日本の“干し芋”がタンザニアのスーパーに。「アフリカにカルビーを創る」日本人男性の挑戦
日刊SPA! / 2024年7月30日 8時51分
「カシャタはよく売れていて、作っても作っても間に合わない状態です。今は6本入りが2500シリング(150円)ですが、もっと小さい包装にして、子供たちがおやつとして手軽に買えるように小さいパッケージにしていく予定です」
契約している農家の数は現在15人ほど。あえて大幅に増やしていないのにも理由がある。
「契約栽培のやり方をある程度ちゃんと確立してからですね。そして、干し芋の日本での販売先をしっかりと作ってから、契約農家を増やしていく予定です」
干し芋の日本への輸出を進めながら、爆発的な人口増加が予測されるアフリカ市場で、現地の人々向けのドライフルーツなどの商品をさらに充実させていく予定だ。
◆徹底的に楽しむ「おっかない」社長
きっと、今までに何十回も聞かれているであろう質問を投げかけてみた。
「アフリカでの起業はとても大変だと容易に想像できますが、どうしてそんな苦労をしてまで、アフリカでビジネスをするんですか?」
すると、意外な答えが返ってきた。
「タンザニアは住み心地が良いですし、アフリカだから特別に大変ということはないです。そう言っても日本の人には信じてもらえないかもしれませんが(苦笑)。人口や所得が増えているアフリカで、食品事業はむしろやりやすいくらいです」
タンザニアで活動する日本人のビジネスマンたちからよく聞く「文化の違いからくる従業員との関わり方の難しさ」問題はどうしているのだろうか。現在の従業員は22人。聞けば、同社は特別に優秀な人材を募り採用するのではなく、「工場の近くに住んでいるから」という人が多い。
「(従業員との向き合い方は)日本の中小企業から学ぶことが多いです。普通の人々に気持ちよく働いてもらい成果を出してもらう。眠い時は15分まで昼寝をしていい制度とか、給食を出す制度も採用しています」
備品の置き場所を細かく決めて表示するなど、日本的な環境整備には毎日1時間費やしている。一方で物事の決め方や進め方は、タンザニアの文化を尊重している。
社内に揉め事があるときは、全員が納得するまで延々と話しあいをする。またある時は呪術師に頼んでお祓いしてもらったこともある。まじめに働くだけではなく、社員全員で生バンドの音楽で朝まで踊りに行ったりして、楽しむときは従業員と徹底的に遊ぶこともある。
普段は「おっかない」社長だが、給料は間違いなく地域の平均よりも高く、福利厚生も充実させると決めている。
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