「採用下手の会社」、9割がハマる"数字で評価"の罠 正しい意思決定に必要「計算の意味」という視点
東洋経済オンライン / 2024年4月18日 11時20分
「数字に弱く、論理的に考えられない」
「何が言いたいのかわからないと言われてしまう」
「魅力的なプレゼンができない」
これらすべての悩みを解決し、2万人の「どんな時でも成果を出せるビジネスパーソン」を育てた実績を持つビジネス数学の第一人者、深沢真太郎氏が、生産性・評価・信頼のすべてを最短距離で爆増させる技術を徹底的に解説した、深沢氏の集大成とも言える書籍、『「数学的」な仕事術大全』を上梓した。
今回は採用を例に挙げ、意思決定に欠かせない「数字を使った評価」について取り上げ、これからの時代により求められる「計算の意味」という考え方を紹介する。
採用活動の肝は「評価基準」が明確であること
4月のはじめに新入社員が入社してから間もありませんが、多くの企業は6月からスタートする2025年卒の採用活動に向けて動き出していることでしょう。
人材の確保は、会社にとってもっとも重要といっても過言ではありません。「いい人材をいかに採用するか」と採用担当者は頭を悩ませているはずです。
とんとん拍子に採用活動が進めばいいのですが、まずそんなことはありません。頻繁に起きるのが、「どの候補者もいいように思えてしまい、採用者を絞り切れない」というケースです。
このような事態を避けるためには、候補者をスコア化したうえでの評価が有効です。項目をいくつか立て、それぞれについて点数をつけていくのです。
意思決定に数値が威力を発揮することは誰もが理解していること。しかしこのスコア化には意外な落とし穴が隠されています。
ひとつ思考実験をしてみましょう。AさんとBさんというふたりの候補者のうち、一方を選ばないといけない、という状況を考えてみます。
Aさんは学生時代の実績がありコミュニケーションに長けている一方で、入社後の展望があまり魅力的ではありませんでした。Bさんは、実績、コミュニケーション力はともに及第点でしたが、今後の展望が非常に魅力的でした。
どちらの候補者も一長一短で、どちらを選ぶべきか、悩ましいところです。今回は、各項目5点満点で考えてみましょう。
次の表は、AさんとBさんを、「学生時代/前職の実績」「コミュニケーション力」「入社後の展望」の3つの評価項目からスコア化したものです。
「足し算」と「かけ算」、どちらが適切か
スコア化ができたら、その結果を活用して、AさんとBさんのどちらが優秀な人材か、評価を行います。しかし、ここで「スコアの使い方」で意見が割れることがよくあります。評価基準がぶれているとき、たいていの場合、ここに問題が隠れています。
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