【スターダム】ワールド王者・舞華の〝献身〟 月山和香、HANAKOらが感謝する「指導者」の顔

新ユニット・ＥＸＶの(左から)月山和香、ジーナ、舞華、白川未奈、HANAKO

【取材の裏側 現場ノート】女子プロレス界の盟主「スターダム」の頂点に君臨し団体を支えているのが、ワールド王者の舞華だ。

４日（日本時間５日）の米フィラデルフィア大会で盟友メーガン・ベーンとのＶ３戦を制し、２７日の横浜ＢＵＮＴＡＩ大会では渡辺桃とのＶ４戦が決定的になっている。

順調に王座を防衛する一方で、昨年末の両国大会で戴冠して以降、団体は急激な転換期を迎えた。２月４日付でエグゼクティブプロデューサーを務めていたロッシー小川氏が解任され、３月いっぱいで林下詩美、ジュリア、ＭＩＲＡＩ、桜井まい、弓月が退団した。団体の景色は大きく変わったが、舞華は「私がチャンピオンでいる限り大丈夫。ファンの人にも選手にも不安な思いは絶対にさせない」と言い続け、若手の底上げにも着手している。

取材を通してワールド王者の取り組みを耳にした。１月に白川未奈と共闘し、月山和香、ＨＡＮＡＫＯ、ジーナとともに「イーネクサスヴィー（ＥＸＶ）」を結成。日ごろから指導を受けている月山は「舞華さんは私の試合を見て『あんな変な動きは誰にもできないから、ある意味強みでもある。もっと自分を知って、もっと工夫をして自分の技を伸ばしていったらいい』って。それから意識が変わりました。舞華さんは否定から入るんじゃなくて、肯定してくれる。そういうところを人として尊敬してます」と明かした。

新人の体づくりにも神経をとがらせる舞華は、ＨＡＮＡＫＯに自身が通うパーソナルジムを紹介。費用も負担しているという。ＨＡＮＡＫＯは「舞華さんは何も言わずに出してくれてて。ジムのトレーナーさんから『実は舞華さんには秘密にしてって言われたんだけど…』って教えてもらって、本当に感動しました。それに私の減量に合わせて舞華さんも食生活を合わせてくれたり、たくさん面倒見てもらっています。めっちゃ尊敬する先輩です」と語った。

団体のため全身全霊を尽くす赤の王者に今後も期待したい。（プロレス担当・木元理珠）