夫とはセックスレス「私だけを見て!」かまってちゃん妻が合コンに走った理由【リアル・モンスターワイフ、再び 第29回】
Woman.excite / 2018年9月15日 22時0分
夫の愛が冷めてゆく…それは、妻にモンスターワイフの影が見えるから…。
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女性も性に関してオープンかつ積極的になってきたのはとても良いことです。
しかし、これは寂しさや虚しさを埋めるために、不特定多数の異性と関係を持つことをすすめるものではありません。恋人同士、夫婦のセックスが充実すれば、2人の関係性も向上する。私がお伝えしたいのはそこなのです。
ところが、夫婦間のセックスがうまくいかず、寂しさや欲求不満を持て余して婚外交渉に走る女性が年々増えてきている気がしてなりません。SNSの発達で、男女の出会いがたやすくなったのは承知のとおりです。
妻の不倫が夫にバレた場合、待ち受けているのは壮絶な修羅場。男の身勝手と言ってしまえばそれまでですが、男性は女性に「純潔」を求め、自分だけのものという意識があります。女性以上にパートナーの不貞行為を許せません。
だから「夫にかまってもらえないのが寂しくて」不倫に走った結果、妻側には離婚の意思がなかったのに別れるハメに…などというケースがあとをたたないのです。
結婚とは、人生を共にするパートナーの選択であると同時に、セックスのパートナーの選択でもある…ということに気づかず、セックスの相手を安易に外へ求める妻たちが急増中。人妻でありながら臆することなく、合コンに参加するツワモノまで出てきました。
今回は、そんな妻たちの一人、香織さんのケースをご紹介します。
■妻が浮気?「夫に相手にされなくたって、私は平気!」
「モダンセクシャル系モンスター 合コン狂いの人妻かまってちゃん」代表:香織(仮名)31歳の場合
「香織ちゃん、いい飲みっぷりだね!」
「やだ~、昌弘くん。そんなにすすめないでよ。私、本当はお酒、あんまり強くなくて…」
そう言いながら、香織はゆるくウェーブのかかったツヤ髪をかき上げると、ピンクベージュのカーディガンを脱いだ。男性陣の視線が一気に、襟ぐりの大きく開いた薄手のニットを押し上げる香織のバストへ集中する。
ベタだけど、これが私の常勝戦略。香織は、男たちの視線を存分に浴びて、快感だった。
ここは、都内のスパニッシュレストラン。店の奥の半個室では、男女4対4の合コンが今まさに進行中だ。女性陣の中でひときわ男性の注目を集めているのは、幹事チエの学生時代からの腐れ縁、香織だった。
彼女は、結婚3年目の人妻だ。しかし、1年ほど前から、誘われれば必ず、誘われなければ誰かにセッティングを頼み込んでまで、合コンに明け暮れているのだった。
■合コン三昧の腰かけOL「理想は専業主婦」たどりついた結婚相手は?
香織は、大学卒業後、大手メーカーに一般職として就職。勉強は嫌い、働くのも好きじゃない彼女だったが、女子アナ風のルックスと、中学時代から磨き上げてきた愛想の良さが功を奏したのだろう。誰もが知る一流企業に就職できたのだ。
香織が、その会社へどうしても就職したかった理由。それはズバリ、理想の夫探しのためだった。一流企業に勤めていれば社内での出会いにも期待できるし、合コン参戦時にも箔がつくというもの。社会人になってからの香織は、学生時代以上に真剣に合コンへといそしんだ。
合コン三昧の生活は楽しかった。
仕事にやりがいを見出しているわけでもなければ、これといった趣味も特技もない香織だったが、合コンだけはいつも中心人物でいられた。
ネットのモテ記事、モテ本を読みあさってテクニックの研究を重ねては、合コンで実践。男たちから狙ったとおりの反応を得られると、香織は快感にひたった。
私は女としてすごく価値がある。だってほら、彼らは私に夢中よ…こうして香織は、ほかのなにものによっても得られない万能感を楽しんでいた。
セックスに関しても同じだった。
香織は自分にセックスを懇願してくる男たちをじらし、「お許し」を出してやると夢中になって奉仕する男たちの姿をながめるのが好きだ。自分は男に対して力を持っている。セックスも最高。誰にも負けない魅力がある。その感覚は、香織に大きな満足感を与えた。
そうして20代半ばまで、香織はひたすら楽しい時間を過ごした。そして25歳を過ぎると、いよいよ真剣に結婚相手探しに励むようになる。
最終的に彼女は、同じ会社の営業部のエースと呼ばれていた真司と付き合うことにした。真司は安定した収入なうえに、スポーツマン。そしてなにより、香織をお姫様扱いしてくれる。
