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歯ぎしり・食いしばりの原因や影響は?医師がアンサー!

美人百花デジタル / 2022年5月9日 20時15分

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歯ぎしり、食いしばりで悩んでいるレディは少なくないのでは? 今回は、医療法人雄愛会「高谷秀雄歯科クリニック」院長・理事長の高谷秀雄先生にその原因や影響について伺いました。

歯ぎしり、食いしばりの原因を教えてください

歯ぎしりをしてしまう詳しいメカニズムは分かっていません。ただし、眠りが浅いときに起きることは知られています。また、関連が指摘されている疾患としては「睡眠時無呼吸症候群」「逆流性食道炎」があります。眠りが浅くなりやすい原因として考えられるものは、心的ストレスによる血中コルチゾールの分泌、睡眠前のカフェイン摂取、また飲酒は入眠こそ早めますが睡眠の質は低下し、やはり眠りは浅くなってしまいます。歯ぎしりに悩んでいる方がこれらを改善したら、歯ぎしりも改善したケースは多いです。食いしばりは睡眠時だけでなく、仕事中やスポーツ中などに生じやすく、ジムなどの短時間に強い負荷をかけるトレーニングは要注意です。オフィス仕事でも無意識に食いしばっている人はいますが、ストレスを感じているときに生じやすいことがわかっています。

歯ぎしり、食いしばりはカラダにどんな影響をもたらしますか?

歯だけでなく舌や頬、顎関節に対してさまざまな影響があります。

・歯が摩耗する
歯ぎしりの力は強大です。繰り返すことで歯や詰め物の表面は摩耗していき、最終的には破断して神経が露出するケースもあります。金属の詰め物や被せ物では変形してしまい、不正咬合になってしまいます。

・口内炎につながる圧痕
歯ぎしりなどの動作によって口腔内の粘膜が緊張し、慢性的な圧痕がつく状態が続くと口内炎や、最悪の場合は口腔がん発症のリスクもあります。

・前歯が移動する
歯周病がある場合は加わる力によって前歯が前方に移動してしまうことがあります。

・歯槽骨の隆起
骨に負荷をかけ続けるとカラダが反応して骨を育てようとします。そのため歯の土台になっている歯槽骨(しそうこつ)が盛り上がってきます。

・顎関節症につながる
顎を動かす起点は顎関節なので、負荷が加わり続けることにより炎症が起き、顎関節症につながります。

歯ぎしり、食いしばりの治し方はありますか?

対処療法としてはマウスピースを製作し、装着いただく治療法が普及しています。就寝時に装着することで、咀嚼に関係する筋肉(咬筋:こうきん)を弛緩させる効果があります。1ヶ月ほど経過したところで再診して効果を判断し、継続するか、別の治療方法に切り替えるか検討します。マウスピース以外では歯列矯正や、咬筋を適正化するための歯科的ボトックス注射治療などがあります。また、前述の通りストレスが原因であることが多いので、原因治療も提案いたします。

普段の生活で気を付けたほうがいいことはありますか?

まずはストレスマネジメントを心がけましょう。原因を減らすか、発散を増やすかの単純な選択で改善できることがありますが、深刻だと思うなら心療内科などの受診を並行して実施していくことも重要です。不眠や、不安神経症、また睡眠時無呼吸症候群や逆流性食道炎などの治療も必須です。良質な睡眠については研究が進んでいますので、ご自身に合った方法で、睡眠改善に気を付けてみてはいかがでしょうか。

教えてくれたのは

医療法人雄愛会「高谷秀雄歯科クリニック」院長・理事長 高谷 秀雄(たかたに ひでお)先生

歯科医師(歯科口腔外科)。「断らない医療」をモットーに、患者さんとのコミュニケーションを大切にし、ひとりひとりに合った歯科治療の提供を心がけた病院を目指している。

専門分野:親知らずの抜歯など、口腔癌も含む歯科口腔外科領域全般。
審美歯科治療・インプラント治療も得意とする。

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