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子育ては思い通りにいかなくて当たり前。これから親になる人へ【コソダテフルな毎日 第79話】

Woman.excite / 2018年6月21日 12時0分

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何事も経験してみないと分からないとは言いますが、それは出産も育児も同じ。

昔、街で見かけるママや子どもたちに対して「躾(しつけ)ができてないなぁ~」などと思ったこともあったけれど、今となっては「どの口が言うか!」の一言に尽きます。


ある意味、子どもはかわいい(しかない)ものだと思い、育児は楽しい(しかない)ものだと思っていました。

昔、少なからず私に「んまぁっ…」と眉毛をひそめられたお母様方へ、今となってはお詫びしたい気持ちです! なんなら手を握り締めて分かち合いたい気持ちです!

■つわりがこんなに辛いなんて…
私は昔女性のみの職場で働いていたのですが、独身女性8に対して既婚者2ぐらいの割合で、なおかつ子どもを産んだあとも続けている人が少ない職場でした。



ですので、職場の先輩がつわりが酷くて出勤できない場合でも、「つわりなら仕方がないよね…」というよりも、「もぉ~~困ったなぁ~」と言った感じでした。

当時私はまだ22、23歳くらいだったので、先輩たちがシフトの再構成に頭を悩ませている姿を見て「へーー、たしかに急に休まれたら困るよねー」と思っていましたが、その数年後、自分が妊娠して、つわりを経験したら、も~~~~、めっちゃくちゃ辛い!!



こんなにもしんどいのかとびっくりしました。

もちろんつわりの症状は千差万別ですが、私の場合は起き上がるのも辛くて、起き上がれば吐いて、いつになったらこれが終わるのか先も見えず、幸せなことだと頭でわかっていつつも、精神的には本当に辛くて泣きました。

当時、私はパートをしていたのですが、周りの人に迷惑をかけちゃいけないと思い何とかして出勤しようと試みるのですがどうにもこうにも体が辛くて、出勤前になって急遽欠勤の連絡を入れる日が多発していました。

今から思えば、急に欠勤するほうが迷惑だし、いっそのこと1か月まるごとお休みしたほうがよかったのにと思いますが、初めての妊娠・つわりで自分の体とどう向き合えばいいのかもわかっておらず、考える余裕もないほど日々つわりに追い込まれていました。


あの時つわりで欠勤していた職場の先輩も、つわりがあけた後に少し出勤はしたものの、なんだか居づらい雰囲気ができてしまい結局退職してしまいましたね…。

今思えば、おめでたいことなのになんだか申し訳なさそうに辞めていった先輩がかわいそうです。

自分で経験してみてようやく、あの時、誰にも寄り添ってもらえなかった先輩のことを思い申し訳なくなりました。

そりゃたしかにつわりは病気ではないですが、こんな状態で出勤なんてできないですってば。

今ならもっと理解できるし、職場の独身の子たちにもつわりというものの理解を深めて協力体制を作るように努めるのになと思います。

■スーパーで怒っているお母さんの気持ち
そして長男を妊娠中のことです。

スーパーで買い物をしているとかわいい男の子がひょこひょこと歩いてきて、れんこんを覗いていました。

お腹の子が男の子と分かったこともあり、かわいいな~と思って見ていたのですが、その子のお母さんが飛んできて男の子を叱りました。



いきなり怒ってるお母さんを見て、私は「なにもそんなに怒らなくても…」なーーんて思ってしまいましたが、今ならわかります。

そうじゃないんですよね。

場面だけ切り取ったら、れんこん覗いてるだけで怒るお母さんみたいに見えるけれど、多分、日ごろからチョロチョロと1人であっちこっち飛んで行ってしまっていちいち探すのが大変だったり、じっとカートに座ってくれてたら楽なのにカートに乗りたがらなかったり、牛乳1本買うだけなのに3倍ぐらいの労力と時間がかかってしまったり…

