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子どもに迷惑をかけないための相続対策。まず始めるべきことって?

ファイナンシャルフィールド / 2021年9月9日 23時0分

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相続はいわば自身の人生の清算です。良くも悪くも人生は相続手続きが完了するまで終わりません。そして、その相続手続きをするのは遺された子をはじめとする遺族です。子どもに迷惑をかけないために必要な相続対策について考えてみました。

相続対策をすべき理由

相続対策を行わなければならない理由は子どもの負担を減らすためです。子どもはあなたが亡くなった後、あなたの財産や負債を引き継ぐことになります。その際、何かしら対策がされているか否かで子どもの負担は大きく変わります。
 
例えば、財産について一切知らない状態で相続が始まると、子どもは葬儀の手配と並行して財産の調査と遺産分割を行っていかなければならなくなります。
 
さらに、相続税が発生する場合、相続が始まってから10ヶ月以内に相続税の申告と納付までを行わなければなりません。日常生活として仕事や家庭もある中でそれらを並行してこなすのは大きな負担になります。
 
それだけならまだしも、時には遺産分割で兄弟姉妹の間で相続争いが発生したり、借金が発覚して予想外の負債を背負うことなど、多大な負担を強いることにもなりかねません。そういった子どもにかかる負担を少しでも減らすため、相続対策は必要なのです。
 

まず始めるのは自身の把握から

相続対策としてまず始めるべきことは、自身の財産状況と人間関係がどうなっているのかを把握することからです。遺言書を作成したり、一部の財産を現金化するなど具体的な手法について考えるのはその後からでも問題ありません。
 
むしろ、自身の状況が分かっていない状況でこういった具体的な相続対策を始めるのは早計といえます。最初に把握しておきたい項目は主に次のような内容になります。
 

●誰が相続人になるのか
●相続税が発生するのか
●財産の種類は

 

誰が相続人となるのか

誰が相続人となるのかという点は非常に重要です。離婚や再婚、婚姻外の子の認知といったことを経験していると、自身にとっては家族として知覚している人であっても、相続人からすると知らない人が突然相続人として名乗りを上げたことに驚き、遺産相続争いが起こるとも想定されるからです。
 

相続人の範囲
※相続順位が高い人が配偶者ともに相続人になる。複数人いれば複数人が相続人となります。
配偶者 常に相続人となる
死亡した人の子
※子が亡くなっていれば孫、孫も亡くなっていればひ孫
第1順位
死亡した方の直系尊属
※父母、または祖父母のうち近い世代にある方
第2順位
死亡した人の兄弟姉妹
※亡くなっていれば兄弟姉妹の子
第3順位

※筆者作成

相続人が誰になるのかということは、後の相続対策を考えるにあたり需要な要素です。自分が亡くなったとき、必ず誰が相続人となり得るのか確認してください。
 

相続税が発生するのか否か

相続税が発生するかどうかも把握しておくべき事項の1つです。相続税は全ての相続で発生するわけではなく、相続財産が3000万円+法定相続人の数×600万円を超えた場合に発生します。特に相続税が発生する場合は相続税対策も考えていかなければならないため、この点の把握も早期に行っておきたいです。
 

財産の種類は

相続する財産の種類によっては相続が荒れに荒れることがあります。現金のように換価しやすく、プラスになる財産ばかりであればさほど問題にはなりません。
 
しかし、不動産のように換価しにくい財産が含まれていたり、借金などの負債が含まれていると財産をどう遺産分割するか、借金はどのような割合で負担していくのかなどでもめる原因になります。
 
また、相続人が借金の存在に気づかないまま相続を承認してしまい、気づいたときには莫大な借金を負ってしまっていたということも起こり得ます。
 

相続対策は現状把握からスタート

子どもに迷惑をかけないために相続対策をと考えるのであれば、まずは現状把握からスタートしてください。現状を把握して問題になりそうな部分について対応していくのです。
 
家族の在り方が複雑化する現代社会において相続対策は必須。遺される子のことを想うのであれば、まずは一歩、相続対策に向け現状把握から始めてみてください。
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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