理想の男をゲットした自分に酔いしれる香織。そして、香織28歳、真司33歳の時に、2人は結婚した。
「お家のことをちゃんとやりたいのよ」
試算の結果、真司の収入でやっていけるとふんだ彼女は、今の時流に逆らい、専業主婦の道に入る。
■結婚生活は不満だらけ「私をもっとお姫様扱いして!」
バブル期に結婚した母の影響か、香織にとって、職場は結婚相手を探すための場でしかなかった。パートナーを見つけ出すことが会社での自分の役目。成果を上げるポイントは、仕事の評価よりも結婚相手の獲得だ。
時間にもお金にも余裕があって、いつもきれいにしていて夫にも愛される専業主婦。それが香織の理想だ。
「家のことをちゃんとやりたい」というより、「イヤでも家事はしなくちゃいけないんだから、仕事との両立なんてしんどいことはまっぴら」というのが本音。とにもかくにも、真司は香織の希望を受け入れてくれた。夢の結婚生活が始まるはずだった。
ところがすぐに、彼女は結婚生活に不満を感じ始めることになる。
結婚したら一緒に過ごせる時間が増える分、やさしい恋人だった真司は、これまで以上に私を満足させてくれるはず。ずっとお姫様気分で暮らせるはずだわ。そう思っていた香織にとって、新婚生活は幻滅の連続だった。
第一に、2人の時間が思ったよりずっと少ない。
結婚前のデートは、多忙な真司に合わせて週に1度だった。香織は寂しかったが、「結婚したら2人で過ごせる時間が増えるはず」と自分に言い聞かせつつ、合コンで知り合った男性と飲みに出かけたりしていた。そんな「退屈しのぎ要員」たちがチヤホヤしてくれたからこそ、香織は忙しい真司に文句を言わず、いつもニコニコと付き合っていられたのである。
しかし、結婚してみると、自分を大切にしてくれるはずの夫が、自分のために時間を割いてくれない。香織は憤慨した。
真司は基本、帰りが遅い。営業という仕事柄、出張や接待もしょっちゅうだ。週末ですら、人脈を広げるためのイベントをリサーチしたり、ジムやテニスに1人で行ってしまったりする。
恋人時代は、少なくともデートの間だけは、自分だけに100%集中してくれていた真司。しかし、結婚後は自分を単なる生活の一部として、軽んじている気がする…香織は我慢できなかった。
■きれいな妻でいるために「おこづかいは最低でも5万円」
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「週末くらい、ずっと私と一緒にいてよ」
ある土曜日、香織はジムに出かける準備をしている夫に不満をぶつけた。
「いや、トレーニングには行かないと。営業は第一印象も大事だから、接待を言い訳にブクブク太るわけにもいかないんだよ」
「じゃあ、明日のテニスには行かないで」
「2週間ぶりだから、そろそろ行かなきゃ体がなまっちゃうよ。香織だって『趣味がテニスなんてステキ』って言ってくれてたじゃないか。あ、よかったら香織も来ない? 同年代の子たちもいるし、始めてみたら楽しいかもよ」
「イヤ。日焼けするから」
香織はつっけんどんに答えた。
確かに恋人時代、テニスでいつもほどよく日焼けした真司は香織の目にも魅力的に映った。けれど、趣味も日焼けも、私との時間に支障をきたさないところですませてもらわなければならない。奥さんにだけ目をかけ、奥さんをかわいがって、友だちに自慢してくれること。香織にとって、それが夫の最重要条件なのだから。
「それじゃあせめて、週に1度は、インスタ映えするレストランに連れてって。恋人同士の時みたいに」
思いっきりおしゃれして、真司とレストランやバーに出かける。そうすれば、2人の時間が少ない不満も少しは和らいで、気分も晴れるだろう。香織としては、思い切り譲歩した提案だ。
ところが真司は、眉間にシワを寄せて言った。
「もう共働きじゃないんだから。それに香織、おこづかいは月5万は要るって言うじゃないか。それに加えて、さらに外食はきついよ」
香織は絶句した。これが…私のために時間もお金も工面できないと言うこの男が、私が厳選した理想の夫?
会社員時代の貯金はある。社会人になっても実家住まいだったのでそこそこの額だ。母親が貯めておいてくれた結婚資金もありがたい。
でも、美容院とまつエク、それに料理教室の月謝のことまで考えたら、月に5万円はないと回らない。「時間にもお金にも余裕がある、いつもきれいな愛され妻」という理想のために最低限、夫からもらいたい額だ。ワガママを言っているつもりなど、香織にはまるでない。
夫のためにきれいにしている妻のどこがおかしい?
