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「4浪医学部合格」京大諦めた彼が医師目指した訳 ギリギリ惜しいところで落ちる浪人の日々

東洋経済オンライン / 2024年12月29日 7時35分

「九大には知り合いが多いからいいかなとも思ったのですが、不完全燃焼感も強かったので、予備校で浪人しようと思いました」

こう考えて、河合塾に入り1浪を決めた青柳さん。6月には京大の成績開示の結果が届きましたが、それを見るとわずか11点足りずに落ちていました。例年、合格最低点が高い電気電子工学科が、青柳さんの年だけは低めの点数が出たようで、「そっちに出しておけば合格していた」と自身の選択を後悔したそうですが、なんとか踏ん切りをつけて、浪人生活を送ります。

しかし、夏に駿台からアルバイト募集の紙が届いたことがきっかけで、次第に医学部に興味を持つようになります。

「紙には、九大生のアルバイトは『時給2000円』と書いてあったのですが、そこに『医学部生は別料金です』とも書いてあったんです。そこで初めて、医学部って給料いいの?と思って、少し心惹かれました」

当時医学部に関する情報をあまり持っていなかった青柳さんにとって、学生バイトでさえ破格の高待遇である「医学部」の存在は衝撃でした。

この年も高校時代と同じくらいの勉強時間を確保した結果、東大や京大の模試では東大理1でA判定が出るようになりましたが、少しずつ医学部に気持ちが傾いていきました。

「まだ進路はハッキリと決めず、医学部と京大の両睨みという感じでした。この年のセンター試験は750/900点で前年度とあまり変わらなかったのですが、医学部だと難しい数字だったので、京都大学の農学部を受験しました。ですが、結局この年も合格最低点に6点足りずに落ちてしまいました」

2年連続僅差での悔しい不合格。後期で受験した大阪大学の工学部も落ちてしまい、2浪が確定した青柳さん。しかし、すでにこのときには、京大や大阪大に受かっても、医学部を受けるために再受験しようと心に決めていました。

「もう医師に心が傾いていました。京大を受けたのは、前年に負けたことのケリをつけたかったのもあります。情報がないからとりあえず京大に行こうと思っていたのですが、結果的に基礎を身につけるのを疎かにしてしまったので落ちてしまいました。『A判定だから、落ちるわけがないだろう』と思ってはいましたが……」

2浪目の青柳さんは、成績がよかったために、代々木ゼミナールに年間5万円で通えることになり、代ゼミに移って浪人生活を始めます。

医学部を自分なりに調べた結果、じっくり時間をかけて考えさせてくれる問題で、相性がよかった名古屋大学の医学部を第1志望に設定し、1年間受験生活に励みました。

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