F-16に続くか スウェーデン戦闘機ウクライナに供与!? 国防大臣の答えは?
乗りものニュース / 2024年4月1日 6時12分
飛行場以外でも離着陸可能というのはメリット大きいかも。
以前「NATO加盟が前提」と発言
ウクライナのネットメディア「キーウ・インディペンデント」によれば、スウェーデンは独自開発の戦闘機「グリペン」をウクライナに供与できるか検討を続けているそうです。
これは同メディアがスウェーデンのポール・ヨンソン国防相に対して行った独占インタビューの中で出たハナシとのことで、国防相は「(グリペン供与の)検討は進行中」と付け加えたといいます。
「グリペン」はスウェーデンのサーブ社が開発したマルチロール戦闘機です。その特徴は機体の性能だけでなく、柔軟な運用性と高いコストパフォーマンスといわれています。
他にも、優れたSTOL(短距離離着陸)性を備えているのも特徴のひとつとして挙げられます。これに長けていることで、空軍基地(飛行場)が破壊された場合でも高速道路からの離着陸が可能で、全長800m、幅17mの直線道路を滑走路として使用することができます。
また、整備についても道路脇といった空港設備以外でも作業が可能なよう、3機のグリペンを警戒態勢で維持するのに必要な地上整備員はたったの14名で済むのだとか。
なお、メーカーであるサーブ社の説明には「生存可能性と有効性の哲学は『グリペン』のDNAに組み込まれており、そこが同機とライバル機とを分ける大きな差です」と明記されています。この特性は、2024年3月現在、戦時下にあるウクライナ空軍にとって、運用する際の大きなメリットになるといえるでしょう。
「グリペン」のウクライナへの供与については、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、たびたび話題になっており、今回報道した「キーウ・インディペンデント」も過去のヨンソン国防相へのインタビューで同様の質問をしていました。
今年2月のインタビューでは「(グリペンの供与は)スウェーデンのNATO加盟が前提」という趣旨のコメントをヨハンソン国防相から引き出しており、同国がその直後にNATO加盟を果たしたことから、改めて同様の質問を行った結果、今回の具体的なコメントに繋がったと思われます。
ウクライナへの戦闘機供与については、F-16「ファイティングファルコン」を提供するため、NATO加盟国を中心にした13か国が「F-16連合」を組んで進行中で、現在はパイロットの訓練が進められています。スウェーデンはこの「F-16連合」に加盟して支援を行っていますが、今後は独自に戦闘機の供与を行う可能性もあるかもしれません。
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