39歳でがんに「76歳芸人・おばあちゃん」の人生観 大学もお笑いも「やりたいことリスト」にあった
東洋経済オンライン / 2024年1月3日 12時30分
吉本興業に所属する芸歴5年目、76歳の“若手芸人”「おばあちゃん」。今年6月から「神保町よしもと漫才劇場」の劇場メンバーになってからテレビや舞台の出演も増え、注目を集めている。
そんなおばあちゃんだが、自らの人生が変わるきっかけとなった背景には5年にもわたったがんとの壮絶な戦いがある。一度は「明日はないかも」とも思ったおばあちゃんがえた「人生観」とは。
前半:「71歳で吉本芸人になった「おばあちゃん」の現在地」
39歳でステージ4の乳がんに
――ところで、「おばあちゃん」。これしかない! というピッタリな芸名ですね。
NSCの頃に、前々から「芸名を考えておくように」と言われていたのですが、私自身は吉本の芸人としてデビューするなんてありえないと思っていたから、ぜんぜん考えていなかったんです。
そしたら、ある日の授業でホワイトボードに芸名を書かなきゃいけなくて。「わ、どうしよう……」とモジモジしていたら、後ろから男の子が「『おばあちゃん』でいいよ、『おばあちゃん』で!」って。その場で決まったんです。
――なぜ70歳を過ぎてからお笑いの世界にチャレンジしようと一歩を踏み出せたのでしょうか?
大きな出来事がありまして、39歳のときに乳がんが見つかったんです。しかも、ステージ4と診断されて。
半年ほど会社を休んで、手術で胸を全摘出したのですが、その後卵巣に転移していることがわかって、再度手術しました。その後も子宮に転移して……今は幸いにしてがんは緩解したのですが、一時期は5年ほど入院と退院を繰り返していました。
――かなり壮絶な闘病体験ですね。その出来事を経て、ご自身の人生をどう考えるようになりましたか?
「今日を楽しく生きよう」と考えるようになりましたね。特にがんが再発したときには「もう明日はないかもしれない」という不安が強くなって。主人も腹をくくって、私に「好きなことをやりなさい」と言って、私のやることは何でも受け入れてくれました。
ただ、一時期は「やりたいこと」の方向性を間違えちゃって。当時は給料が現金で支給されていましたから、給料日には横浜に出かけて靴やバッグ、コートなどにバーンと使っていました。「明日、この服を着られるかしら」と思いながら……あのときは自分でもどうかしていましたね。
そしたらある日、主人が「どんなに借金してもいいから、俺がぜんぶ責任を持つ。気の済むようにしなさい」と言ってくれた。それで「これではまずい」と目が覚めたんです。
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