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お金さえあれば幸せ? 石井ゆかりの『幸福論』

ココロニプロロ / 2019年5月25日 18時45分

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大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。
今回は、「石井ゆかりの幸福論」第2のテーマ「お金があれば、幸福になれるか?」についてお届けします。

2.お金があれば、幸福になれるか?
お金と幸福の関係は、もうあらゆるところで語り尽くされていて、今更私がここで何か付け加えることもないようにも思われます。
ですが、「幸福」を語る上では、避けて通れないところでもあると思います。

お金は、現代社会を生きていく上でどうしても必要なものです。
お金がなければ生活できない、食べていけない、ということになります。
キリストは「人は、パンのみにて生くるにあらず」と言ったそうです。そうなのです。「パンだけで生きていけるわけではない」のですから、「パンなし」では、やっぱり生きていけないのです。
お金があれば幸福になれる、と考える人は少なくありません。お金がないときは特に「お金さえあれば!」と思えます。
たくさんお金を持っている人でも「これでは足りない」と思い続けている、という話を聞きます。たとえば、20代の頃よりも30代のほうが給料は多くなったけれども、お金に対する心配はむしろ、強く大きくなった、という人がいます。持っているお金の多寡によらず、お金は「常に何となく足りない」ものなのかもしれません。

「お金さえあれば幸せになれる」へのアンチテーゼも、古来、普遍的に語られ続けています。『ヴェニスの商人』や『クリスマス・キャロル』など、お金を持つ人々が決して幸福ではない、というハナシはずっと愛され続けています。
サスペンスドラマなどでも、「根深い愛憎ゆえの凶行」と「金目当ての犯行」とは、おそらく同じくらいの割合なのではないでしょうか。他人に殺されるのはたいがい、お金持ちです。あまりハッピーではありません。

最近では「ミニマリスト」「こんまりメソッド」など、物質的な条件に縛られないで生きることを模索する人々が増えてきているようにも思われます。生活の豊かさイコール、お金で買えるものをゆたかに持っていること、ではない、という考え方です。
たくさんお金を稼いでも、時間が仕事で埋め尽くされて疲れ果て、日々に何の喜びも感じられないなら、それは幸福とは言えないでしょう。最低限の収入で営まれる真の幸福な生活とは何か、を考えるために、小屋に住んだり、できるだけお金を使わない生活を試みたりと、言わば「実験的生活」をしている人のルポルタージュをしばしば、みかけます。

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