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日仏夫妻始めた「KYOTOGRAPHIE」国際的人気の訳 京都に縁がなかった2人が立ち上げた経緯

東洋経済オンライン / 2024年4月14日 11時40分

KYOTOGRAPHIEの共同創設者で共同ディレクターのルシール・レイボーズさん、仲西祐介さんと2人の子どもたち(写真:ルシール・レイボーズさん提供)

京都で毎年開催されている「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」をご存知ですか? 日本では数少ない国際写真祭で、毎年約1カ月にわたって写真展を含むイベント(今年は4月13日から5月12日まで)は日本人のみならず、海外の人からも高い評価を得ています。京都の美術館や町屋など各所で開催される写真祭(今回は12カ所、13展示)の来場者の年齢層が幅広く、リピーターも多い同写真祭の来場者数は昨年、24万人にのぼりました。

【写真】京都の町屋に展示することで、写真がまた違う魅力を帯びる

そんな写真祭を立ち上げたのが、フランス人で写真家のルシール・レイボーズさんと、夫で照明デザイナーの仲西祐介さん。レイボーズさんはフランス、仲西さんは九州出身、とまったく京都と縁がなかった2人はいかにして京都で写真祭を開催するに至ったのでしょうか。

もともと魚屋だった場所をアート拠点に

私が取材に訪れた際、2人は出町柳の商店街の一角にあるKYOTOGRAPHIEの拠点(で彼らの家でもあります)で出迎えてくれました。「DELTA/KYOTOGRAPHIE Permanent Space(デルタ/キョウトグラフィーパーマネントスペース)」は1階が常設ギャラリー兼カフェで、2階はアフリカ人アーティストのための「アーティスト・イン・レジデンス」、最上階はオフィス兼会議室となっています。

もともと魚屋だったこの場所を改装したのは、ちょうど新型コロナウイルスのパンデミックが始まったころ。ここはKYOTOGRAPHIEの拠点である以上に、レイボーズさんと仲西さんの「ライフスタイル」そのものなのです。実際、インタビュー中、彼らの息子が自分の靴のことを尋ねてきたりしました。

現在、KYOTOGRAPHIEのフルタイムスタッフは5人。年間のうち9カ月はスタッフが35人に増え、会期中はボランティアを含めて300人が関わることに。そのすべての総監督をしているのが、共同ディレクターのレイボーズさんと仲西さんです。

アフリカ育ちのレイボーズさんが、 初めて日本に来たのは1999年。「坂本龍一さんがサリフ・ケイタを日本に招いた際に、私は彼の世話係として2カ月間滞在しました。当時、私は写真家としてレコードジャケットの仕事をしていました」。

レイボーズさんは日本の神道とアフリカのアニミズムの間にいくつかのつながりを見出しました。そして、彼女は日本に「憧れ」、何度も足を運ぶようになります。

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