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ポール与那嶺氏語る「日本企業が世界で戦う鍵」 ポール与那嶺さんにインタビュー(後編)

東洋経済オンライン / 2024年3月29日 11時0分

ポール与那嶺さん(写真:筆者撮影)

日系人のために設立されたハワイの銀行「セントラル パシフィック バンク」の名誉会長を務め、ハワイ州知事特別顧問としてハワイ州の経済発展をサポートするポール与那嶺氏。40年以上にわたり日本とアメリカのビジネス連携の立役者としてキャリアを積んできた。

前後編のインタビュー後編では、日本企業の技術や知見が求められるというハワイのインフラ開発の需要や日系社会の変化のほか、海外投資家から注目を集める日本経済の見通しや課題について聞いた。(前編:「この木なんの木」と深い縁、ポール与那嶺の半生)

日本人とアメリカ人の関係

―――アメリカ本土やハワイ、日本の両方に立つからこそ見えること、感じることがあると思いますが、ビジネスの連携において両国はどのような課題がありますか。

【写真】ポール与那嶺氏

インターネットの時代でなんでもグローバルにつながる時代なのに、率直に言って、日本人とアメリカ人はそれほど密接な関係ではないと感じています。

日本の企業も長年アメリカで活躍していますが、実際にはPerson to Personでどこまで親しいのか。日本人だけじゃなくてアメリカ人の責任でもありますよね。そこにギャップを感じるわけですが、それを埋めることで全然違う結果になるのではないかと思うんですよね。

そういう意味では野球は先に行っていますね。こないだ大谷選手も初めて英語でスピーチしました。素晴らしいです。ロールモデルになってもらいたい。

下手な英語でも構わない。コミュニケーションをとって、もっと仲間意識を高めていこうと。今のビジネスは売ったり買ったり、投資したり投資されたりが中心になりがちです。

日本とアメリカはそれ以上の関係にならないといけないですよね。これこそがダニエル・イノウエ上院議員が目指したことでした。

ハワイと日本の協業を進めたい

―――現在、ハワイ州知事の特別顧問としても、精力的に活動されているそうですが、ハワイと日本の間で具体的な連携のイメージはありますか。

2023年は、羽田空港とハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港の提携で、羽田空港内でハワイの商品を集めたポップアップ店「アロハマーケット」を開催し、大盛況でした。

今後も定期的に開催していく計画があります。そして、2025年以降になりますが、羽田や成田などの主要な空港内でハワイを訪れる日本人が事前に入国審査ができる制度を導入しようと、動いているところです。

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