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<Wコラム>日本と違う韓国のビックリ~外で物を売る人々

Wow!Korea / 2016年4月25日 10時4分

日本と違う韓国のビックリ~外で物を売る人々

■売る側の商魂がたくましい

ソウルは、どこでも路上販売が盛んな街である。

人が集まれば、そこに臨時の店ができて、呼び込みの声がこだまする。食べ物の露店が特に多いが、その他にも服、カバン、CDなどの定番商品が路上の台に積み重なっている。時間が余ったときには、そういう露店を見てまわるのも楽しい。

いつも感じるのは、商魂がたくましいということだ。

「これでメシを食っているんだ」

売る側に、生活感まるだしの迫力がある。冷やかしのつもりが、用もない物をつい買ってしまうのも、売る側に「何がなんでも!」という迫力があるからだ。

客は、商品だけでなく、心意気を買うこともよくあるのだ。路上ではないが、地下鉄の車内でも、売る側はさまざまに工夫を凝らす。

雨がポツポツと降り始めたと思って地下鉄に乗ったら、もう車内に傘を売る人が現れたのにはビックリした。タイミングが良すぎる。たとえ、天気予報をよく知っていたとはいえ……。

迷わず傘を買ったのは言うまでもない。

■地下鉄の車内は楽しい

ソウルの地下鉄の車内には、いろいろな売り子がやってくる。突然現れたかと思うと、車内の人に向かって大声で口上を述べ、巧みに商品を売り始めていく。

今までに見た中では、傘の他に、雨合羽、扇子、乾電池、地図、Tシャツなどが演劇がかったパフォーマンスの中で売られた。

東京あたりだとすぐに規制されてしまいそうだが、ソウルの地下鉄は黙認なのか。かくして、車両から車両へと渡り歩く売り子がたくさんいる。

その日、車内に現れたのは、チューインガムを売る親子であった。6歳くらいの女の子を連れた30代の母親がどこからともなく現れて、乗客1人1人に紙片を渡していった。

そこには次のように書かれてあった。

「この子の父親は交通事故で死んでしまい、私たちは明日の食事にも困るほどなのです。どうか、慈悲の心があるなら、このチューインガムを1000ウォンで買ってください。あなたの尊いお金によって、この子が救われます」

女の子は地味な服を着ていて、非常に沈んだ表情を浮かべて車内の中央にポツンと立っていた。

ひととおり乗客に紙片を配り終えた母親は、乗客がその紙の文章を読みおえた頃合いを見て、今度はチューインガムを持って再び乗客の間を回り始めた。

■隣人を助けるのも務め

残念ながらまるで売れなかった。お涙頂戴のようなやり方がかえって周囲に「いかがなものか」という雰囲気をもたらしてしまったのかもしれない。

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