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【個別インタビュー】世界が絶賛「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」の新鋭ユン・ジェホ監督が伝えたいこと

Wow!Korea / 2017年6月3日 9時36分

この作品は、マダム・ベーという1人の女性であり、母であり、そして、自分の夢を追っていく人間の物語です。マダム・ベーが抱いている夢というのは、決して大きな夢ではないです。私たちが普通に手に入れたいと思う一般的な幸せなのに、それが不可能な状況に置かれるのを見ながら感じる、ほろ苦さ。そのほろ苦さはどこからくるのか?誰にでもくるものだというメッセージを伝えたかったし、彼女たちの日常を見せることで、彼女たちの人生もまた、普通の人間の暮らしだということを見せたいと思いました。

―マダム・ベーさんに密着しようと思ったのはどうしてですか?

2013年に、劇映画のシナリオを完成させるため、中国にいる脱北者のインタビューをしようと中国に行ったとき、その手伝いをしてくれるガイドがマダム・ベーだったんです。ある日、彼女に中国で一緒に暮らす家族のところに案内され、彼女について少しずつ知るうちに、なぜそういう生活をしているのか気になって、いろいろ聞いていたら、彼女のほうから、「私の映画を作らないか?」と提案してきたんです。ただ、それを撮ってはいたものの、映画化しようと決めるまでに、2年ぐらいかかりました(笑)。

―マダム・ベーさん本人はいいとしても、ご家族もよく承諾されましたね。

むしろ彼女のほうが、家族をこの映画に協力するよう説得してくれました。基本的に僕のほうから、「撮らせてほしい」と許可を求めたことはほとんどありませんでしたね。一応、撮影にあたって、「僕がいないものと思って、普段通り生活してください」と言いましたが、それを言う前と言った後で、さほど変わっていなかったし、インタビューをお願いしたときも、みんな積極的に語ってくれました。

―息子さんがすごく正直な胸の内を語っていますよね。それぐらい、マダム・ベーさんの家族が、監督に心を開いていたんだなという印象も受けましたが。

実際に彼らと長い時間を過ごしましたからね。長く過ごした分、撮ったフイルムもけっこうあります。

―それを約70分に編集されましたよね。

けっこう難しかったです(笑)。あまりにもたくさんの内容があったので。1つのエピソードを作るために、かなりの時間を費やすことになりました。

―監督はマダム・ベーさんの中国の家族、韓国にいる北朝鮮の家族、どちらにも会われていますから、同じように情が沸いたと思いますが、中間の立場にいて、どんなことを思いながら、カメラを回していたんですか?

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