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成田空港拡張計画で見えた、JR東と京成の温度差 効率化で「発着回数を年間50万回に拡大」が目標

東洋経済オンライン / 2025年1月11日 14時0分

成田空港への鉄道アクセスの拡充が検討されている(写真:Kurohara/PIXTA)

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成田空港では国際空港としての競争力強化のため、滑走路の増設やターミナルの集約など、空港施設の大規模な拡張計画が検討されている。

【図で見る】ターミナルA・B滑走路の位置とターミナルC滑走路の予定地

それに伴い、成田空港への鉄道アクセスの拡充も検討事項に挙げられ、空港駅の統合や空港アクセス線の複線化が提案されている。その計画の可能性について考えてみたい。

発着回数大幅増加へ──成田空港の拡張計画

現在の成田空港には、ターミナル1(下の図ではT1と表示)、ターミナル2、ターミナル3(同図では2と3を合わせてT2・3と表示)と3つのターミナルがあり、フライトが発着する滑走路を見ると、現在、A滑走路とB滑走路の2本が運用されている(※外部配信先では図を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

しかし、東アジア全体でも国際空港の競争が激化するなか、成田空港の機能強化、発着便数増加を実現すべく、空港施設の大幅な改修が検討されてきた。それが滑走路の延長と新設、ターミナル統合である。

現在のB滑走路は2500m級であるため、これを1000m延伸、幅員を60mとした3500m級とすることで、その汎用性を高める。さらに、C滑走路として3500mの滑走路をもう1本新設し、離着陸回数の増加に対応する。

そして、現在3つに分かれているターミナルビルを1つに集約し、成田空港全体の運用効率を高める。

ターミナルを集約することで、国際線のトランジット客のターミナル間での移動が不要となり、利便性向上を図ることができるのもメリットである。さらに、ターミナル1は運用開始から40年以上が経過し、ターミナル2もすでに30年が経過しているため、集約によりリニューアルが図れることも重要なポイントである。

このような滑走路の新設、空港全体の面積拡張、運用の効率化により、発着回数を年間50万回まで拡大することを目標としている。2023年の年間発着回数は約21万回であるから、その目標は倍以上という意欲的なものだ。

ターミナル統合で変わる成田空港線

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