ランボルギーニ成功裏にある「戦略のプレゼン」 繰り返し訴える明確なブランドメッセージ
東洋経済オンライン / 2024年3月5日 12時0分
イタリアのハイパフォーマンスカーメーカーであるランボルギーニ、その2023年の業績が発表された。
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年間の全世界販売台数は、好調であった昨年をさらに10%上回る1万112台。ついに念願の1万台超えを達成した。北米、ドイツ、中国(香港、マカオ含む)、英国に次いで日本も5位の販売台数を誇り、前年比でも21%アップと好調だ。
年間1万台といえば、たいしたことがないと思われるかもしれないが、ラインナップは下限でも3000万円レベルのラグジュアリーモデルであり、500万円程度のオプション追加は普通である。その高い利益率は、量産メーカーとは比較にならない。
現在、ランボルギーニはフォルクスワーゲングループの一員であるが、傘下となった1999年時点の年間販売台数はわずか264台であったから、隔世の感がある。
フォルクスワーゲングループからのリソースによって大きな改革が行われ、順調に販売台数を伸ばしていったが、2017年の時点ではまだ3815台であった。
ターニングポイントは「ウルス」
実は、ランボルギーニにとっては2018年が、ひとつのターニングポイントの年であった。彼ら曰く“スーパーSUV”である「ウルス」がラインナップに加わったのだ。
V10エンジン搭載の「ウラカン」、フラッグシップであるV12エンジンの「アヴェンタドール」、そしてSUVのウルスという3本柱の体制となって、ランボルギーニの販売はブーストアップした。
ちなみに2023年は、ウルスが6087台、ウラカンが3962台、そしてアヴェンタドールが63台(最終モデル12台と限定モデル51台)デリバリーされている。
イタリアの同地域にあるブランドでランボルギーニのライバルと目されるフェラーリは、2023年の全世界販売台数を1万3336台と発表した。こちらも過去最高だ。
ちなみにフェラーリの1999年の年間生産台数は3775台であり、こちらはコンスタントに販売数量を伸ばしてきたところがランボルギーニとは異なる。さすがはスーパーカーブランドの王者であり、利益率も非常に高い。
2023年の純利益は、なんと12億ユーロ超えだというから驚きだ。フェラーリは限定モデルをシリーズ化してコンスタントに発表するなど、ハイエンドモデルの販売増に熱心だ。
そう、この手のハイパフォーマンスカーブランドにおいては1台あたりの単価を上げ、「いかに利益率を上げるか」が大切であり、それが戦いの術になっているのである。
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