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48歳パート主婦、79歳認知症母の老人ホームを探し中。「想定外の費用」や「身元保証人」などが不安です……。<一覧表つき>

LIMO / 2024年2月6日 7時30分

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48歳パート主婦、79歳認知症母の老人ホームを探し中。「想定外の費用」や「身元保証人」などが不安です……。<一覧表つき>

【ケアマネが回答】介護施設見学時、必ず確認しておきたいこととは?

母(79歳・要介護3)の認知症の悪化で、私たち同居家族はお手上げ。費用の安い特養(特別養護老人ホーム)は、一人暮らしの人が優先されるため入所はおそらく難しそうです。

そこで、母の年金(ひと月8万円)と貯蓄(800万円)で入れる民間の有料老人ホームを検討中ですが、友人から「物価高騰の影響で、親が入所する老人ホームの施設料金が値上がりしてもう泣きたい……」と聞いて困惑しています。

パンフレットに書かれていない、または書かれていても分かりにくい「想定外の費用」にはどんなものがあるでしょうか?扶養内のパート勤務の私でも身元保証人になれるかどうかも心配です。

48歳・パート勤務の佳子さんから、筆者にこんな相談が寄せられました。お仕事を持ちながらの子育てと介護の両立、お疲れ様です。

介護付き有料老人ホームへの入所を検討されているとのこと、ご相談内容について詳しく解説していきます。

【老人ホーム選び】介護施設見学時の確認ポイント その1

値上がりが行われている場合は、価格改定後の最新の金額を確認。さらなる値上がりも想定しておこう。

まずは費用の件から。ご友人の親御さんの施設料金が物価高騰により値上がりした話を聞いて、パンフレット通りの費用に収まるか不安を感じていらっしゃるのですね。

近年の物価上昇は介護施設の経営を圧迫しており、施設は費用を値上げせざるを得ない状況にあります。特に値上がりが目立つのは、食費や水道光熱費などのコスト上昇が大きい項目。

有料老人ホームだけでなく、デイサービスやグループホームなどの介護施設でも値上げが実施されています。

ただし値上がりした場合、パンフレットには価格改定後の金額が記載されているはずです。入所を検討する際には記載されている金額を参考に、必要な金額を見積もっておきましょう。

また日本の物価は今後も上昇傾向にあると考えられるため、さらなる値上がりを想定しておく必要もありそうですね。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

【老人ホーム選び】介護施設見学時の確認ポイント その2

FOUR.STOCK/shutterstock.com

オプションサービスについて

次に施設のオプションサービスについて。有料老人ホームでは、介護保険が適用されないサービスは実費負担となるケースが多いです。例えば病院受診の付き添いや、ヘルパーによる外出介助などです。

多くの老人ホームでは施設への往診が行われており、家族の付き添いは不要です。ただし以前から通院している病院など、施設への往診に対応していない場合は、家族が付き添う必要があります。

家族が付き添えない場合は、施設のスタッフに依頼することも可能ですが、オプションサービスとして費用が発生します。買い物などの外出についても同様です。家族対応できず施設のスタッフにお願いする場合は、追加料金が必要となります。

家族が通いやすい施設を選べば、オプションサービス費用も抑えることが可能

通院や買い物などの外出は、家族が対応できればオプションサービスは発生しません。この類の費用を抑えるためには、家族が無理なく通える距離の有料老人ホームに申し込むことが大切です。

支援が必要な時に無理なく行ける距離の施設を選ぶことで、家族の安心度はアップするでしょう。

施設によっては、「月2回までスタッフが無料で外出同行する」などのサービスを提供しているところも。ご自身の状況に合わせて、サービスを比較検討してください。

【老人ホーム選び】介護施設見学時の確認ポイント その3

takasu/shutterstock.com

入居一時金の返還率については確認必須

費用面では、まず「入居一時金の返還率」を確認しましょう。老人ホームの入居一時金とは、入居する際に施設へ支払う費用のことを言います。

部屋や施設、サービスを利用する権利に対して支払うもので、賃貸住宅の敷金のようなイメージです。法律などで定められているわけではないため、金額は施設によって異なります。

施設によっては、月額家賃の一部を入居一時金として支払う場合があります。入居一時金は疾病や死亡などの理由で早期退去した場合、未使用分の金額が施設から返還されるのが一般的です。

ただし施設によって返還率は異なります。万一の早期退去に備えて、返還率を必ず確認しましょう。

また3カ月以内の退去なら、クーリングオフ(短期解約特例)が適用されます。利用した分や部屋の原状復帰に必要な費用は差し引かれますが、大部分は返還を受けることが可能です。

【老人ホーム選び】介護施設見学時の確認ポイント その4

認知症への対応について

次に有料老人ホームの認知症対応の程度について解説します。幻覚・幻聴などの認知症の症状に対応してくれる施設もありますので、認知症対応が充実している施設を探してみるとよいでしょう。

症状によっては別施設を勧められるケースも

ただし他の利用者への暴力や職員へのハラスメントなどの症状が強い場合は、専門的な施設へ移ることを勧められるケースも。入所前の面談で、お義母様の認知症状を詳細に話すことで、施設とのミスマッチを防ぐことが可能です。

パート勤務の私でも身元保証人になれる?

身元保証人について

最後に、佳子さんが心配されていた「身元保証人」についても触れておきましょう。

老人ホーム入所の際に必要となる「身元保証人」の大きな役割は以下の2つです。

    本人が入居費用の支払いができなくなった場合に、代わりに支払う連帯保証人

    利用者が亡くなったときに、身柄の引き取りや精算を行う身元引受人

ただし身元保証人の審査基準は、施設によって異なります。収入証明などの書類を提出することが多いですが、本人や身元保証人の資産も考慮されることがあります。

また、収入と同様に重要視されるのが身元保証人の年齢です。高齢だと長期間の保証が難しいと判断され、審査に落ちてしまうことも。

佳子さんの場合、年齢は問題ないと考えます。身元保証人の審査基準は施設によって、大きく異なります。お母様には一定額の資産がありますので、緊急時の対応などが可能であることをアピールすれば、そこまで難しくないのではないでしょうか。

また家族に代わって身元保証人を代行してくれるサービスもあります。ただし有料であるため、費用の確認が必要です。どうしても条件に合う有料老人ホームの空きがない場合は、ショートステイを最大限に利用し介護負担を軽減しつつ待機する方法もあります。

一覧表:【老人ホーム】介護施設見学時に確認したい4つのポイント

【一覧表】【老人ホーム】介護施設見学時に確認したい4つのポイント

出所:LIMO編集部作成

参考資料

厚生労働省「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000663498.pdf)

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