夫婦別財布の落とし穴とは？ 赤字家計脱出のカギはシンプル管理

「特に大きな買い物をしていないのに家計が赤字」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。赤字家計を脱出するためには、まず原因を突き止めて、管理方法を変えなければいけません。「来年こそは黒字化して貯蓄を増やしたい！」という方のために、赤字家計を脱出するためのヒントを紹介します。

夫婦別財布は赤字家計のもと？

共働きで夫婦別財布にしている家計も増えているようですが、別財布だとお互い「相手が貯めてくれているはず」と期待して、お金を使いすぎてしまうことも。

せっかく二馬力で働いて収入を得ているのにも関わらず、お金の管理が甘いために赤字家計になってしまうのはもったいないことです。もし「無駄な出費を減らし、貯蓄を増やしたい」と考えているのであれば、一つの財布で管理した方が効率的にお金を貯めることができます。

特に、共働きで収入に余裕があると、娯楽費にお金を使いすぎる傾向が出るようです。それぞれが「自分の趣味にお金を使いすぎて貯蓄は全くしていなかった」という状況に陥らないよう、夫婦で世帯年収やライフスタイルに合った娯楽費かを検証して、お互いが納得のいく範囲でお金を使うようにしましょう。

お金の管理はシンプルに

『横山先生ド素人の私に教えてください! これからの「お金」の貯め方&増やし方（https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4761274395/kankidirect-22/）』などの著者でもあり、これまでにのべ2万3000人以上もの家計相談を行ってきた家計再生コンサルタントの横山光昭氏は、お金の出口が分散されすぎているとお金は貯まらないと言います。

クレジットカードや銀行口座など、お金の出口が分散しすぎると全体像が見えなくなるため、家計は必ずと言っていいほどうまく回らなくなってしまうようです。

家計の混乱を避けるためには、利用する銀行やクレジットカードの数を極力減らし、お金の流れをシンプルにわかりやすくすることが大切。そうすることでお金を使いすぎていることが一目瞭然になり、銀行ごとに生活費を振り分けるなどという無駄な作業が減らせます。

銀行口座は、手数料が少なくてすむ、金利が他の銀行より良い、家からも会社からも近い、ネットでの口座管理が簡単で扱いやすいといったことを基準に、自分にとって使いやすいものだけに絞りましょう。

クレジットカードもポイントや年間費の有無などを考えて、使いやすいもの一つに絞った方が管理もしやすく、ポイントなども貯まりやすくなります。

赤字になりやすい人の特徴は？

最後に赤字体質になりやすい人の特徴を紹介します。もし自分に心当たりがあれば、今後の行動に注意してくださいね。

「お金がない」が口癖だけどその状況を諦めている

「お金がない」と口癖のように言うけれど、それ以上のアクションを起こさないのは要注意。「お金がないけど、まぁいいか」ではなく「お金がないから節約しよう」「お金がないから副業で収入を増やそう」という赤字家計を抜け出す改善策を探さなければ、お金がない状態から抜け出すことはできません。

外食が多い

外食より自炊の方が経済的だというのは多くの人がわかっていることだと思います。外食が多いと1食あたりの支出が増えるだけではなく、ついでにデザートやコーヒーもと、さらに出費が増えてしまうこともあるでしょう。外食が悪いこととはいえませんが、月に利用する回数や金額は決めておいた方が良さそうです。

自分磨きにお金をかけすぎ

「もっと綺麗になりたい」「コンプレックスを隠したい」などと言った理由で、化粧品やエステやネイルなどにお金をかける人もいるかと思います。しかし、外見的な自分磨きは自己満足に終わることもあるので、お金に余裕がないのに無理をすることは禁物です。

また、資格やスキルアップのための通信講座や研修も、自発的に取り組むような物でなければ身に付かないこともあるでしょう。本当に将来の役に立ち、しっかり続けられるものでないと結局は無駄金になってしまいます。

物を購入するハードルが低い

安いという理由だけで物を買うと、安物買いの銭失いになりがちです。本当に必要な物だけを購入するために、リストを作ってから買い物に行くようにしたり、購入する前にインターネットで価格を比べて何を買うか決める習慣がないと、赤字家計から抜け出すのは難しいでしょう。

おわりに

夫婦別財布の落とし穴は、ついつい相手が貯金をしているだろうと、自分の分を使いすぎてしまうこと。財布は一つにして、銀行口座やクレジットカードを絞り、お金の流れをシンプルに管理できるようになると、何にどう使いすぎているかが分かりやすくなります。

赤字家計を脱出するためには、夫婦で協力することが不可欠。本当に必要な出費かどうかを話し合う習慣をつけることや、一緒に管理して使いすぎがないかをきちんと確認することが大切と言えそうです。