3月に「笑点」卒業の林家木久扇が“2度のガンを克服”できたワケを語る「毎朝ガンに向かって…」
日刊SPA! / 2024年4月25日 15時52分
今年3月に「笑点」(日本テレビ系)を卒業した林家木久扇師匠。
半世紀以上もの間、「黄色の与太郎」としてお茶の間に笑いを提供してきた木久扇師匠が、自らを表すときに使うのが「バカ」という言葉。実際には多才でクレバーな木久扇師匠は、なぜ「バカ」という哲学を貫いてきたのか?
そして2度のガンを患ったとき、自分のメンタルを守ったのが「バカ」だという、その理由は? 『バカの遺言』より一部抜粋してお届けします。
◆楽天家だから今も元気で過ごせている
最初にガンの手術をしたのは、2000(平成12)年ですから、もう24年前ですね。胃の3分の2を取りました。
その前にも40歳になる年に腸閉塞になって、生還率50%と言われた手術を受けてます。喉頭ガンが見つかったのは2014(平成26)年。一時期は声が出なくなって、お医者さんから「いつ出るようになるかわからない」と言われたんですが、おかげさまで今は元気に高座を務めるようになりました。
命のピンチが何度もあったわけですけど、ぼくは「楽天家だから助かった」と思ってます。バカのゆるさでガンを追っ払ったんです。
◆しぶしぶ内視鏡検査を受けたら…
最初のガンは、内視鏡検査で見つかりました。おかみさんがぼくの身体を心配して「大学病院に検査に行ってらっしゃい」ってしつこく言うもんだから、しぶしぶ行って受けてみたんです。
身体の中にカメラが入って、麻酔が効いてちょっと朦朧とした意識の中、モニターにピンク色のドームが映ってるなと思ってたら、先生の動きがパッと止まっちゃった。
「ここんところ白い突起があるんですがね……」
検査が終わってから「まだ若くてお元気だからガン化が早いと思います。取っちゃったほうがいいでしょう」と、強く勧められました。
だけど、5月でちょうど催し物が多くて、いちばん忙しいときだったんです。「秋じゃダメですか」って言ったら、先生が「早いほうがいいです」って。
小さな突起だったんで、たいした手術じゃないだろうと思ってたんですが、開腹手術になって胃の3分の2を切り取られました。「転移のおそれがありますから」ってことらしいです。40日間入院しました。
地方の仕事は断りましたけど、「笑点」の収録は休みませんでしたね。点滴つないだまま病院から後楽園ホールに行って、大喜利が終わるとまたつないで、看護師さんと病院に帰ってきたんです。
◆あのときは正座してるだけで精いっぱいだった
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