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自動車保険料の相場はいくら? 保険料の決まり方や安くする方法も解説!

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月4日 1時14分

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自動車保険というと、なんとなく加入しているものの、実は自分が支払っている保険料が相場より高いのか低いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。   自動車保険は多くの保険会社がさまざまな商品を提供しており、保険の種類や仕組みも決して分かりやすいとはいえません。   本記事では、自動車保険料の相場や保険の種類、仕組み、そしてどうすれば自動車保険料を安くできるのかなどについて、自動車保険にあまり詳しくない人にとっても分かりやすく解説しています。

自動車保険料の平均相場

詳しくは後述しますが、自動車保険料は年齢や事故歴、補償内容などさまざまな要因で決まります。そのため、自分の属性と異なる人の保険料の平均と比べてもあまり参考にならないかもしれません。
 
とはいえ、平均相場はやはり気になるものです。まずは全体的な平均相場について見ていきましょう。
 

主な用途・車種ごとの自動車保険料の平均相場

損害保険料率算出機構の「2022年度自動車保険の概況」では、統計データとして用途・車種ごとの総契約台数と総保険料を公開しています。今回は総保険料を総台数で割ることで、自動車保険料の平均について計算します。
 
主な用途・車種における自動車保険料の年間の平均は次のとおりです。
 

・自家用乗用車(普通)1兆2866億5838万4000円÷1752万8238台=7万3405円
・自家用乗用車(小型)  8431億2511万3000円÷1500万2818台=5万6198円
・軽四輪自動車(乗用車) 9433億2242万7000円÷1884万2062台=5万65円

 
基本的には、車の大きさが小さくなるほど、自動車保険料は低くなるようです。
 

自動車保険料は年代などによって大きく異なる

例えば、自家用乗用車(普通)の自動車保険料の平均は7万3405円です。しかし、自動車保険料は事故に遭うリスクが高いほど高くなります。
 
そのため、年齢でいうと一般的には10代や20代の方が事故率が高い傾向にあるため、30代や40代よりも他の条件が同じでも保険料は高いです。
 
他にもどういった要因で保険料が決まるのかについては、後ほど詳しく説明します。
 

自賠責保険の仕組み

自動車保険は、加入が義務付けられている自賠責保険と、個人の自由意思に基づいて加入する任意の自動車保険の2種類があります。まずは自賠責保険について見ていきましょう。
 

自賠責保険の特徴

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は自動車を保有する全ての人に加入が義務付けられている保険です。もしも加入していなかったり、期限が切れていたりすると、罰金などの処罰を受けてしまいます。
 
自賠責保険の保険料は車種や保険期間によって一定で、例えば自家用乗用車で12ヶ月契約の場合、保険料は年間で1万1500円程度です。
 
なお、自賠責保険は必ず入らなければなりませんので、通常「どの保険を選ぼうか」と悩むことはありません。
 

自賠責保険の補償内容は限定的

自賠責保険に入っているから、その他の任意の自動車保険に入らなくても安心かというと、そうではありません。
 
自賠責保険の補償は事故相手が負傷したり、亡くなったりした場合のみです。しかも、例えば交通事故を起こして相手を死亡させた場合の補償額は最大でも3000万円です。
 
自賠責保険だけでは、相手への補償が大幅に足りないことも大いに考えられますので、多くの人が任意の自動車保険にも加入しています。
 

自動車保険の種類

自動車を保有する場合、自賠責保険の加入は義務ですが、保険会社が販売している任意の自動車保険については、加入するかどうかは個人が自由に決められます。とはいえ、自賠責保険だけでは補償が限定的であるため、任意の自動車保険に加入する人も多いです。
 
任意の自動車保険(以下、「自動車保険」と表記)の構成は、主に「相手への補償」「自分への補償」「自分の車への補償」の3つに大別されます。その中でもさらに細分化すると、図表1のとおりです。
 
図表1

相手への補償 相手の身体に対する補償 対人賠償保険
相手の物に対する補償 対物賠償保険
自分への補償 自分や同乗者の身体に対する補償 人身傷害補償保険
搭乗者傷害保険
自損事故保険
無保険車傷害保険
自分の車への補償 自分の車に対する補償 車両保険

