転職したのに給料が上がらない人の残念な傾向 キャリアも年収もアップできる大人の学びとは
東洋経済オンライン / 2024年1月17日 6時50分
近年、脚光を浴び始めているリスキリング。さまざまなメディアで取り上げられ、最近よく目にすると感じている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、キャリアアップのために何から準備すればいいかわからない人や、スキルを身につけようとしたけれど収入アップに結びついている実感が持てないとお困りの人も多いようです。
2024年1月に刊行された『リスキリング大全』を書き下ろした清水久三子氏は、延べ3万人を超える受講者に講演・講義を行い、7000人以上のリスキリングを支援してきた、リスキリングのプロ中のプロ。清水氏自身も何度も自分のリスキリングを成功させています。
リスキリングに失敗してしまう6つのパターンとその乗り越え方について、プロならではの視点で解説します。
ブームの裏に潜むリスキリングアレルギー
リスキリングとは、「新しい業務や職業に就くために、新しいことを学び、新たなスキルを身につける」ことを指す言葉です。
コロナ禍以降、産業構造の変革が大きく進んでいる日本では、リスキリングの重要性が強く認識され始めています。国による予算化や、企業によるリスキリングプログラムの取り組みが盛り上がりをみせていることからも明らかでしょう。
一方で、リスキリングに前向きな気持ちを抱けない「リスキリングアレルギー」を持っている人が意外に多いように感じます。私は人材育成コンサルタントや研修講師として数多くの企業のリスキリング支援を行ってきましたが、例えば以下のような話をよく聞きます。
「上司から言われてリスキリングのための研修を受けさせられているが、仕事に使えるスキル・知識が身についている実感がない」
「AIに仕事を奪われるのでは……と焦りを感じるものの、新たに何かを学び始めるのには抵抗感がある」
「『これでキャリアアップするぞ!』と勢いで高額なコースを受講しはじめたが、学んだことをキャリアに活かせる自信がまったくつかない」
「DX関連の講座を受けている。何十年もキャリアを重ねてきた自分が、若い人たちより劣っているのが、恥ずかしく情けなくて苦痛」
新しいことに飛びつきすぎると失敗の引き金に
取り組む前の違和感・抵抗感もあれば、取り組み中の葛藤・苦痛までさまざまな「アレルギー症状」がみられます。
これまで数千人を指導してきてわかったことがあります。それは、リスキリングに失敗してしまう人は、3つの傾向が高すぎたり低すぎたりして、6つに分類されるということです。
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