NTTの秘密計算技術がISO国際標準に採択 ~データ利活用とプライバシー保護を両立する高速な秘密計算技術を実現~
Digital PR Platform / 2024年3月21日 11時13分
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)が長年研究開発や標準化活動を推進し主導してきた、データを暗号化したままで処理ができる秘密計算技術について、2024年3月6日に秘密分散技術を利用した秘密計算を規定する『ISO/IEC 4922-2:2024』が国際標準化機構(International Organization for Standardization、 以下ISO)から発行され[1]、その中でNTTの持つ独自技術が採用されました。
今回の規格化は、秘密計算全般の用語定義がなされた『ISO/IEC 4922-1:2023』[2]に続き、具体的な秘密計算の方式を規格化した初めてのISO標準であり、これにより具体的に標準に基づく秘密計算を実装することができるようになります。規格化されたものは「秘密分散技術を利用した秘密計算」と呼ばれる、高速性が特徴でNTTが長年取り組んできた技術群であり、今回は加算や乗算、乱数生成などの基礎部分が標準化され、その中で最も難易度が高く課題であった乗算方式にNTTの独自技術が採択されています。
本標準をベースに、NTTは引き続き秘密計算技術の高度化および社会実装や普及を推進し、安全なデータ利活用の実現に貢献していきます。
1. 背景
近年、デジタルトランスフォーメーションに代表されるような業務効率化や新たな価値の創造に向けて、組織や分野横断的にデータを活用していくことが大きく期待されています。その一方で、扱われるデータに個人のプライバシーに関わるものや企業の営利や経営に関わるデータが含まれてくる場合などは、情報漏洩のリスクなどからデータ共有がはばかられ利活用が進んでいない現状があります。そこで、データを適切に管理し利活用を推進する技術として注目されているのが秘密計算技術です。
NTTは、データを暗号化したまま一度も元に戻さず処理ができる秘密計算技術の研究開発に長年取り組んできました。秘密計算は暗号化したまま処理を行うために通常より処理速度が遅いのが欠点であったため、知られているいくつかの秘密計算の構成方法のうち、最も高速である秘密分散技術を利用した秘密計算に着目し、それらをさらに高速化することで実用的な処理速度の達成[3]と、先進的な秘密計算サービス「析秘®」の実現[4]に貢献してきました。
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