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大学生の「5割」が奨学金を利用!40年前と学費は「15倍」に!?

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月23日 10時40分

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家計の支出項目の中でも教育費は大きな割合を占めており、その中で最も高いのは大学の授業料や入学金だといわれています。奨学金を利用することで、こうした家計の負担を減らすことが可能です。   今回は、家計に占める教育費の負担はどの程度なのか、奨学金を受給する大学生や短大生の割合、40年前と比べて大学の授業料はどう変化したのかを紹介します。  

家計への負担が大きい教育費

教育費は、公立や国立に通うか私立に通うかで大きく異なります。文部科学省の調査によると、最も教育費がかからないのは幼稚園から高校まで公立、大学のみ国立に通った場合で766万4922円、次が幼稚園から大学まですべて公立に通った場合で773万5722円です。公立の幼稚園・学校に対して私立の幼稚園・学校は学費が高いため、私立の幼稚園・学校に通った年月が長くなればなるほど教育費は高くなります。
 
幼稚園から大学まですべて私立に通った場合にかかる教育費は2228万3669円で、最も教育費がかからない高校まで公立、大学のみ国立の場合と比べて約3倍近くもかかるのです。また、子どもが2人大学に通っている家庭では可処分所得の約44%を教育費が占めており、教育費の負担がとても大きくなっています。
 

大学生の約5割が奨学金を受給

独立行政法人日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査結果」によると、日本学生支援機構を始めとした何らかの奨学金を受給している大学生(昼間部)の割合は49.6%でした。
 
大学生(昼間部)の奨学金受給率は、前々回の平成28年度が48.9%であったのに対して前回の平成30年度は47.5%と一旦1.4%減少に転じたものの、令和2年度の調査では2ポイント増加しています。
 
一方、短期大学生(昼間部)の奨学金の受給率は大学生(昼間部)より総じて高い傾向です。前々回の平成28年度が52.2%だったのに対し、前回の平成30年度は55.2%、そして今回令和2年度では56.9%となりました。
 
大学生(昼間部)の学生で奨学金を申請したものの不採用になった人は2.2%、希望はあっても申請しなかった人は6.0%、奨学金の必要はないと答えた人は42.3%となっています。
 
短期大学(昼間部)の学生で奨学金を申請したものの不採用になった人は2.5%、希望はあっても申請しなかった人は5.0%、奨学金の必要はないと答えた人は35.5%で、短期大学に通う学生のほうが奨学金を必要とする人が多い傾向です。
 

40年前と比べて大学の授業料はどう変化したのか

大学の授業料は1975年に国立大学が3万6000円(入学料5万円)、公立大学が2万7847円(入学料2万5068円)、私立大学が18万2677円(入学料9万5584円)でした。国立大学は数年おきに段階的に金額が上がり、公立大学、私立大学は毎年少しずつ金額が上がる傾向です。
 
2015年の授業料は、国立大学が53万5800円(入学料28万2000円)、公立大学が53万7809円(入学料39万7721円)、私立大学が86万8447円(入学料が25万6069円)でした。1975年当初は国公立大学と比べて私立大学の授業料は大幅に高い傾向でしたが、国公立大学の授業料と入学料の上り幅が大きくなった結果、私立大学の授業料や入学料との差が小さくなり、入学料はむしろ国公立大学のほうが高くなりました。
 
40年間の授業料は国立大学が約15倍(入学料は約5.6倍)、公立大学が約20倍(入学料は約15.8倍)、私立大学が約4.7倍(入学料は約2.6倍)値上がりしています。
 

40年前と比べて教育費は高騰し大学生がいる家庭には大きな負担となっている

40年前と比べて国公立大学の学費は約15倍~20倍と大きく値上がりし、私立大学との学費の差は縮まりました。とはいえ、大学生が2人いる家庭では可処分所得の約半分を教育費が占めており、大きな負担になっていることは否めません。大学生の約5割(短大生に至っては5割強)が奨学金を受給して家計への負担を少なくしようとする傾向があります。
 

出典

文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
文部科学省 2 教育費負担
独立行政法人日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査結果
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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