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アリ・アスターも舌を巻いた異形ホラー「オオカミの家」は音もすごかった! ヒットの要因、作品の聴きどころ座談会

映画.com / 2024年4月7日 10時0分

笹川:日本のドラマの考察ブームもあってか、この作品の中にちりばめられた様々なサインに気付く方もいるようで、考察を深める楽しみ方もされている作品です。

山下:「オオカミの家」公開時に既に「コロニア」(15)、「コロニアの子供たち」(21)という映画や、「コロニア・ディグニダ: チリに隠された洗脳と拷問の楽園」(21)というNetflixドキュメンタリーが存在して、深掘りできる材料がたくさんあった。今年に入って公開されたアリ・アスターの新作「ボーはおそれている」(23)の中盤にアニメーション・パートがあって、そこをこの「オオカミの家」のレオン&コシーニャが担当しているので、そっちを見た人たちにも注目されてます。「オオカミの家」は2018年の映画なので、ちょっと前の作品なんだけど、その直後に公開していたらこんなに当たっていなかったかもしれません。タイミング的にも良かったのかも。

編集部:あとは、どちらかというと最近の映画は分かりやすい作品が好まれる傾向があるので、何度見てもわからない「オオカミの家」は逆に新鮮なのかもしれないですね。

▼Blu-rayの特典がすごい!

編集部:そんな熱いムーブメントを巻き起こした本作のBlu-ray初回生産限定豪華版は、装丁やブックレットも凝っていて、手元に置いておくアート作品のようですね。ブックレットは解説テキストと、メイキング写真の2冊も入ってます。そして映像特典も豪華だとか。

山下:48分の映像が入っていて、監督インタビューのほか、若い人たちとワークショップで作ったという、2分くらいの短編「犬のお話」が入っています。「オオカミの家」本編に出てくる犬の話です。

 本編で使われなかった映像も6分くらい入っています。音はありませんが、使わなかった理由がなんとなくわかるのも面白い。あとは彼らの過去の短編で、20分くらいの実写短編「魔女と恋人」というのがあって、これが「オオカミの家」以上の怪作で(笑)、謎の緑色のおばさんが主人公なんですが。そして、ホアキン・コシーニャ単独監督のアニメーションも。権利の関係で劇場公開時に同時上映した「骨」を入れることができなかったので、それをカバーするものが必要だ、と頼んだら出してくれました。まだ、多くの人には全貌が見えていない作家たちだと思うので、これらの映像と2冊のブックレットで彼らの輪郭がもう少しはっきりしてくると思います。

笹川:「オオカミの家」と「骨」の劇場公開も続いていて、4月27(土)、29(月・祝)、30(火)には池袋、新文芸坐での上映が決まっています。

オノ:今日の上映ではサブウーファーの効果に気を付けたのですが、新文芸坐のBlu-ray上映も僕が調整しますので、大いに期待してください!

山下:そうそう、この夏に広島で開かれるアニメーション映画祭<ひろしまアニメーションシーズン2024>(https://animation.hiroshimafest.org/)に監督のひとり、ホアキン・コシーニャが審査員として来日することが決まって、彼らの過去作品の特集上映もされるようです。まだまだ「オオカミの家」旋風は続きますよ。

 「オオカミの家」初回生産限定豪華版 Blu-ray(7,480円税込)は、4月12日発売。

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