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「東大理Ⅲに4連敗」夢破れた彼女が見つけた道 合格最低点と僅差で不合格、その後の彼女は?

東洋経済オンライン / 2023年12月3日 7時0分

埼玉の中高一貫校に進んだ森さんは、美術部に入って絵を描く日々をすごします。

「読書が好きで、辞書を片手に洋書を読んでいたほどでした。そのため、中学から授業が始まった英語は割と得意でした。ただし、暗記は苦手だったので、漢字や英語のスペルはあまり覚えられませんでした。英語と国語以外の科目に関しては、高校1年生まで興味を持てませんでした」

本屋で見つけた運命の1冊

「美術部に入って鉛筆画、たまに油絵を描くことが趣味だった」中学・高校前半時代の森さん。将来の夢や志望校なども漠然と「医者になる」くらいの意識しかなかったそうです。

そんな森さんが高校2年生になる春休みに、ある衝撃的な出会いがあります。

「たまたま本屋さんで、東大理Ⅲ出身の精神科医・和田秀樹先生が書いた『数学は暗記だ!』という本を見つけて読んでみたのですが、身体に電流が走ったかのような衝撃でした。

今まで私は、数学は思考力や才能、地頭のよさを試される科目なのだと思っていて苦手意識がありました。ですが、この本を読んで、凡人でも数学の定石を頭に入れることで、受験数学でなんとか戦えるようになると知り、『頑張る道筋』が見えた気がしました。

平凡な自分でも、勉強をすれば何かが変わるかもしれないと思い始めたのです。それから、受験の合格体験記を買いあさるようになりまして、その中でも『東大理Ⅲ 合格の秘訣 天才たちのメッセージ』が読み物として面白く、そこに載っている人たちへの憧れが芽生えました。受験に打ち込めば、その本に載っている人たちのようになれるのではないかと思い、東大理Ⅲを志望校に設定しました」

高校1年生までの森さんの自主的な勉強時間はゼロ。それでも、目標ができたことで彼女の意識はこれを境に大きく変わります。

「高2から、平日は塾や予備校に通わずに学校の図書館で友達と一緒に勉強し、休みの日には家で1日8時間以上の勉強をするようになりました。この時期、いきなり勉強に集中し出して身体がびっくりしたのか、帯状疱疹になりしばらく痛かったです(笑)」

しかし残念ながら、現役時代の成績は理ⅡではC判定を獲得するも、理ⅢはE判定から動くことはありませんでした。

結局、現役時の受験は前期で理Ⅲ、後期で悩んだ末に理Iに出願するも、どちらも不合格に終わります。

「理Ⅲじゃないと意味がない」と思っていた

森さんが浪人を決めた理由は、「どこも受からなかったから」という理由が大きかったそうです。

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