損害保険料率算出機構「自動車保険参考純率」を基に筆者作成
 
つまり、自動車保険の構成は7つに分けられます。それぞれどのような保険なのかを見ていきましょう。
 

自動車保険の種類1:対人賠償保険

「対人賠償保険」は交通事故を起こした際、相手の身体に対する保険です。もしも交通事故を起こして相手を死傷させてしまった場合、さまざまな損害賠償責任が発生します。
 
相手を死亡させた場合には葬祭費や遺族への精神的損害賠償、ケガで入院・通院させた場合には治療費や精神的損害賠償に加え、仕事ができない間の収入、後遺症が生じた場合には介護料など、賠償責任が発生する可能性の範囲はかなり広いです。
 
これらの損害賠償は金額が非常に高額となり、数億円になることもありますが、対人賠償保険にて対応できます。自賠責保険だけでは完全にカバーできるとはいえないため、自動車保険の中でも対人賠償保険は特に手厚く、保険金の上限は無制限にして備えることが一般的です。
 

自動車保険の種類2:対物賠償保険

「対物賠償保険」は、交通事故を起こした際、相手の物に対する保険です。
 
交通事故により相手の車を破損させてしまったり、他人の家にぶつかってしまったりした際の賠償金などを補償します。交通事故で壊してしまった相手方の資産価値によっては、数億円と高額となる可能性もあります。
 
また、商業施設などに突っ込んでしまった場合などの損害はかなり高額となってしまうこともあるでしょう。
 
対物賠償保険ではこのように、相手の物に関する賠償金に対応できます。
 
損害賠償の範囲は対人賠償と同様にかなり広くなることもあるため、保険金の上限は無制限にすることが多いです。
 

自動車保険の種類3:人身傷害補償保険

「人身傷害補償保険」では、運転者や同乗者が交通事故により死亡したり、ケガをしたりした場合の損害金額が補償されます。
 
人身傷害補償保険の特徴は、交通事故の際に過失割合に関係なく、補償が受けられる点です。
 
例えば、交通事故に遭ってしまい、契約者である運転者に1000万円の損害が発生したとします。相手側に非があり賠償してくれるとしても、仮に運転者(自分)にも2割分の過失があった場合、運転者が相手側から受け取れる賠償金は、2割分の200万円が引かれた800万円です。
 
人身傷害補償保険に入っていれば、自分の過失割合に当たる200万円が補償され、損害の全額が受け取れます。
 
ただし、保険金額には上限を設定することが一般的ですので、上限を超える補償は受けられません。また、人身傷害補償保険は補償内容が手厚い分、保険料が高額になりがちです。
 

自動車保険の種類4:搭乗者傷害保険

「搭乗者傷害保険」では、運転者や同乗者が交通事故により死亡したり、ケガをしたりした場合に補償される保険です。
 
人身傷害補償保険と保険の対象は同様ですが、人身傷害補償保険が、実際に被った損害額が補償されるのに対し、搭乗者傷害保険ではあらかじめ決めた定額分が補償されるという点が異なります。
 
また、交通事故の後、損害額がすぐに決まるとは限りません。人身傷害補償保険では、損害額が確定しないと保険金を受け取れませんが、搭乗者傷害保険は損害額が確定せずとも、受け取れるという違いもあります。
 

自動車保険の種類5:自損事故保険

「自損事故保険」は相手がいない交通事故や相手に過失がない事故を起こしてしまったことで運転者や同乗者が死亡したり、ケガをしたりした場合に補償される保険です。
 
人身傷害補償保険と補償範囲が同様なため、人身傷害補償保険に加入していれば、必要ないことも多いです。ただ、限定的ですが自損事故保険でないと補償されない場合もあります。
 
交通事故というと、相手が自動車や自転車、歩行者というイメージがあるかもしれません。たしかに、そのような相手がいる場合の損害は大きいですが、交通事故は自分だけでも起こり得ます。
 
