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"7つの悪手"「中居正広氏の謝罪文」失敗の典型だ 反発は必然「危機管理の専門家」いなかったのか

東洋経済オンライン / 2025年1月10日 16時0分

【5】意味不明な謝罪

そもそも、日本語として意味不明な箇所が見受けられました。

「私自身の活動においても、ご苦労を強いてしまっていることが多々発生しております」とありましたが、一体どんな意味なのか、判然としません。

【6】反省なき謝罪

表面的には「申し訳ない」と言いながら、その口で、「示談が成立したことにより、今後の芸能活動についても支障なく続けられることになりました」と悪びれもせず、述べているのが驚きです。

真摯な反省があれば、このような言葉は出てこないはずです。

【7】批判的謝罪

「どうか本件について、憶測での詮索・誹謗中傷等をすることのないよう、切にお願い申し上げます」とありますが、誹謗中傷する人やメディアを批判しているようにも聞こえます。批判の矛先をほかに振り向けている印象を与え、逆効果でしょう。

また、最後に、「のんびりなかい 中居正広」と記しています。

この「のんびりなかい」は中居さんの個人事務所のようですが、この文面に、「のんびり」などという文字は非常に違和感があります。

本人の個人名だけで十分だったはずで、なぜ、こんな拍子抜けする会社名をわざわざ入れたのか、意図がわかりません。

周囲に「危機管理の専門家」はいなかったのか

謝罪について詳しいアメリカの心理学者ガイ・ウィンチ氏は、「謝れない理由には、たいてい2つある」と述べています。

1つめは「自分の過ちを認め、謝罪するという感情的な不快感を引き受けるほど、相手や人間関係に関心がない」。もう1つは「謝罪しても意味がないと考えている」。

全体を通じて、「謝りたくない」感が満載の謝罪文を見ると、本当に謝る気があったのか、疑問を感じてしまいます。

周囲に危機管理の専門家はいなかったのか、これで事態が収拾できると思った根拠は何なのか、そんなモヤモヤだけが残る謝罪文だったと言えるでしょう。

岡本 純子:コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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