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「東大理Ⅲに4連敗」夢破れた彼女が見つけた道 合格最低点と僅差で不合格、その後の彼女は?

東洋経済オンライン / 2023年12月3日 7時0分

「金沢大学に合格したことは嬉しかったのですが、東大理Ⅲという目標に向かって4年間、ひたすら勉強をしてきたので、もう一生理Ⅲを目指すことができないのだと思い、これまで受験に費やした時間を失ったかのような喪失感がありました」

しかし、彼女の戦いはまだ続くことになります。

いったんは踏ん切りをつけ、2浪で金沢大学医学部に進学することを決めた森さんですが、大学に入学する直前に、仮面浪人という選択肢があることを知ります。

「大学に通いながら、国立大学を受験することはできないと思い込んでいました。ですが、いろいろと調べてみたら大学に在籍しながらでも受験ができると知り、ふたたび理Ⅲを目指して勉強を始めました」

金沢で大学生活がはじまってからは、大学に通いつつ1日4~5時間ほど勉強をしていたそうです。

「講義を受けながら勉強をしていたので、予備校に通っていたときよりも勉強時間が少なくなってしまいました。この1年は成績が下がらないようにするだけでも一苦労でした。少しは成績が伸びたように思いますが、模試の成績も2浪目と同じくらいで最高がCくらいでした」

過酷だった仮面浪人の日々は慌ただしく過ぎて、4回目の理Ⅲ受験を迎えます。しかし運命の神様は残酷で、またしても前年と同じく数点差での不合格でした。

とはいえ、彼女はこの結果を前向きに受け止めて、自分なりに4年間の挑戦の日々を消化することができたそうです。

「実はこの年、理Ⅲの合格発表があるまでの間に何も考えなくて済むように運転免許の合宿に参加していたのです。そのとき、運転免許の試験勉強もとても難しくて、車を運転している人はみんな、こんなに大変な思いをしているんだな、自分だけ頑張っているかのように考えるのは傲慢だったなと思えました。

私自身、今回の挑戦で『もうやり切った。これ以上やっても伸びない』と思うところまで頑張ったので悔いはなくなり、医者になるという次の目標に向けて頑張ることにしました」

理Ⅲに届かなかった理由

2浪+仮面浪人という合計3浪の受験生活を終えた森さん。

彼女は今、惜しくも東大理Ⅲにたどり着けなかった理由について「理Ⅲに入る人の境地に至れなかったから」と振り返ります。

「実際に理Ⅲに入った人を見ていると、自分よりももっと簡単に解ける考え方をするんです。同じ問題を解いていても、自分は時間をかけて力技で解こうとしているのですが、(理Ⅲに入った)みんなはもっと物事を単純に捉えてシンプルに考えられるんですね。自分はそこまで至れなかったなと思いました」

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