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2024年「冬ドラマBEST5」最終回まで観て選定。4位『さよならマエストロ』、『厨房のアリス』は3位

日刊SPA! / 2024年4月1日 15時50分

 毎回違った家族が登場し、その幸せを永瀨が懸命に守ろうとしたところは前作と一緒。たとえば第2回では父親が妻を家から追い出し、そのために病死させてしまったと思い込んだ息子が、父親が住んだままの家を売ろうとする。

◆続編の可能性も!

 永瀨はそのまま売ったほうが儲かるのだが、部下の月下咲良(福原遥)と一緒に息子の誤解を解き、売却を思いとどまらせる。1円の利益にもなかったものの、家族は和解。永瀨らは満足そうな表情を浮かべた。

 よくあるお仕事ドラマとは違い、働くことの意味を考えさせてくれた。好評だったのでパート3があるとも聞く。

◆1位『不適切にもほどがある!』(TBS)

 脚本家のクドカンこと宮藤官九郎(53)と磯山晶プロデューサー(57)の才能とセンスが炸裂した。2人の作品は14作目だが、おそらく最高傑作だろう。

 主人公は1986年から現代にやって来た中学教師の小川市郞(阿部サダヲ)。公衆マナーをわきまえず、精神論を振りかざす典型的な昭和男だったが、徐々に現代の良いところを見習う。一方で現代人側も人情味がある市郞が憎めない。

 評判の良いドラマも最終回には不満を残してしまいがちだが、このドラマは最終回がピークであり、それまでの疑問点や謎も一掃した。全体のテーマも明らかにした。

 最終回で特にポイントだった場面は4つ。まず、市郞の孫である渚(仲里依紗)が1986年に訪れ、母親の純子(河合優実)と喫茶「すきゃんだる」で会う。純子は渚が5歳だったとき、阪神・淡路大震災(1995年)で亡くなった。このため、渚には純子の記憶があまりない。しかし、この場で渚の職場での部下との衝突の話を聞いてくれて、励ましの言葉も与えてくれた。

「その子、今ごろ後悔しているよ」(純子)

 母とのふれあいに渚は涙し、食べていたナポリタンのケチャップを口の端に付けてしまう。それを純子はやさしく拭う。映像は若き日の純子、幼いころの渚に変わっていた。

◆昭和も令和も全否定せずの最終回

 NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年度上期)もそうだったが、悲劇を売り物にすることを避けるクドカンは、今回も純子が震災で絶命するかどうかを曖昧にした。しかし、渚には母の思い出が加わった。

 一方、市郞は令和での経験でバージョンアップし、1986年の教育現場に戻る。そこでは校長が理不尽にも女装趣味が理由で辞職に追い込まれていた。後任(宍戸開)の昭和的教育論に市郞は猛反発する。

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