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早稲田の名物誌「マイルストーン」の凄い仕組み化 1・2年生で制作も、四半世紀歴史を繋げた真髄

東洋経済オンライン / 2023年12月15日 8時0分

そこで、気になってくるのが、『Milestone Express』に、言いたい放題の口コミを書かれる教授たちの反応だ。さぞ嫌なはずに違いない……と思いきや、必ずしもそうとも言えないようだ。

「人気授業に選ばれた教授の中には、そのことをSNSで発信される方もいます。また、自分の授業への反応を見ることで、エゴサーチ的に使っている教授もいるようです」(藤間さん)

つねに読者のことを思って活動しているマイルストーン編集会だが、当然ながらミスもある。中嶋さんは次のように語る。

「『EXPO』の飲食店ランキングで、1位と2位の内容を逆に載せてしまったんです。完成まで8人でチェックしているので、まさかこんなミスを犯すとは……ミスが判明した翌日には、公式X(旧ツイッター)でお詫びの投稿をしました」(中嶋さん)

まさに、灯台下暗し。一番目立つ部分で間違えてしまうというのはプロでもよくあることだ。

メンバーたちが「自然と本気になっていく」

ただ、それでも1・2年生だけで、ずっと伝統をつないできたというのは、素直にスゴい。

「長い間続いているマイルの看板の大きさが、『ちゃんとしてる』感につながっているんだと思います。最初は小さな興味から入ってきた新入生も、制作に関わるなかで、『マイルストーンを絶やしてはいけない』と、自然と本気になっていくんです。

とてもやる気のあるメンバーが多く、落ち着いた性格でマメな人が多いというのも制作に向いていると思います。

また、編集から制作、販売と最後まで作り上げた達成感は何物にも代えがたいですし、周囲にいる学生がマイルの話をしているのを聞くと、とても嬉しいですね」(藤間さん)

性善説に基づいたすばらしい「仕組み化」と、伝統に基づいたしっかりとした「組織作り」。これには筆者もメディアの人間として襟を正した。

藤間さんによると、「今後はデジタル化も検討していきたいですね」とのこと。まだまだ『マイルストーン』は進化していく。

井手隊長:ラーメンライター/ミュージシャン

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