■新婚なのにセックスレス「釣った魚にエサはやらない?」
香織が不満に思っていたのは、時間やお金に関することだけではない。セックスについても、結婚後、不満を抱き始めていたのだ。
結婚前のデートでは、真司はいつも情熱的に香織を求めてきた。ところが、結婚してからというもの、セックスの頻度はどんどん下がり、内容的にも物足りない。熱意が感じられず、「求められている」と実感できないのだ。
これは香織にとって初めての体験だ。
男はみんな、私とセックスしたいんじゃないの? 私は女として価値がある。男は私を欲しがって当然。なのにどうして…どうして、毎晩同じベッドで寝ている夫すら、私にセックスを求めてこないのだろう?
状況が理解できず、香織は混乱した。しかし、いくら夫が誘ってこないからといって、自分の方から誘うなどということは考えられない。セックスは、男が女に求めるものだからだ。
セックスがないまま1カ月が過ぎようというある日、香織は我慢できずに寝室で夫にたずねた。
「ねえ真司さん、私たち最近あんまりエッチしてないよね。どうして? 前はもっとしてたのに」
このところ残業続きだった真司は、すでに眠そうな目をしている。
「そうかな。まあ、そう言われてみれば、そうかもしれないな」
夫ののんきな口調に、香織はカッとなった。自分は「男に求められない」という屈辱感にさいなまれ、「今日は誘われるか」「今日こそ、いよいよ?」と、毎日息をこらすようにして過ごしてきたのに。
それなのに夫は「まあ、そうかもしれない」?? そんなとぼけた反応、納得できない。
「『そうかもしれない』じゃないわよ。付き合ってた頃は、週に1度は絶対にしてたじゃない。なのにどうして?」
「うーん。どうしてって言われても、これと言った理由があるわけじゃないけど。最近忙しかったし…それに結婚して、毎日会えるわけだからさ。『今日しないと!』って感じることがないっていうのもあるかな」
「なるほどね」
香織の中で、あらゆることがストンと腑に落ちた。そして自分でもびっくりするくらい嫌味な声が出た。
「つまり、釣った魚にはエサをやらないってわけね」
「なんだよそれ」
香織の口調に、穏やかな真司も語気を荒げた。
■「中身からっぽのかまってちゃん妻」夫の不満も爆発
結婚して以来、妻は口を開けば不平不満ばかり並べている。だが、言わせてもらえば、こっちにだって不満は山ほどある。口にこそ出さなかったが、真司も相当ストレスをためていた。
妻はいつ、いかなる時でも、自分のことを最優先して欲しがる。
自分が仕事で忙しい時でも、たまの休みに息抜きをしようとしている時にも、妻はとにかく少しでも多くの時間とお金、労力を自分に注がせようと、夫を徹底マークしているのだ。
それに、妻がこんなにつまらない、自立できていない女だとは結婚するまで知らなかった。
趣味もなにもなく、夫にかまってもらうことしか考えていないように見える。極度の「かまってちゃん」だ。週に1度しか顔を合わせない間柄ならともかく、結婚した相手がこれでは正直、息がつまる。
真司は大きなため息をついた。
「俺にこれ以上、どうしろって言うんだよ」
夫のその言葉とうんざりした顔に、香織のプライドはズタズタだ。
私はかわいい、みんなの憧れの「香織ちゃん」なのだ。その私を、夫はちっとも大事にしていない。私の価値を分かっていない。一体どうして私は、こんな男の「専属」になってしまったのか。私を大切にしてくれる男性は、山ほどいるというのに。
香織は自分の結婚を激しく後悔した。そして、その日を境に香織は夫を、結婚生活をかえりみなくなった。夫婦仲の悪化は当然、加速していき…。
■かまってくれない夫に仕返し「合コン参戦」宣言
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数カ月後、学生時代からの友人チエから電話がかかってきた時、香織は躊躇(ちゅうちょ)なく言った。
「チエ、次回の合コンは、私にも声かけてよ」
とにかく誰かにかわいいと言ってもらわなければ。自分をほめて、求めてくれる男がいなければ、私は干からびてしまう。香織は必死だった。夫に対する罪悪感など抱く余裕はなかった。
チエは「合コンの女王」。2人は以前、しょっちゅう連れ立って合コンに参戦していた。それでも、さすがに香織の結婚後は、合コンに誘うことはなくなっていた。
「えーっ? なによ、やさしい旦那様となにかあった?」
