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病気や老化のもと! 「AGE」をためない食事のルールとは

Woman.excite / 2015年8月4日 12時0分

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(左)タカコナカムラさん。料理家。発酵食や伝統食材を使用したオーガニックカフェなど数多くのプロデュースを経て、現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコナカムラWhole Foodスクール」を主宰。一般社団法人「ホールフード協会」代表理事。(右)『老化物質AGEためないレシピ』タカコナカムラ/山岸昌一著(パンローリング株式会社)¥1,296(税込)

最近、ヘルスコンシャスな人たちから注目を集めているキーワード「AGE(エージーイー)」をご存じですか? AGEとは体内で糖とタンパク質が結びついてつくられる物質で、美容や健康の天敵といわれています。そこで『老化物質AGEためないレシピ』の著者である料理家のタカコナカムラさんに、AGEをためない食生活のコツを聞きました。

(左)タカコナカムラさん。料理家。発酵食や伝統食材を使用したオーガニックカフェなど数多くのプロデュースを経て、現在、食と暮らしと環境をまるごと学ぶ「タカコナカムラWhole Foodスクール」を主宰。一般社団法人「ホールフード協会」代表理事。
(右)『老化物質AGEためないレシピ』タカコナカムラ/山岸昌一著(パンローリング株式会社)¥1,296(税込)


そもそも「AGE」って何?
AGEとは「Advanced Glycation End Products(終末糖化産物)」の略。糖とタンパク質が熱によって結びついてできる物質で、病気や老化のもとになるといわれています。

AGEは食品にも含まれており、ホットケーキやトンカツはAGEが高い食品の代表例。たとえばホットケーキなら、小麦粉・卵・牛乳などたっぷりの“タンパク質”に“砂糖”が加わり、それをフライパンで“高熱で焼く”というAGE化しやすい条件が勢ぞろいしています。

© abc7 - Fotolia.com

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AGEは体内でも作られ、その大きな原因となるのが高い血糖値。血糖値の高い状態が続いていると、AGEがより作られやすく、体内に増えてしまうのだそうです。


「AGE」が身体に与える影響とは?
糖化したタンパク質であるAGEは、タンパク質本来の機能を発揮できず、さまざまなトラブルを引き起こします。

「たとえば血管にたまれば動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まり、骨なら骨粗鬆症、脳ならアルツハイマーの原因になっているという報告もあります。さらに皮膚にたまればシワやシミのもとに。髪の毛もほぼタンパク質からできているのでAGEがたまるとコシのないパサパサの髪になってしまいます」とナカムラさん。

タンパク質は人間の体で水分に次いで多い成分なので、AGEは体内のあらゆるところにたまってしまうのもこわいところです。

体内のAGE量を計ると体内年齢がわかる
AGEは加齢と共に蓄積していく傾向があり、最近では体内のAGE量を機械で計ることもできます。AGE値を知ることで病気のリスクが確認できることから、病院などで採用するケースも増えています。また、東京・新宿の「タヒチアンノニカフェ」では毎週日曜日に「AGEスキャナー」を使ったAGE値の無料測定サービスがあります。

AGEスキャナーでAGE測定。皮膚に光をあてることによる蛍光値によってAGEを計測。1分程度で計測できる

AGEスキャナーでAGE測定。皮膚に光をあてることによる蛍光値によってAGEを計測。1分程度で計測できる


実は先日私も計ってみたのですが、AGE値は198、体内年齢は48歳(※実年齢は37歳)という結果に……。AGE値としては平均の範囲内にあったものの、生活の見直す必要性を実感しました。

「AGE」をためない食材選びと調理のコツ
ナカムラさんにAGEをためないポイントを教えてもらいました。

1. AGEを増やさない調理方法を選ぶ

©sasaken © kei u- Fotolia.com

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同じ食材でも調理方法によってAGEの量は変わります。高温で長時間調理するほどAGEは増えるので、揚げ物やオーブン料理より、煮る・茹でる・蒸すなどの調理法をベースにするのがおすすめ。油は非常にAGE量が高く、同じ鶏を使った料理でも「蒸し鶏<焼き鳥<唐揚げ」の順でAGEが増えていきます。

2. AGEをためない食材を摂る

©danielskyphoto ©Africa Studio- Fotolia.com

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タンパク質の糖化を抑える働きをもつ食品を同時に摂るのも効果的です。具体的にはオクラや納豆などのネバネバ食材、きのこや海藻。果物ならベリー類やカボスやレモンのような柑橘類。唐揚げにレモンをかけるだけでも違うそうです。ただし果物は果糖が多いので摂りすぎには注意。ほかには血糖値が上がりにくい低GI値食品もおすすめだそうです
もちろん、「アレもコレもダメ!」では長続きしないので、「今日は揚げ物を食べたから明日は煮物にしよう」など自分でバランスをとる目安にしてほしいそうです。

AGE化を抑える「ベジブロス」(野菜だし)のすすめ
もうひとつナカムラさんが強くオススメするのはベジブロス(野菜だし)です。野菜の皮やヘタ、種を煮出してつくる出汁は抗酸化作用が強く、生活習慣病などを予防する機能性成分「ファイトケミカル」も豊富。最近では、このファイトケミカルにAGE化を抑える働きがあることがわかってきたそうです。スープなどいろいろな料理に使え、3日ほど冷蔵保存も可能。ぜひ多めに作っていろいろな料理に活用してみては?

スープや煮物などいろいろ使えるベジブロス

スープや煮物などいろいろ使えるベジブロス


【ベジブロスの作り方・手順】
1)大き目の鍋に水1300mlを注ぎ、よく洗った両手一杯分の野菜の切れ端を入れる。

2)鍋に火をつける前に料理酒を加える。野菜の臭みを消し、うまみを引き出します。

3)弱火で20~30分コトコト煮る。強火だと野菜が煮崩れるので注意 ※アクもファイトケミカルなのでとりません。

4)ボウルの上にザルをおき、鍋ごと移して濾す。野菜の旨味と栄養が凝縮された黄金色のベジブロスが完成。

著書『老化物質AGEためないレシピ』の中には、このほかにも前述のポイントを活かしたAGEをためないレシピが多数紹介されています。どれも簡単で気軽にできるのがメリット。「日々の食事こそが美容と健康の一番の近道だし、安上がりですよ」とナカムラさんも話します。

掲載メニューの一例。(左)鯛のカルパッチョ、(右)サーモンの手まり寿司。生の魚を使う料理はアンチAGEメニューの強い味方

掲載メニューの一例。(左)鯛のカルパッチョ、(右)サーモンの手まり寿司。生の魚を使う料理はアンチAGEメニューの強い味方


まずはAGEをためないルールを知り、意識していくことから始めたいですね!

取材協力/
・タカコ・ナカムラホールフードスクール
http://www.wholefoodschool.com
・AGE測定推進協会
http://www.age-sokutei.jp/
(古屋江美子)

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