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夫が娘の「大学進学」に反対していますが、私は「女の子だから大学に行かなくていい」とは思えません。どう説得すれば良いでしょうか…?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月16日 4時30分

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「女の子だから大学に行かなくてもよい」。今の時代を生きる子どもを持つ親で、この考え方を持つ人はごく少数なのではないでしょうか。   本記事では、大学に進学したいという娘の意見に夫が反対、妻は娘の希望どおりに進学してほしいと思っている家庭を見ていきます。娘の進路を後押しする妻が夫を納得させられるよう、その説得に使える材料を紹介しましょう。

女性の大学進学率は53.4%

まずは、「女の子だから大学に行かなくてもよい」という考え方は、時代錯誤であることを改めて確認しましょう。文部科学省の調査によると、2022年の大学進学率は男性59.7%、女性53.4%となっており、男女ともに半数以上の子どもが大学へ進学しています。
 
男女差もわずか6.3%であることから、性別で進学を決めること自体が不思議といえるレベルの話なのではないでしょうか。
 

大卒と高卒の生涯賃金差は6000万円超

次に大学へ進学することで増える生涯賃金です。「ユースフル労働統計2022」によると、学校を卒業してすぐに就職し、60歳で退職した場合の生涯賃金(退職金を含めない)は図表1のとおりとなっています。
 
図表1

図表1

独立行政法人労働政策研究・研修機構 21 生涯賃金など生涯に関する指標|ユースフル労働統計 2022
 
女性の高卒では1億4960万円となっているところ、大卒では2億1240万円です。一般的に、高卒よりも大卒のほうが4年遅れて社会に出ますが、それでも生涯賃金には6280万円もの差がついています。
 
また、大卒のほうが就職する際に幅広い職種から選べる可能性が高いです。やりたいことがないからといって高卒で就職するよりも、とりあえず大学に進学して、将来の目標を探すのも方法の1つではないでしょうか。
 

経済的な自立は重要

「結婚をしても、3組に1組が離婚する」という話は有名でしょう。結婚すれば人生安泰というわけではありません。離婚でなくても、配偶者に万一のことが起こる可能性もあります。
 
相手に経済的に依存していない状況であれば、依存している人よりも選択肢が多く、生きやすいのではないでしょうか。もちろん、自立と学歴は関係ありませんが、生涯賃金の差を見てみると、少なくとも経済面ではより自立できる環境に近づけるといえるでしょう。
 
自身が築き上げたキャリアは、「あなたが嫌いになった」と言ってある日突然去っていくことはないのです。
 

将来の子育てにも生かされる

日本は深刻な少子化にもかかわらず、子ども1人当たりの教育費が増加しています。これは学費などの高騰だけでなく、親が子どもの将来に漠然とした不安を抱き、どんな社会にでも通用するためには「頭がよいこと」「一芸に秀でていること」が必要だと考え、そのための教育費を惜しまない親が増えているからかもしれません。
 
大学受験などを乗り越えた経験は、将来、子が親になったときにも生かされるでしょう。
 

まとめ

「女の子だから大学に行かなくてもよい」と考える夫を説得する場合、大学進学率の男女差、生涯賃金の差を話してみてはどうでしょうか。そして、いずれ結婚するにしても大卒の経歴は邪魔にならないこと、将来の子育てにも生かせることも付け加えてみてください。
 

出典

文部科学省 日本の大学進学率
独立行政法人労働政策研究・研修機構 21 生涯賃金など生涯に関する指標|ユースフル労働統計 2022
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査の結果について
 
執筆者:佐々木咲
2級FP技能士

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