例えば、ハンドル操作ミスで転落をした場合や、ガードレールにぶつかった場合に、ケガをしてしまうこともあります。自損事故保険に入っていると、人身傷害補償保険など他にカバーできる保険がなくても対応ができる場合があります。
 

自動車保険の種類6:無保険車傷害保険

交通事故に遭い、相手に過失があれば、基本的には相手から損害賠償をしてもらいます。しかし、相手が保険に入っておらず、補償が十分に受けられないことも考えられます。
 
また、ひき逃げをされて加害者が捕まらなかった場合にも、相手が不明なので賠償金を受けることはできません。
 
「無保険車傷害保険」とは、このように相手から十分な保険金が受け取れない時に補償される保険です。
 
例えば、交通事故に遭い、相手に損害賠償を5000万円請求したとします。この金額が適正だとしても、相手が保険に入っておらず、資産も全くなければ、現実的に損害賠償をしてもらえないかもしれません。
 
無保険車傷害保険はそのような場合に対応することが可能です。
 

自動車保険の種類7:車両保険

「車両保険」とは、自分の車が損害を受けた時に補償を受けられる保険です。
 
車は通勤やレジャーなどに普段から使用し、生活に欠かせないという人も多くいます。また、車種や年式、グレードなどにもよりますが、数百万円する高価な資産です。
 
交通事故などで壊れてしまった場合、すぐに修理が必要なものの、修理費用も高額になりがちです。
 
車両保険に加入していると、交通事故によって車が壊れた場合の修理費はもちろん、盗難やいたずら、落書き、飛び石によるガラスの破損といった時にも対応できます。
 
ただ、車両保険を付けると保険料が高くなり、また交通事故の場合は相手が自動車保険に加入していれば、相手から賠償を受けられます。とはいえ、自分に過失がある場合や自然災害などについては、車両保険を付けていないと、修復は自己負担です。
 
車両保険を付けるかどうかは迷いどころですが、自分の状況に応じて検討しましょう。
 

自動車保険料の決まり方

ここまでも少し触れてきましたが、自動車保険の保険料は、補償内容はもちろん、その他さまざまな条件によって決まります。ここでは保険料が決まる主な要素について確認していきます。
 

自動車保険料が決まる要素1:ノンフリート等級

ノンフリート等級制度とは、事故を起こしていない期間が長ければ長いほど、保険料が安くなる仕組みのことです。運転者の事故率によって1~20にランク分けがされ、ランクが上がれば上がるほど、保険料の割引率が高くなります。
 
新しく自動車保険に加入した人は6等級からスタートし、1年間無事故だった場合は等級が1つ上がり、保険料が安くなります。しかし、事故を起こして保険金を請求すると等級が下がり、保険料が高くなってしまいます。
 
自動車保険に限らず、保険料はリスクが高い人は高く、低い人は低いのが原則です。無事故期間が長いほど、事故のリスクが低いとみなされ、保険料がお得になっていきます。
 

自動車保険料が決まる要素2:年齢

自動車保険に加入する際には、運転者年齢条件を設定することが多いです。運転者年齢条件とは、運転する人の年齢を指定し、補償の対象をその範囲の年齢に当てはめることです。
 
運転者年齢条件には「全年齢」「21歳以上」「26歳以上」「35歳以上」などの区分があります。
※年払いの場合の保険料になります。
 
「全年齢」や「21歳以上」は保険料が高く、そこから年齢が上がるほど事故のリスクが減るため、保険料もだんだん安く設定されます。
 

自動車保険料が決まる要素3:補償を適用する人の範囲

保険会社によっては、補償を適用する運転手を設定できることもあります。そして、年齢や範囲が狭くなればなるほど、保険料も安くなるという仕組みです。
 
例えば、「契約者本人」と「契約者本人と配偶者」であれば、前者のほうが保険料は安いです。
 

自動車保険料が決まる要素4:車種・型式

自動車の車種や型式によって事故のリスクが異なるため、保険料にも差が生まれます。過去に発生した事故の統計データに基づいて型式別料率クラスが設定され、保険料が変わります。
 