「別に。ただ単にヒマなのよ。主婦って」
「もーっ、贅沢者! あくせく働きながら旦那探しまで頑張ってる私に、そういうこと言わないでよね」
チエは笑いながら言った。
「でもいいわ。既婚者が参加してくれれば、ライバルが1人減るもんね。今度企画する時には、絶対声をかけるよ」
1カ月後、チエは実際に香織を誘ってくれた。
服は自分のスタイルを目一杯際立たせてくれるものを選ばなくちゃ。久しぶりに、短めのスカートはいちゃう? それとも丈は普通で、ボディラインを強調するデザインのワンピース? 髪も久しぶりに巻いちゃおう。メイクも最近は新しいアイテムをチェックしていない。デパートに見に行かなくちゃ。
自分の女としての魅力を、100%発揮するのだ。そして、女としての自分の価値を実感しなければ。香織は久しぶりに、気力がみなぎるのを感じた。
真司には合コンに参加することを宣言した。黙っていることもできたのに、「人数合わせのためにどうしてもって、友だちに誘われちゃって」とあえて告げたのだ。
真司が嫉妬して止めてくれるかもしれない。あせって、自分をもっと大切にしてくれるようになるかもしれない。そんな期待を、香織はまだ完全には捨て切れずにいた。
ところが、真司はうっとうしそうに香織を一瞥(いちべつ)すると、冷たく一言。
「あっそ」
と言っただけだった。もはや妻のことになどまったく関心がないような夫の態度に、香織は自分の中でなにかが崩れ去るのを感じた。
そうして迎えた合コン。香織のパフォーマンスは、すさまじいものがあった。笑顔を一時もたやさず、甘い声を響かせ、絶妙のタイミングで髪をかき上げる。適度なボディタッチも忘れない。既婚者と知りながら、彼女と連絡を交換したがる男が続出した。
香織は、本当に久しぶりに、大きな満足感を味わうことができた。自分にはまだまだ価値がある、男を操れる魅力があるのだと、自信を取り戻すことができた。彼らの本心は「あとくされない、結婚を求めない女」…かもしれないのに。
■これって浮気?「超えてはいけない最後の一線」がぼやけていく…
以来、香織は合コンに没頭した。
家では完全なすっぴん、髪はボサボサ。ルームウェアにもまるで気をつかわなくなり、常に不機嫌オーラ全開だ。合コンの日だけ「最高のワタシ」を演出するようになっていた。
夫婦仲は完全に冷え切り、言葉も交わさないレベルにまで悪化した。セックスも当然ない。
そのうち香織は、当初は自分の中に存在していた越えてはならない「一線」が、どんどんぼやけてゆくのを感じるようになった。「一線」とはもちろん、合コンで出会う男性との肉体関係だ。
「合コンでチヤホヤされて『自分はまだイケてる』と思えれば、夫が私を見ようとしない、みじめな結婚生活にも耐えられる」
「ほかの男性にやさしくされて、私の心に余裕ができれば、夫婦仲も改善するかも」
最初はそう思って、香織は合コンに参加していた。
ところが、そんなことを繰り返すうちに、夫婦仲はますます破綻してゆく。香織はどんどん不安定になり、ついには「誰でもいいから男に求められたい、抱かれたい、寄りかかりたい」と思いつめるところまで来てしまったのだ。
その頃になると、真司が目を疑うような奇抜なデザインの矯正下着を香織は恥ずかしげもなく着用するようになり、合コンの日だけセクシーなランジェリーを身にまとうのが常になっていた。
スパニッシュレストランの一角で酔ったフリをしながら、香織は自分に酒をすすめてくる目の前の男を冷静に観察していた。
話が面白く、女心をくすぐるツボも心得ている彼にやさしくされるのは快感だ。連絡先も交換した。それにさっきからずっと、私だけを見つめてくれている気がする…今夜、彼と一線を越えてしまおうか。
そうすれば私は、虚しい結婚生活でため込んだ怒りも屈辱感も悲しみも、どうでもいいと思えるようになるだろうか。
とびきりの笑顔を弾けさせる香織の頭の中では、さまざまな感情や計算がグルグルと渦巻いていた。
理想の夫と結婚したはずの香織さん。ところが、結婚当初から不満を抱え、合コンに逃げ道を見出すようになります。
香織さんはその後、どうなったのでしょうか?
もしかしたらあなたも、香織さんのように「合コン狂いの人妻かまってちゃん」の泥沼に足を踏み入れてしまうかもしれません。次回ご紹介するチェックテストでリスクを判定してみましょう。
(三松真由美)
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