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希代の起業家を成功に導いた、正しい「失敗」の仕方 2つのユニコーンを生み出したユリ・レヴィーンに学ぶ

東洋経済オンライン / 2024年3月29日 10時0分

●エンジニアになる人を増やす。若者がエンジニアリングを学ぶことを推奨する。それと同時に、エンジニア移民が地元のIT企業で働くことを許可する。

計算式を思い出そう。起業家が起業の旅に踏み出すのは、失敗への恐怖と変化にともなうコストの合計よりも、情熱が大きくなったときだ。

起業家の原動力は「情熱と熱意」、そして「思い込み」

失敗に関して言えば、スタートアップは大企業や行政機関とは、まったく異なる組織体だ。行政機関では、変化を生み出さなくても解雇されない。それどころか、新たなことに挑戦して失敗すれば、クビになるかもしれない。

一方、起業家は毎回同じ熱意を胸に、今度はうまくいくと信じて、新たな取り組みに挑戦する。それまでに何度挑戦し失敗していようとも、今度はうまくいくと確信している。

その情熱、熱意、そして、今度こそはと思い込む力こそが、失敗の旅の原動力だ。その信条がスタートアップの本質だ。

どの実験をいつ行なえばよいかについていえば、それは常にPMFを見つけることからはじまる。そこから、成長、スケール、ビジネスモデルを追加していく。

失敗に備えること、そして、早く失敗することは、ビジネスを立ち上げるときに習得すべき、最も重要な考え方だ。

例えば、仮説の10%しかうまくいかないとしよう。最終的に1つが成功すれば、それで十分だ。マインドセットを変化させるのだ。

「失敗を恐れるDNA」こそが「失敗」につながる

何かを計画して、それがうまくいかなかったとしよう。

「誰の責任だ」と問いただせば、責めるべき人を探すことになる。そのアプローチでは、失敗の旅は前に進まず、さらなる実験にも乗り出せない。

その代わり、「何が起こり、そこから何を学んだか?」と問えば、会社のDNAはまったく異なるものになる。

誰の責任かを問いただせば、失敗を恐れるDNAが生まれる。新たなことに挑戦して失敗したら、自分が責任を負わされるのだと、そこにいる誰もが感じ取る。

実際には、その逆であるべきだ。つまり、挑戦者こそが勝利する。失敗の旅が会社のDNAに組み込まれたら、会社では誰かが常に「新しいアイデアがあるんだ。試してみよう」と声を上げる。

それこそが起業家の求めるべき行動だ。新たなアイデアに耳を傾け、最終的には、そのアイデアを実践するようにチームのメンバーを促そう。たとえそれがーーとくにそれが、失敗するアイデアなら。何より重要なのは、誰かが新しい何かに挑戦しようと決意することだ。

ユリ・レヴィーン:起業家

樋田 まほ:翻訳者

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