なお、型式別料率クラスが高いからといって、安全性能が低い危険な自動車というわけではありません。型式別料率クラスはそれぞれの車のユーザー層の相違など、人の要素によっても異なる可能性があります。
 

自動車保険料が決まる要素5:年間走行距離

事故のリスクが高ければ高いほど保険料も高くなりますが、年間走行距離が長い場合も車に乗っている時間が長く、それだけ事故に遭うリスクが高くなるといえます。そのため、年間走行距離が長ければ、その分保険料は高くなります。
 
なお、中には年間の走行距離を保険料の算出の参考にしない保険会社もあり、その場合は年間の走行距離が多くても少なくても保険料に変わりはありません。とはいえ、そのような保険会社の場合、車の使用目的を保険料の算出に使っている場合が多いです。
 
つまり、使用頻度が高い通勤・通学使用のほうが、使用頻度が低いレジャー使用よりも保険料が高く設定されています。
 

自動車保険料が決まる要素6:免許証の色

多くの保険会社では、ゴールド免許を持っている場合には保険料が割引されます。ゴールド免許の取得にはいくつかの条件がありますが、代表的なものは「5年間の無事故・無違反」です。
 
ゴールド免許を持っていると、免許証の更新も運転免許センターなどではなく、最寄りの警察署でできるなどの特典もあります。日ごろから安全運転を心がけましょう。
 

自動車保険料が決まる要素7:保険金額や免責金額

自動車保険の補償内容によっては、保険金額や免責金額を設定できます。「保険金額」が大きければ大きいほど、万一の際に焦らずに十分な補償を受けられますが、その分保険料は高くなってしまいます。
 
「免責金額」とは、損害が発生した際に保険会社が保険金を支払う責任を負わない金額のことです。例えば、免責金額が10万円の自動車保険を契約している人が事故を起こし、修理費用が15万円の場合、免責金額の10万円は自己負担で、残りの5万円が保険会社から保険金として支払われます。
 
一般的に、免責金額が高いほど、保険料は安くなります。
 

自動車保険料を安くする方法

自動車保険の保険料は、上述した試算では自家用乗用車(普通)で年間平均7万円以上で、月にすると5000円を超えます。その負担は決して軽くないため、できる限り安くしたいという人も多いでしょう。
 
自動車保険料を安くする方法について解説していきます。
 

自動車保険料を安くする方法1:運転者限定や年齢条件を見直す

対象となる車を運転する人を現状よりも限定したり、年齢条件を厳しくしたりすることで、保険料を安くできます。
 
保険に加入する際は、ついつい運転する人は広めに設定してしまうものです。実際は自分しか運転しないのに、自分の年齢よりも下の人や家族の誰でも運転できるようにしていることもあるでしょう。
 
時には、家族は全員26歳以上なのに、いつまでも運転者の年齢を21歳以上にしていることもあるかもしれません。実態に合わせ、運転する人の対象や年齢を適切に見直すようにしましょう。
 

自動車保険料を安くする方法2:車両保険を見直す

車両保険を契約していると、自分の過失により交通事故を起こして車が損傷してしまった時や、飛び石などで車が破損してしまった時などに、保険金から修理費用がまかなえます。とはいえ、車両保険は補償内容にもよりますが、付けることで保険料が割高になってしまいます。
 
そのため、保険料を安くしたい場合、車両保険を付けない、もしくは付けるとしても内容を見直すということも検討したいところです。
 
車を購入してかなり年数が経過し、車自体の価値が低くなっている場合や、修理費用を自己資金でまかなえる場合、車両保険に入らないという選択をしても良いかもしれません。反対に、新車を購入したばかりで車のローンがかなり残っており貯蓄がほとんどないという場合、車両保険の必要性は高いでしょう。
 
また、車両保険には交通事故の他にも自然災害をカバーする一般型、交通事故による損害を補償から外したエコノミー型が用意されていることが多いです。エコノミー型は一般型よりも補償範囲が狭いため、その分保険料が安いです。
 
