全保障環境を創出すること」だ。

 むしろ、日本企業が蓄積してきた技術で生み出した一見地味な商品やサービスこそ、地域の安定に資する最大の「武器」になっていくのではないだろうか。

◆防衛省が売り込みを図る「防衛装備品」

スバル【UH-2】

 展示品の中で唯一わかりやすい兵器として展示されていた多用途ヘリコプター「UH-2」の模型。同社とベル・ヘリコプターが共同開発したベル412を原型とする機体で、’21年度から陸自に配備。

日本電気【移動式警戒監視レーダー】

 空自も運用している防空用の移動式警戒監視レーダー、航空機に距離と方位を提供する電波塔台の移動式タカン、航空管制用の移動式ラプコンの模型。移動式警戒監視レーダーは輸出仕様。

川崎重工業【対艦ミサイルエンジン】

 国産トマホークとも呼ばれる島嶼防衛用対艦ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型」やUAS(無人航空機システム)に搭載される小型ターボファンエンジン「KJ300」の実物大模型。

ミツフジ【電磁波シールド】

 元は西陣織の工場。取り扱っていた銀糸の特性に着目して、電磁波を遮断する布地を開発。軽量・柔軟な布地で容易にテント状格納庫を構築し、レーダー偵察衛星からの探知を回避。

クリモト【3D金属造形エンジン部品】

 3Dプリンターでの金属造形に25年の実績を持つ。切削と3Dプリントの技術を組み合わせることで、構成部品の削減や軽量化が可能。国際認証を取得し航空宇宙・防衛産業に進出した。

ジュピターコーポレーション【機動衛生ユニット2型】

 阪神・淡路大震災の教訓から生まれた「空飛ぶICU」。重症患者を搬送するためのコンテナで、電源と酸素を備えるため外科手術にも対応する。空自の輸送機C-2とC-130に搭載可能。

◆世界「4強入り」目指す韓国防衛産業の実力とは

 韓国が世界でプレゼンスを高めているのはKポップをはじめとするエンタメ業界だけではない。’20年代からK‐Defenceと呼ばれる、韓国防衛産業が新たに地歩を固めているのだ。

 1970年代に生まれた韓国防衛産業は、’06年の盧武鉉政権下に防衛事業庁が創設されたことで大転換を迎える。以降、歴代大統領は保革の立場を問わず、防衛産業を輸出産業にするため注力してきた。

 李明博・朴槿恵政権時、年平均30億ドルで推移してきた防衛産業の輸出額は、文在寅政権後半の’21年には72億ドルに倍増し、ロシアのウクライナ侵攻が起こった’22年には170億ドルと暴騰。

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