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「SNSは効果ない」と嘆く中小企業が知らないコツ 6つのSNSを戦略に合わせて使い分ける

東洋経済オンライン / 2024年2月25日 12時10分

がんばっても効果を感じるまで最低90日はかかりますし、これより多くの時間がかかります。1〜2年コツコツ続けてようやく再生回数が伸びてくるケースのほうが大多数でしょう。

ハードルが高いが、気長に取り組めば効果あり

当然、商品情報を流すだけでは視聴回数は伸びませんし、動画を投稿しはじめてすぐに成果が出る人もほとんどいません。トップレベルのYouTuberでも、なかなか成果が出ずに苦しんだ時期が必ずあります。

それだけ〔認知〕までのハードルが高いので、多くの人は途中で挫折します。他のSNSに比べてYouTubeは撮影や編集の手間がかかる分、誰にも見てもらえないとモチベーションを維持するのが大変なのです。

しかし、見方を変えれば、成果がなかなか出ずに撤退する人が多いので、継続するだけで競合が自然に減っていくメリットもあります。 誰も真似できないようなニッチなテーマで配信して人気に火がつくと、入れ替わりが少ない点も強いです。

YouTubeの視聴者が求めているのは、「おもしろいコンテンツ」か、「お役立ちコンテンツ」。いわばバラエティ番組のような、笑いを生むエンタメ動画か、生活の知恵や学習系のコンテンツなどがこれに当てはまります。

2つのうち、企業の発信に向いているのはお役立ちコンテンツです。なぜなら芸能人やプロのクリエイターの参入によって、おもしろい領域はレッドオーシャン化(競争が激化)しているからです。たとえば、生活における製品の活用方法や衣食住にまつわるコンテンツは老若男女に人気があります。

私の会社でコンサルティングを行ったケースで、神奈川県と福岡県にある内視鏡クリニック、院長の平島徹朗さんにご相談いただいた例をご紹介しましょう。チャンネルや動画のタイトルを検索が多いキーワードを意識して制作していただいたり、動画の長さを1〜2分の短い動画からしっかりと医師の解説が聞ける10分程度の動画にしていただくなど、YouTubeに合う投稿を行うようにした結果、今では「胃と腸の健康解説 内視鏡チャンネル」が20万6000人に増えています(2024年2月)。

当時は本物のお医者さんがYouTubeでしっかり話すのがほぼなく、ニーズがとても高いのに本当の競合は多くなかったのと、お客様が検索してヒットするつくりにしたのが成功した理由です。

YouTubeで訴求するならYouTubeをゼロから始めるよりも、YouTube広告をかけたほうが早いと考える企業も多いでしょう。YouTube広告は、チャンネル運営に比べて短期間で訴求ができますが、広告を出している期間は、広告コストが半永久的にかかってしまうデメリットもあります。
興味深いコンテンツがあるなら、YouTube活用を視野に入れてみましょう。ただし、すぐに効果が出るものと考えず、気長に取り組んでください。

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