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BMWが「新しいクラス」を相次いで打ち出す狙い ノイエクラッセが示す「i」とは別のBEVの世界

東洋経済オンライン / 2024年4月3日 11時0分

ノイエクラッセ(Neue Klasse)はドイツ語で「新しいクラス」を意味すると同時に、1961年に発売されたセダンの名称でもある(写真:BMW)

BMWが新しい“ファミリー”を発表して、話題を呼んでいる。その名も「ノイエクラッセ」(新しいクラス)と名付けられたバッテリー駆動の電気自動車(BEV)で、2023年9月のセダンに加えて、2024年3月にSAVが公開された。

【写真】これまでとまったく違う!ノイエクラッセの新しいデザイン

興味深いのは、同社の姿勢。「これからのBMWを象徴」とノイエクラッセについて語る一方で、「今すぐラインナップのオール電動化をめざすものではない」とする。

ただし「来るべきときのために、やれることはすべてやっておく」と、2024年3月21日の年次総会で、BMW AG取締役のオリバー・ツィプセ会長が述べていたのは印象的だ。

「ノイエクラッセ」とはどんなクルマか?

「私たちは、まもなく世界でのBEVの販売台数100万台を達成します。電動化、フルデジタル化、そしてサステナビリティの高さという、近未来の自動車における重要な3要素をシステマティックに統合したモデルを開発しました」

ツィプセ会長の言葉にあるのが、上記のノイエクラッセである。BMW言うところの“第6世代のバッテリーセル”を搭載し、エネルギー密度を上げ、一充電での航続距離30%増、充電速度も30%増をうたう。

私は、2023年のミュンヘン自動車ショーで「ビジョン・ノイエクラッセ(セダン)」、次いでポルトガルで「ビジョン・ノイエクラッセX」のジャーナリスト向けのお披露目に立ち会った。

Xとは、BMWのSAV(スポーツアクティビティビークル)の「Xシリーズ」の系譜に属することを意味している。

1999年に初代「X5」を発表して以来、ラインナップを拡充してきたBMWのSAV。これまでに1200万台もの販売を記録したそうだ。ノイエクラッセXは、「Xモデルの新世代」(ツィプセ会長)とうたわれる。

ボディ寸法は、一部で報道されているノイエクラッセ・セダンのものを参考にすると、全長が4100mm超、ホイールベースが2550mmだと考えられる。

これが事実なら、現行「iX1」(全長4500mm、ホイールベース2690mm)よりコンパクトだ。でも、「長いホイールベース」とプレスリリースにあるので、実際はもっと延長されるのかもしれない。

お披露目の場で見た実車は、迫力あるフロントマスクや大きく張りだしたホイールフレア(アーチ)などのせいか、堂々たる印象だった。意外にも、iX1よりアグレッシブな雰囲気なのだ。

セダンとSAVから発表したワケ

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