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灘→東大→YouTuber「年収捨てた」彼らの波乱人生 なぜ2人はあえて「エリートコース」降りたのか

東洋経済オンライン / 2023年12月2日 10時30分

約束されたキャリアから「あえて」降りた2人の人生とは?(画像:USSIE/PIXTA、画像はイメージ)

東京大学大学院情報工学系研究科修士課程修了後、ゴールドマン・サックス証券株式会社に入社して16年間勤務し、現在は10月に小説『きみのお金は誰のため──ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』を上梓するなど、金融教育家として活動中の田内学氏。

浪人を経て東京大学理科III類に合格し、8月に初の短歌集『4』を上梓した現在東京大学医学部4年生の青松輝氏。

ともに灘中学校・高等学校から東京大学に進学した彼らは現在、YouTuber・作家として活動している。輝かしい経歴や年収を捨てて、一見非合理な創作活動をしている彼らに共通する「灘出身者」の本質について、高校卒業後「9浪」して早稲田大学に入った教育ライター、濱井正吾氏が迫る。

なぜ2人は「エリートコース」を降りたのか

日本最高の頭脳が集結する東京大学。しかし、その東京大学に入るよりも難しいと言われている学校がある。兵庫県神戸市に所在する灘中学校・高等学校である。

【写真】元ゴールドマン・サックスのベストセラー作家が描く、青春「お金」小説!『きみのお金は誰のため』

毎年、出身者の大半が東京大学や京都大学や国公立大学の医学部に進学し、卒業してからも各界に錚々たるOBを輩出し続けてきた超進学校。ノーベル文学賞候補になった遠藤周作や、26歳という最年少で市長になった高島崚輔・芦屋市長も灘校の卒業生だ。

偏差値40の商業高校を卒業してから9浪して早稲田大学に入った筆者からすれば、この学校を出た神童は何者にもなることができて、富でも栄誉でも選びたい放題ではないか……というイメージがある。

しかし、中には変わった人生を選ぶ神童たちも存在する。筆者が彼らに出会ったのは、ある晩YouTubeを見ていたときのことだった。土曜日の夜、たまたま見つけた動画で、いい歳した大人たちが算数の問題を解いていたのである。

出題者の男が「これ解けなかったら出ていけよ」と脅してみたり、回答者の若者が「この問題、めっちゃおもろい!」と言いながら嬉々として問題を解いている。この彼らの滑稽なバトルの動画は数十万回も再生されていた。実は彼らは、エリート路線から外れて、灘や東大を売りにしたYouTuberとして活動しているのである。

問題を出題する男は、金融教育家を名乗る田内学氏。東京大学大学院を修了後、ゴールドマン・サックス証券で16年間勤務し、突如退職。この10月には小説『きみのお金は誰のため──ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』を上梓するなど、執筆活動や学校での講演活動を主に行っている。

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