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ホンダ電動化の幕開け、BEV「N-VAN e:」に期待 ガソリン車オーナーとして進化に注目したい

東洋経済オンライン / 2025年1月4日 12時30分

N-VAN e:は、車両重量もバッテリーの搭載などで約200kg重くなっているのだが、そうした重さもあまり感じない。逆に、ゆるいカーブを100km/h程度で走行する際、抜群の高速安定性を発揮した。これも、前述した重いバッテリーを床下に配置したことで、車体の重心が低くなっていることが、好影響となっているようだ。また、N-VAN e:は、タイヤを12インチから13インチに大径化したほか、車両重量増に合わせてサスペンションの設定も最適化。路面からの突き上げ感や細かい振動なども感じづらく、乗り心地も向上していることが体感できた。

また、ワインディングを模したようなコースでは、コーナー進入で減速する際、ブレーキペダルを踏んだぶんだけリニアに車速が落ちていく感じが好感触だった。電動サーボブレーキなどの採用により、ガソリン車よりも車両重量が重いわりに、ブレーキの操作性はかなりいいといえる。

さらに、コーナー旋回時は、これも車体の低重心化による恩恵か、車体がコーナー外側に傾くロール現象も少ない印象。旋回性能の安定感は、ガソリン車以上かもしれない。そして、コーナー出口でアクセルを踏み込むと、EVならではのスムーズで心地よい加速。荷物搬送などがメインの軽商用バンなのに、意外にもスポーツセダン的なテイストさえ感じられた。

ただし、例えば、細い路地などでハンドルを左右に切り返す際や、低速でUターンをするときなど、低・中速域ではハンドルがやや重い印象もあった。おそらく、タイヤの外径を12インチから13インチに大径化しているためだろう。こうした点も慣れの問題かもしれないが、都市部などを軽快に走るという点では、ガソリン車のほうが優れているかもしれない。

BEVならではのお役立ち装備

N-VAN e:では、さらにBEVならではの付加価値として、出先でホットプレートや電気ケトルなどの家電を使うことも可能。オプションのAC外部給電器「ホンダ パワーサプライコネクター(Honda Power Supply Connector)」を普通充電口に差し込めば、最大出力1500Wの外部給電を行うことができる。

また、e: FUNには、前述のとおり、フロントグリル左側の急速充電ポートも標準装備(他グレードはオプション)し、高出力対応の外部給電機能も採用する。ホンダが販売する運搬可能な高出力給電器「Power Exporter e: 6000(6000W対応)」や「Power Exporter e: 9000(9000W対応)」を使えば、たくさんの家電を一度に稼働することも可能だ。これらにより、N-VAN e:は、野外でのレジャーはもちろん、災害時などにもクルマを電源として役立てることを可能とする。

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