「キラキラ大学生活」憧れた彼女が2浪で見た現実 コンプレックスを抱えた彼女の大きな変化
東洋経済オンライン / 2025年1月12日 7時30分
浪人という選択を取る人が20年前と比べて1/2になっている現在。「浪人してでもこういう大学に行きたい」という人が減っている中で、浪人はどう人を変えるのでしょうか?また、浪人したことによってどんなことが起こるのでしょうか? 自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した経験のある濱井正吾氏が、いろんな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったことや頑張れた理由などを追求していきます。
今回は、現役で入学した立教大学を中退し、2浪で早稲田大学の3学部に合格。現在、同大学社会科学部に在籍しているきな子さん(仮名)にお話を伺いました。
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極限状態で過ごした2浪の日々
今回お話を伺ったきな子さん(仮名)は、現役で合格した立教大学に入学したものの、休学をして浪人を決意します。
意を決して臨んだ受験でしたが、1年目は失敗。一度、立教大学に復学します。
しかし、その後は退路を断って大学を中退、2浪目に突入しました。このときは極限状態で、自習室でいきなり泣き出したり、3日間部屋にこもったりした時期もあったそうです。
そのような精神状態に陥りながらも、彼女が立教大学を退学してまで、2浪を決断した理由はなんだったのでしょうか。浪人に対する、彼女の「想い」について伺いました。
きな子さんは、埼玉県で、大卒のサラリーマンの父親と、専門学校を出て看護師をしている母親のもとで生まれ育ちました。
教育に理解のある親のもと、中学校までピアノ、習字、スイミングスクール、スポーツクラブといろんな習い事をさせてもらっていました。
また、地元の個人経営の塾に通っていたために、公立小学校・中学校では200~300人程度の同級生の中で3位以内をキープしていました。
「テスト範囲がわかってから、直前に勉強すれば、いい点数が取れました。試験のランキングで上位にいる自分が気持ちよかったです。前日に勉強して覚えきれない友達を見て、私は頭がいいんだと勘違いしていました」
勉強ができることに大きな自信
「天才ではないけどそれなりにできる」という自信があり、小さいころから勉強ができることがアイデンティティだったきな子さん。しかし、そう信じていたために、自分より優れた人もいるという現実を認めることができなかったそうです。
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