ただし、エコノミー型にすると自損事故や当て逃げなどで補償を受けられません。これらのリスクにも対応したい場合は、保険料が下がるからといってエコノミー型にしないよう気を付けましょう。
 

自動車保険料を安くする方法3:免責金額を高く設定する

先述しましたが、免責金額を高く設定すると保険料を安くできます。
 
「免責金額」とは、損害が発生した際に保険会社が保険金を支払う責任を負わない金額で、言い換えると運転者自身が自己負担する金額のことです。「免責」とは「責任を免れる」と書きますが、この主語は保険会社であり、保険会社から見た時に、保険の責任を負わなくて良いという意味です。
 
免責金額が高くなれば、その分交通事故などを起こしてしまった際の自己負担が増えますので、通常の保険料は安くなります。自分の貯蓄状況を踏まえ、「これくらいの金額なら余裕を持って支払える」という金額を免責金額にしておくと、設定しないよりは保険料を安く設定できるでしょう。
 

自動車保険料を安くする方法4:使用目的を見直す

自動車保険に加入する際には、使用目的を設定します。使用目的には、例えば「通勤・通学」と「日常・レジャー」がありますが、通常は「通勤・通学」よりも「日常・レジャー」のほうが保険料は安いです。
 
もちろん、実際に「通勤・通学」のみに使用しているのに、保険料を安くするためにうそをつき、「日常・レジャー」にするというのはいけません。ただ、中には「普段はバスで通勤するから車はレジャー目的で使うけど、月に1~2回くらい車通勤するから」という理由で「通勤・通学」にしている人もいます。そのような人は損をしている可能性がありますので、適切な使用目的に見直しをおこないましょう。
 

自動車保険料を安くする方法5:家族間の重複を確認する

自動車保険には、「家族の誰かに付けていれば、自分も補償される特約」があります。例えば、弁護士費用特約、ファミリーバイク特約などはその可能性があります。
 
つまり、もしも家族間で同じ特約を付けていると重複となっているため、どちらかの特約を外すことで保険料が安くなります。
 
このような特約はそこまで保険料は高くありませんが、それでも必要のないお金を支払っていてはもったいないので、一度家族間で重複がないか確認しましょう。
 

自動車保険料を安くする方法6:安い保険会社を見つける

自動車保険の保険料は保険会社によって異なります。同じ補償内容にも関わらず保険料が少しでも安くなるなら、安い保険会社を見つけて契約変更するというのは、かなり有効だといえます。
 
保険会社は店舗を構える代理店型とネットや電話で対応する通販型がありますが、一般的には通販型のほうが保険料は安いです。代理店型ではどうしても店舗維持費などがかかってしまうためです。
 
また、同じ代理店型の保険会社間、もしくは通販型の保険会社間でも、保険料はかなり違います。いろいろな会社を比較し、補償内容や事故時の対応などを踏まえ、自分に合った保険会社を選択しましょう。
 

おすすめの自動車保険の選び方

自動車保険の保険料の決まり方や安くする方法を説明してきましたが、自動車保険は安ければ安いほど良いというわけではありません。一方、保険会社の人に言われるがまま入ると余計な保険料を支払ってしまう可能性もあります。
 
自動車保険を選ぶ際には、自分の考えをもって選ぶことも大切です。それでは、具体的にどのような考えをもって自動車保険を選べば良いのか、主なポイントを解説していきます。
 

自動車保険の選び方1:事故対応がしっかりしている保険会社を選ぶ

自動車保険に加入する目的は、万が一の時の補償です。そのため、いくら保険料が安くても、事故が起きた時の対応がいまいちだったり、十分な補償が受けられなければ意味がありません。
 
もちろん、事故の際の対応はどの保険会社でもしてくれますが、丁寧さやスピード、きめ細やかさなどは同一ではありません。また、交通事故はいつ発生するかはわかりません。
 
多くの会社は専用窓口で24時間いつでも対応してくれますので、加入時に確認しておきましょう。保険会社の担当者が事故現場まで来てサポートしてくれるサービスや、示談交渉サービスといったものも各社用意していますが、その対応力には差があることもあります。
 
