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【第2回新潟国際アニメーション映画祭】グランプリはカナダ作品「アダムが変わるとき」、「アリスとテレスのまぼろし工場」が傾奇賞

映画.com / 2024年3月20日 21時0分

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 新潟市で開催中の「第2回新潟国際アニメーション映画祭」の長編コンペティション部門授賞式が3月20日あり、カナダのジョエル・ボードロイユ監督の「アダムが変わるとき」(原題:When Adam changes)がグランプリを受賞、岡田麿里監督の「アリスとテレスのまぼろし工場」が傾奇賞を受賞した。

 今年のコンペティション部門への応募数は昨年の倍以上となる29の国と地域から49作品が集まり、12本がノミネートされた。「アダムが変わるとき」は、周りの人たちからの嘲笑や否定的な発言で、身体が変化するという奇妙な特異性を持つ15歳のアダムの人生を描く。

 審査委員長のノラ・トゥーミー監督は「見終わった後もずっと心に残る作品。生きることのぎこちなさのとても深い何かを語っている。この作品の監督とチームはいくつかの一見小さな出来事から魔法のようなドラマを生み出しました。ユーモアと優しい心のバランス、アニメーションに対する知識と技術力を駆使して観客が登場人物とつながることを可能にしています」とグランプリ作品を評した。

 ボードロイユ監督は「コンペに選ばれたこと、多くの人々に会えてお話しできたことで十分な贈り物だと思っていました。この作品が今ここに存在できている理由は、多くの才能ある人に巡り合えたからにほかなりません。感動でいっぱいです」と喜びを語った。

 「アリスとテレスのまぼろし工場」に贈られた「傾奇賞」(KABUKU Award)は、本映画祭ならではの賞で、「非常に美しいアニメーション、そして負った傷を乗り越えて、さらに大きく成長することとはなにかを詩情豊かに表現することにより、大人のへの成長譚を新たな高みに昇華させた作品」と評された。トロフィーを手にした岡田監督は、「この作品はスタッフ一丸となって、汗も鼻水もたらしながら走り抜けた作品。その熱意にこのような賞をいただいて答え合わせをできたような幸せな気持ちです」と笑顔で語った。

 境界賞「マーズエクスプレス」と奨励賞「インベンター」の監督は不在のため、プログラム・ディレクターの数土直志氏が代理でトロフィーを受け取った。審査員の一人で「時をかける少女」「サマーウォーズ」など細田守監督作品に携わるプロデューサーの齋藤優一郎氏は、国籍の異なる3人の審査員それぞれに、アイデンティティ、マーケット、カルチャーの違いや認識の差があることを知ったと述べ、「そういう差を埋めるため、互いの価値観を受け入れるためにこのような国際映画祭があると思う」とコメントし、「今年は子どもの将来に向け、子どもたちの未来を肯定する作品を作っているチームに奨励賞を贈った」と話した。

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