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圧倒的王者のアパホテル、4つの「ありえぬ数値」 「2000万人」「108%」「600人」「52期連続」

東洋経済オンライン / 2024年3月26日 12時10分

シンボルカラーであるオレンジを頂上の照明に配した『アパホテル&リゾート〈大阪梅田駅タワー〉』(写真:アパホテル提供)

男性はもちろん、昨今は女性や外国人観光客など、多くの人が利用しているビジネスホテル。各ホテルはそれぞれに、代名詞とも言えるサービスや設備を持っている。けれど昨今のホテル選びでは価格ばかりが注目され、提供側がこだわっているポイントにはスポットライトが当たっていないこともしばしばだ。

この連載、「ビジネスホテル、言われてみればよく知らない話」では、各ビジネスホテルの代名詞的なサービス・設備を紹介し、さらにその奥にある経営哲学や歴史、ホスピタリティまでをひもといていく。第6回は前回に続き、全国1位の客室数を誇るアパホテル。その強さの理由を4つの「ありえない数値」から分析する。

2000万人超え! ポイント還元率最大15%の会員制度

名実共に、ビジネスホテル業界のトップランナーであるアパホテル(以下、アパ)。同グループと他ホテルは、一体何が違うのだろうか。それを表す、4つのありえない数値がある。

【写真で見る】なお還元率も「最大15%」、出張族の味方に

まず1つめは、「2000万人」を超える会員数だ。アパは1971年の創業当時から会員制度をスタート、1号店から会員カードを発行している。

「通常オーナー企業がホテルを作る際には、社長好みのホテルを1つ、2つ作って終わることが多いものです。ですが弊社は最初から、『ホテル』ではなく、『ホテルチェーンを作ろう』と考えていました。そのため、会員カードは必須だったのです」とは、社長兼CEO元谷一志氏の弁。そこから53年の歳月が流れ、会員数は2000万人以上に膨れ上がった。

会員数が増えた最大の理由はキャッシュバックにある。ホテルの会員サービスは「ポイントが貯まれば1泊無料」などの形式が多いなかで、1ポイントにつき1円相当、現金でキャッシュバックを行っているのだ。

しかも、2022年5月に還元率を大きく改定。最大11%だったところを、アパ提携のクレジットカードを使用するなど諸条件をクリアすれば、最大15%に引き上げた。

また、会員には5段階のステイタスがあり、還元率も各段階で最大9~15%まで階層化されている。利用泊数が増えるほどにステイタスが上がるのはもちろん、付与されるポイントには、前回紹介した「1秒チェックイン」や「オンライン予約」など、省人化サービスを利用するほどにボーナスポイントがつく。

「ゲストがビジネスで利用いただき会社が料金を支払っても、ポイントはゲストご自身に付与されます。ある程度ポイントが貯まれば現金に交換できますので、貯金感覚で何度も泊まってステイタスを上げているお客様が多いですね。5段階のステイタスが、リピーターを呼んでいるのです」(元谷氏)。

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