各社のホームページの対応やネット上の口コミなどを参考に、信頼できる保険会社を選びましょう。
 

自動車保険の選び方2:相談したい人は代理店型、自分でできる人は通販型

自動車保険を契約する際には、店舗がある代理店型か、ネットなどで完結する通販型の選択肢があります。
 
代理店型のメリットは、保険の担当者と直接話をしながら補償内容を決められることです。詳しく相談ができるため、保険の知識を持たない人でも安心して契約を結べます。事故を起こした場合でも、面識がある代理店の人が担当してくれることも多いため、安心感も高まるでしょう。
 
通販型のメリットは、代理店型よりも保険料が安い点です。ネット上で契約者や自動車の情報を入力していくだけで契約がおこなえます。ある程度保険の内容を理解していて保険料を安くしたい人にはおすすめです。
 

自動車保険の選び方3:必要な補償内容を見極める

自動車保険は万が一に備えるものなので、ついつい過剰に補償を付けたくなるものです。とはいえ、補償は付ければ付けるほど、保険金を上げれば上げるほど、当然保険料も上がります。
 
補償範囲や補償額の上限については、自分の運転スキルを踏まえたリスクや運転の頻度、貯蓄状況などを考慮しながら選択しましょう。
 

自動車保険の選び方4:対人・対物賠償保険は無制限にする

必要な補償内容の見極めは大切ですが、対人・対物賠償保険の保険金額は無制限にするのが一般的であり、またおすすめです。
 
交通事故で相手を死亡させてしまったり、重い後遺症が残る障がいを負わせてしまったりした場合、億単位の損害賠償が請求される可能性があります。その資金を自己資産から捻出できる人は多くはないでしょう。
 
また、物に対する対象金額も、億単位となる場合があります。例えば、商品を販売するお店に車で突っ込んでしまった場合、建物に対する損害賠償に加えて、通常営業していた場合に得られていた営業利益も請求されてしまうかもしれません。
 
このように、相手の人と物に対してこちらが事故を起こしてしまうと、賠償責任の金額が非常に大きくなってしまう可能性があります。対人・対物賠償保険は無制限に設定するようにしましょう。
 

自動車保険の選び方5:車両保険は車と自分の状態に応じて

車両保険については付けると保険料金額も高くなるため、個人の価値観も含めてケース・バイ・ケースで加入を考えたいところです。
 
例えば、車が大好きで常に新車をきれいに乗り続けたい人は、車両保険に加入することをおすすめします。また、車が生活に必須であるものの、事故で車が壊れてしまった場合の修理費用を自分で払えないという人も、車両保険に入っておいたほうが安心です。
 
一方、一定年数がたった古い車を保有しており、修理するくらいなら新しく買い替えるような場合、車両保険を付ける必要性はあまり高くないでしょう。
 

自動車保険料の相場まとめ

自動車保険料の相場は自家用乗用車(普通)で年間7万円程度です。とはいえ、自動車保険の保険料はノンフリート等級や運転者の年齢、車種や型式、保険会社などによって変わります。
 
本記事を参考に保険会社や補償内容を選んでいくとともに、実際に保険の代理店に行ってみたり、ネットで見積もりをしてみたりすると、自分が加入する自動車保険料の相場を知るきっかけにもなるでしょう。
 
自動車保険の保険料は安いほうがもちろんうれしいですが、単に安さだけを追い求めていては、万が一の際にしっかりとした補償が受けられない可能性があります。
 
必要な補償内容を見極め、自分に適した自動車保険に加入しましょう。
 

出典

損害保険料率算出機構 2022年度(2021年度統計) 自動車保険の概況
損害保険料率算出機構 自動車損害賠償責任保険基準料率表 2023年1月18日届出
損害保険料率算出機構 自動車保険参考純率
損害保険料率算出機構 型式別料率クラス検索
国土交通省 自賠責保険ポータルサイト 自賠責保険について知ろう!
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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