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「4浪医学部合格」京大諦めた彼が医師目指した訳 ギリギリ惜しいところで落ちる浪人の日々

東洋経済オンライン / 2024年12月29日 7時35分

4浪目に突入し、仲間もいなくなり、絶体絶命の状況に陥った青柳さん。お金を稼ぐためにも、この年は、小学校・中学校のときに自身が通っていた学習塾で働きはじめることを決めます。幸い、それが青柳さんの能力の底上げにはとても役立ったようでした。

「この年は塾での仕事がメインで、小学生・中学生を中心に理科・社会・国語など全科目を教えていました。医学部受験のために働いていることは誰にも言っていなくて、頭から切り離していましたね。でも、塾の教材作りや指導を、自身の受験勉強にも生かすよう意識はしていました。その甲斐もあってか、この年のセンター試験は818/900点と、初めて9割を超えました」

「人に教えることで、自分の能力が上がった」と振り返った青柳さん。現役で大学に入った同級生が就職するタイミングになり、慌てて「大学生になりたい」という思いも芽生えはじめたそうです。

この年は前期で名古屋大学医学部と、後期で名古屋市立大学医学部に出願した青柳さんでしたが、無事名古屋大学医学部に合格し、その受験生活を終わらせることができました。

「教えることで、自分が賢くなることになぜもっと早く気づかなかったんだろうと思いました。名大医学部に受かったときは、びっくりしましたね。この年名古屋大学に落ちたら、3回目なので、さすがに縁がないと諦めようとも思ったのですが、合格して嬉しかったです。

センター試験が終わってから、直前期に小倉高校で東大を受験する後輩とも勉強をしたのですが、成績優秀な人がどれくらい解けるのかを確認することができたので、彼のおかげでもありますね(笑)」

こうして波乱万丈の4浪の生活を終えた青柳さん。

浪人してよかったことを聞くと、「お金のありがたみを知れたこと」、頑張れた理由については、「若さのおかげ」と答えてくれました。

「浪人して、飲食店で働きながら勉強をしたおかげで、お金を稼ぐ大変さを知れました。今は医者になれたおかげで、日給換算すると5万円以上稼げるようになったのでありがたいですね。ここまで浪人を続けることができたのも、中学受験・高校受験の成功体験で勘違いしたおかげだと思います」

名古屋大学医学部に進学した後の青柳さんは、無事にストレートで進級し、放射線科医になります。

さらに6年生のときにボストン大学医学部に4週間留学に行ったときには、「努力すればなんとかなる」という考えが変わり、現在ではそのときの教えを胸に、教育格差を埋めるための情報発信を続けています。

SNSで発信方法を学ぶ日々

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