日々の積み重ねで疲れてしまい、ついつい声を荒げてしまうんですよね。

あの時、「そんなに怒らなくても…」とか思ってた私。今では、スーパーで次男・三男にがっつり怒ってます。



周りの人に「こわっ!」と思われてるのかもしれませんが、そんなの関係ありません。

だってぇぇ~ガツン! と怒ったって1分後には忘れてるんですもの! 「ちょっとでいいからじっとしてて!」と何回頼んだかわかりません。

馬の耳に念仏ならぬ息子の耳に説教ですよ。右から左へぴゅ~~~~~です。


■上の子にイライラしてしまうお母さんの気持ち
そして、今度は次男を妊娠中。

支援センターで見かけた赤ちゃんを連れたお母さん。

お弁当の時間に下の子のお世話をしながら、上の子に対しての言葉かけがキツくて、上の子は当時の長男よりも年齢が下だったので、まだ小さい子に対してそんなにきつい言い方しなくても…とひそかに胸を痛めていました。



でも、後から思えばきっと産後のホルモンのせいだったんだと思うんですよね。

私は、下の子が生まれても上の子を第一優先にしてフォローするぞって決めていたのですが、いざ、下の子が生まれてみたら…一時期、上の子が全然かわいいと思えない時期がありました。

上の子に対して無性にイライラしてしまうんです。

ママ、ママとひっきりなしにしゃべりかけてくる長男がうっとおしくて仕方がありませんでした。



しんどかったですねぇ~~。

3歳の子に対して本当にきつく当たってしまっていたし、まだまだできないこともたくさんあってもおかしくない年齢なのに、年齢以上のものを求めてしまっていたなと反省することもたくさんあります。

かわいそうなことをしました。

きっとあの時見かけたお母さんも、年の近い2人の子どもを育てるのに必死で、ついつい上の子にきつく当たってしまう時期だったんだろうなぁ・・と次男を産んで初めて知りました。

自分はそうはならないという変な自信だけはありましたが、そんなの全然関係ありませんでした。


■子育ては思い通りにいかなくて当たり前
自分はいいお母さんになるんだと思い描いていただけに自分のイライラしてしまう性格にショックを受けましたし、偉そうに他人の育児を批評していた自分が恥ずかしくなりました。

経験してこそ分かることがあると書いてしまうと、じゃぁ、子どもを産み育てたことがない人が育児を語るな、とかよその子育てに口を出すなというように聞こえてしまうかもしれませんが、そういうことが言いたいわけではありません。

子どもを産んでいない独身時代だからこその視点もありますし、逆に子どもを産んだからこそ鈍感になってしまっている視点もあると思います。

ただ、今、若い人が日常生活の中で赤ちゃんや1・2・3歳児と触れ合う機会ってすごく少ないと思うんですよね。若い人って言ったって、私の頃だって中高生時代に赤ちゃんと触れ合う機会なんて全くなかったですからね。

だから、赤ちゃんってCMみたいにニコニコ笑ってすやすや寝てるだけの天使なのかと思ってましたし、ファッション誌のママみたいに育児って楽しいものだと思っていました。

子育てってこんなにも思い通りにいかない事があるんだ、泣きたくなるほどしんどい事もあるんだってことを知らなくて、さらに言えば、親のしつけ方次第で子どもはなんとでもなるんだと思っていました。

きっとかつての私がそうだったように、「親のしつけ次第で子どもが言うことを聞く」って思ってる人がたくさんいると思います。

たしかにそういう点もあることはありますが、子どもは親の所有物ではないし、親の思い通りになんてならなくて普通です。

親が全部操れるんだなんて思ってしまうことが、より子育て世代を苦しめることになると思います。

ですので、いずれお父さんお母さんになっていく若い人たちにこそ、子育てのリアル、子どもってこんなに泣くんだよ、こんなにイヤイヤ言うんだよ、それでもそれと同じぐらい楽しい瞬間もあるし、可愛いんだよっていうことを伝えていけたらいいなと思います。

【お知らせ】
第76話「わざとじゃないけど子どもがお友達に怪我を! 親はどうする?」の記事下アンケート「Q1. 子どもが友達にケガをさせてしまった(させられてしまった)など、子ども同士のトラブルの経験がありますか?」のアンケート結果はこちら↓
「子ども同士のトラブルにモヤモヤ…。どう謝罪する? どの対応が正解?」

(ちゅいママ)

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